【GAME15-8】謎解きは決闘のあとで!!
――戦い終わって敵陣去って、抱擁で咲き乱れるニ輪の百合の花。PASの7連発動により流石の穂香も疲労困憊、立つ力すら残っていなかった。
そこで親友のレミ、動けない穂香をおんぶで背負って逆抱擁。マシュマロ感覚の穂香のEカップの巨乳がレミの背中に優しく押し潰されて、嬉しいやら羨ましいやら。
「幾らゲーム上のアバターでもおっぱいの感覚まで本人そのものなのね。はぁ〜あ、巨乳って得ばっかでいーな!」
「言うほど得じゃないですよレミちゃん。肩はこるし、下着もサイズ大きいの選ばなきゃですし。どうせならみのりちゃんとレミちゃんにあげたいくらいです」
「おっぱいあげるって……どーやってやんのよ?」
「私達で仲良しむぎゅ〜♡してたら二人の胸に吸収されて大きくなるとか、ですかね」
「まっさかぁ! 珍しいね、穂香ちゃんがこんな話するなんて」
「私もたまにはレミちゃん達に甘えたいんです〜」
いつもは凛々しく頼りがいのある姉のような存在の穂香お姉ちゃん。今日ばかりは遠慮をせずに共に戦い抜いたレミに、子猫のように甘えるのであった。と、そうこうしている内に穂香を抱えながらレミは地面に落ちていたコントロールタワーのワードパネルを見つけた。
「……あった! 8、9、10個目!! これでワードパネルは全部集めたわね」
これは先程のサザンクロスの大将『イプシロンのジーナ』と、その側近が持参していた残りのパネルであった。惜しくも彼女らを仕留めることには失敗したが、それ以上に穂香のが上手である事を証明できた。近いうちに彼女の方からリベンジする機会も来るであろう。
「早速タワーへ行きましょう!」
穂香が催促し二人はコントロールタワー前へ舞い戻ってみると、そこに一人の男が。
「――あ、君たち!」
「ルービンさん! 無事だったんですね!!」
「うむ、サザンクロスの一味は皆撤退したようだ。それにワードパネルも10個全部取り戻してくれたんだね。ありがとう!」
サザンクロスによって地下シェルターに監獄されていたパズルファクトリーの管理人・ルービンさん。彼らからの束縛も消えて、工場員や巻き込まれたプレイヤー達も無事に開放されたのだ。
「それじゃ、早速このパネルを……」
レミが10個のパネルをルービンさんに返そうとすると……
「おっと、それを返す前に……君たちのパズルの閃きを私に見せてくれないか?」
「「え? と言うと……」」
「このワードパネルの答え! 私と読者の皆さんの前で見せてやってくれ!」
「ルービンさんもメタいですね……」
――はい、そういう訳で。コントロールパネルのパスワードの答え合わせと参りましょう! 読者の皆さんも一緒に考えてみて下さいね。
▶▶▶ CHECK THE ANSWER!▽
まずパスワードを暗示させるヒントが二つありました。『10個のワードから連なる英単語』と『【ひらけゴマ】と書かれたキーワード』。
つまり【ひらけゴマ】から連想する10字の英単語をパネルで作るのがパスワードの答えなのです。
そのワードが【N】【M】【P】【S】【O】【E】【E】【A】【S】【E】。
これらを並び替えて英単語を作るんですが……これは読者の皆様の“英語力”が試されます。
「【S】が二つで、【E】三つもありますね」
「全体で見ちゃダメだよ。何か字の少ない単語を一つ作ってみないと」
レミと穂香の試行錯誤が続く。すると……
「……あ、出来た! 【O】【P】【E】【N】で『開け』って単語!!」
「レミちゃん凄いです! じゃゴマは、あの胡麻ですから……」
「“SESAME”……?」
「「……あ!!!!」」
もう皆さん、答えが閃いたんじゃ無いでしょうか!?
10個のワードを並び替えると、
【O】【P】【E】【N】【S】【E】【S】【A】【M】【E】
――【OPEN SESAME】という事!!!
遂に閃いたレミと穂香、パスワード入力に窪みにパネルを嵌めてロックを解除!
――ピロリロリロリ〜♬(世界で最も有名な謎解きエフェクト)
ゲーム好きな皆様なら言わずもがな、ですよ。
「うむ、素晴らしい! パズルファクトリーのエリアを救った英雄に相応しい閃きを魅せてもらった!!」
「いや英雄ってそんな大袈裟な……」
拍手で称えるルービンさんに、謙遜するレミたち。せっかく開けたのだから中身を見ようと好奇心に駆られた彼女らがタワーの中を見てみると……
「「ルービックキューブ……?」」
そこには神々しく輝き、データ回路が稲妻のように迸るルービックキューブの形をした超エネルギー集合体の固まりが強固に保管してあった。これには二人も思わずうっとり。
「これがこのパズル工場の核だ。このルービックキューブのエネルギー集合体が、日々のパズルゲーム作成の要の役割を果たしている。それを汚されてしまえば、プレイヤーがパズルを通じて閃く力をも失うと言われているんだ」
「それって……?」
「人はパズルを通じて脳の柔軟性を補ってきたと言っても過言じゃない。単なる娯楽だと思っているゲームも、利用次第では人々の未来を繋げる知恵を育む。そしてそれを救ったのは君たちに他ならない。このパズル工場の管理人として心から感謝する!!」
ルービンさんは深々とレミたちに頭を下げた。レミたちも好きな場所を守るために戦った為、その恩義を丁重に受け止めたのであった。
するとルービンさん、今度はタワーの奥まで向かってエネルギー集合体とは別の何かを取り出しそれをレミに渡した。それはアメイジングカードであった。
◎――――――――――――――――――◎
・レーミィはアメイジングカード
《雷を司る者―ライディー・カヅチ―》
を獲得しました!!
◎――――――――――――――――――◎
「ふぇ!!? これって超レアなカードじゃない!! そんな豪華なものをあたしに……!?」
「君は数少ないテトリスの殿堂入りプレイヤーだろう? 先程の閃きからして、今後の活躍に期待出来るプレイヤーと私は見込んだ。この件の報酬として是非受け取ってほしい」
GWクエストも受注してないのにまさかの大豊作。しかしレミ本人は予想に反した展開で戸惑い、カードを受取るのも躊躇った。
「え、だって……今回は穂香ちゃんの活躍だったし、あたしはただ調合の壷でシェイクしてカード作っただけだし……受取るのも……」
すると見かねた穂香はレミの肩をポンと叩いて言い諭した。
「レミちゃん、遠慮しなくて良いんですよ!」
「!!」
さっきまで遠慮がちだった穂香に調合カードを渡そうとしていたレミ。今度は逆の立場で穂香に言い返されて思わず苦笑い。
「……穂香ちゃんにそれ言われちゃったら断れないよ!! 分かった。そのレアカード、あたしが大事に使わせて頂きます!!!」
「うむ! 是非今後の決闘で活躍してやってくれ!!」
かくして改めてレミの手元にレアカードが渡された。今はまだベールに包まれた《雷を司る者―ライディー・カヅチ―》とは如何なる能力か、それはまだ先の話になりそうです。
――報酬もらってこれにて一件落着。私も心置きなく締めの台詞を言い放とうとした、その時。
「――――あぁそうだ!! せっかくだから君たちに先に教えることがあったんだ」
「まだ何かあるんですか??」
「君たちはこのゲームワールドに眠る8つのオーブを探してるんだろう?」
「えぇ、一つ目は獲得して次のオーブを探してる所なんです」
「その2個目のオーブなんだがな、それを司るスピリットプレイヤーが、もうすぐ【アドベンチャー・フォレスト】に現れるって話だ!!」
「「―――――えッッ!!!!?」」
何という衝撃発言か大スクープか!!? 一つ目のオーブの激闘からパッタリ消息を断っていたスピリットプレイヤーが、再びゲームワールドに現れるという知らせが入った!!
果たして『アドベンチャー・フォレスト』にて現れるというスピリットプレイヤー・第ニの刺客とは何者でありましょうか? 更に挑むゲームの詳細や如何に。
――そしてそのゲームが、あるプレイヤー達の未来を大きく分かつ事になります、断じて嘘では御座いません神に誓いまして!!!
それではその真実伝えるその日まで、またお会いしましょう次回のお楽しみに!
――本日は【GAME15/パズルファクトリー大混戦】で読み終わりで御座いますッッ!!
▶▶▶ SEE YOU NEXT GAME...!!▽
▶▶▶▶▶ NEXT GAME WARRIORS ▽
ついに登場、二人目のスピリットプレイヤー!
それに織りなすビッグゲームの詳細は、次回を待て!!
そして……【アイツ】との邂逅、再び。
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してくれた皆様には……お礼に剣の所持してるゲームを全部あげます。
桐山剣『やだよ!!!!!』




