【GAME1-6】決闘!超次元カードバトル『AMAZING』!!
――TIPS――
【カードスキャンブレス】
カードゲーム『AMAZING』でカードを装填するために必要な召喚装甲具。
決闘などで使用する際は、万能携帯『プレイギア』と50枚のカードデッキをフレームにセットして起動される。
決闘時ではブレスからプロジェクションマッピング型のモニターが展開され、フィールド内の盤面状況や手札・墓地の詳細を確認できる。
またカードを発動する際はブレス内のデッキから引き出して、後方のカード装填口にてセットする事で発動となる。
さぁお待ちかね、『AMAZING』のゲームルールは本日お披露目!!
――復讐鬼からの招待状、ブラックヘロンからのVRゲートに導かれて挑戦に挑まんと突き進む剣達。
賑やかな市場から一転、何も見えない闇の空間をただひたすらに進んでいく7人は、やがて巡りあって複数から一つの道に繋がるように再び全員と合流していった。
全員額に汗を滴ながら真剣な表情で決闘の時を待つ……。
そんな時、一寸先も闇の空間に照明の薄暗い明かりが全体を灯した。
その空間とは常闇の天井と黒い大理石の床、そして石柱で支えられた神殿のような場所だった。
『――――クハハハハハハ……!!!』
神殿の奥から響き渡る不気味な笑い。それに反応した剣達は声の元へ駆け寄る。そこにはこの事件を引き起こした張本人、ブラックヘロンの生き残り、鳩山照雄が玉座に座り待ち構えていた!!
「久しぶりだな。英雄気取りのガキ共、シャッフルオールスターズ!!」
剣達を見つめる彼の視線は、恨みと殺気に満ちた気味の悪い据わった目をしていた。
「一年振りの御対面にしちゃ、随分出世したみたいやな。鳩山のアホンダラ!」
「あんた、まだ懲りてないのね!!」
鳩山に対し剣はせせ笑い、レミは憤る理由はこの私めが説明しましょう。
――鳩山照雄は一年前のG-1グランプリ予選にてブラックヘロンが企てた【ゲームワールド消滅計画】でプレイヤー達を襲おうとした刺客の一人。
ゲーム時代に深い怨みを持ち、テトリス勝負にて電流攻撃でレミを苦しめたが、彼女のPASの力により破れた。※前作『極限遊戯戦記』第17話参照
ブラックヘロンが自然壊滅した後も、彼だけは復讐の念を燃やし続け、今日のゲームワールド復活を期に組織再興と剣達の抹殺を目的にテロを仕掛けたのだった。
「その通り……! 俺はこの組織を潰した貴様らを直々に殺すために、奇襲を仕掛けて自らこの決闘神殿に導かせたのだ!! その下らん正義感で罠に嵌まるとは愉快な事だ馬鹿共が!!!」
「へへへへへ……」
鳩山の威圧な煽りを諸ともせず、剣は皮肉めいた笑みを浮かべるだけだ。
「な、何が可笑しい!?」
「いやなに、大人のあんたの方が馬鹿やってるのを聞いてたら可笑しくてさ! たかが俺ら一般プレイヤー7人を殺すのに人様に迷惑掛けまくっちゃって、あんた恥ずかしないんかなーってな!」
「今さら恥も外聞もあるものか!! このふざけた超次元ゲーム時代を潰すため、貴様らを殺せるなら何だってやってくれるわ!!!」
頑固な奴ほど人一倍執念があるというか、なんというか……。移り行く時代の流れに逆らおうとする大人こそ『陳腐』という言葉がよく似合う。ゲームを俗悪と考える人の末か。
「何とでも言え! プレイヤーを殺すのがゲームなら、俺もこのゲームで始末してくれる!! この電脳世界の決闘システム、カードゲーム『アメイジング』で!!!」
鳩山は立ち上がり、右腕を差し出し見せたのは召喚装甲具『カードスキャンブレス』! つまりは決闘で白黒はっきり付けようという訳か!!
「良いぜ、ゲームの相手なら誰だろうと受けて立ってやるッッ!!」
プレイヤーたるもの、ゲームとあっては好奇の血が騒ぐ! 7人もそれに応じてブレスの電源を作動させた!!
――――それではお待ちかね、オリジナルカードゲーム『アメイジング』のルール説明と行ってみよう!!
――――――――PLAY GAME――――――――
☆ゲームワールド決闘システムゲーム☆
【アメイジング―AMAZING―】
・ジャンル:カードゲーム
・プレイヤーレベル:1以上
概要
50枚以上のカードデッキと、アバターのプレイヤーステータス・装備カード・プレイヤースキル・PASを使って戦う超次元カードバトル。
★基本ルール★
通常のカードゲームと異なり、ターン制ではなく【リアルタイムアクティブ制】つまり時間進行ノンストップで盤上展開する制度となる。
①初期HPは装備無しの場合で1000、手札は5枚でスタート。フィールドは実際の地形半径50メートルまでを舞台とする。
勝利条件は相手のHPを0にするか、デッキを切らした時点で勝利となる。
②使うカードの類は主に『ユニット(配下)』『ツール(道具)』『アクション(技)』の3種類。
時間と共に蓄積する【EG】を消費させてカードを発動させる。
※『ユニット』『ツール』は相手がカードを使う時には割り込んで発動させる事が出来ない。
ただし『アクション』は【カウンター・レスポンス】という割り込み処理を使って何時でも使うことが出来る。
★カードドロー★
それぞれのプレイヤーは30秒毎にデッキから1枚ドローする権利を与えられる。
※これは強制ではなく、タイミングを計らってドロー出来るカードの枚数を貯めて、一気にドローする事も可能。
★重要テクニック★
【カウンターレスポンス】
カードの発動処理中、ブレスでその発動にストップを掛けて別のカードを割り込むカウンターテクニック。
・後だしじゃんけんの要領で発動を畳み掛ける事が出来る為、EGの消費とカード発動が許す限り何度でも重ねられる。
・カードの応酬が終わった時点で解決となり、最新に発動したカードの順から発動処理がされる。
★新要素★
・アバターの『プレイヤーステータス』の数値によって、カードにおける能力の上下や行動、回避能力等が反映される。
・プレイ前にゲームワールドの各ゲームの報酬などで手に入る『カスタムカード』を装備させて、初期HP数値強化等の付加能力を得る事が出来る。
・『プレイヤースキル』は3個まで、『PAS』は1回だけ登録してゲームに使用可能。
・『PAS』はゲームに応じて能力が臨機応変に変わるのが特徴、真の切り札として活用しよう。
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「このゲーム、1対1のシングルで戦うのがセオリーだが多人数でも出来るらしいな。ハンデを使う意味で7人全員纏めて相手をしてやる」
「……チェッ! 俺達舐められてんのかね?」
敵に塩送る感じが妙に気持ち悪く感じる剣達、しかし総員でやっつけられる絶好のチャンスに乗らない訳にもいかない。
「総員で戦わせる理由は直ぐに分かるだろうさ。さぁ思う存分掛かってくるが良い!!!」
――カチャッ、ピキュィィィン!!
剣達7人はスタート前にカードスキャンブレスから色とりどりのカードデッキを装填・起動。その後ブレス中央の青いコアからクリアビジョンが各々のブレスから現れ、そこからデッキ内から獲得した手札5枚のデータを相手に悟られないように公開された。
鳩山の繰り出すタクティクスは未だベールに包まれたまま。しかしそれでも臆せず立ち向かう、それがゲーム戦士の性なのだ――!
ブレス中央の赤いボタンを押した瞬間にゲームスタートの時が刻まれる。
さぁファーストバトル、準備は出来たか――!?
「「「アメイジングバトル! READY!! (8人分)」」」
『――――START UP!!!!!』
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




