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蒼空の連合艦隊  作者: 909
第二次世界大戦~第一幕 対ソ戦~
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第二六話「現実は非情である」

米国の軍備増強と大日本帝国の頭痛の種を書きます。

―日本と中国の最大懸念材料。それは朝鮮であった。朝鮮民族は戦後も`日本`にたかり続ける浅ましさを見せており、常に強者に諂うことをする。旧史では共産党政権の中国とつるんでいた。国民党政権が存続した新史では独立派の急先鋒が少数派になった八路軍と繋がっている、犯罪率を上げているなど日中双方に害をなす存在であった。中華民国元首の蒋介石と総理の任に就いていた米内光政は朝鮮の扱いについて協議を重ねた。


「米内総理、朝鮮についてだが……傀儡政権を立ててもあの民族はブーブ言うだけだ」

「ええ。どうします?民族浄化を行ったら国際的非難を浴びますし……かと言って旧史のドイツがやった方法をすれば、負けたら未来永劫断罪されますぞ」

「うぅ~む」


朝鮮はそれほどに扱いに困る民族なのだ。日本としては今後の戦争に備えて南方に注力したいので国内での朝鮮の価値は相対的に低下した。それに今次大戦でソ連の力が弱れば防波堤として朝鮮を持ち続ける意味は無くなる。満州国(新史では日本が中華民国と和会したので対八路軍の防波堤替わりに両国に活用されている)は基本的に日本に追従なので同意を取り付けるのは簡単だ。


「イギリスやドイツとも相談してみようではないか。かの国ならいいアイディアを出してくれるだろう」

「おお、その手がありましたな。それでは打診してみましょう」


蒋介石のこのアイディアはこの年-1943年-の3月に`カサブランカ会談`として日の目をみる。これは史実では米英の連合国首脳が行ったが、この新史では日英独の首脳による会談として行われた。会談では米国の野望を阻止するべく、自分たちが`連合国`を名乗って戦うこと、ソ連降伏の暁にはソ連軍の縮小と1950年代はモスクワの分割統治を行う事が合意された。ソ連戦後に朝鮮を中華民国へ`返還`、同地を自治区とすることなどが取り決められた。そして連合国はその後の対米戦争に備えてヤルタ会談、テヘラン会談、ポツダム会談と会談を続けていく。(南方は現地が望めば日本の統治領として当面維持する事は了承された)米国はカサブランカ会談の動きをCIAの働きで察知。ドイツを快く思っていないフランスへ接近を試みる。かくして、1946年からの予定の第二次世界大戦の第二ラウンドの構図は旧史と正反対に日・英・中・独・伊・豪・加・蘭が中心の連合国と米・仏が主な戦力の枢軸国の激突という、ある意味で米国が四面楚歌な構図が出現しつつあった。


-アメリカ ノーフォーク 造船場


ここでは来るべき戦いに備えて急ぎ軍艦の建造が進められていた。サウスダコタ級戦艦の4番艦「アラバマ」である。このサウスダコタ級戦艦は日本が建造しているという新型40cm砲搭載の新型戦艦(大和型。40cm砲というのは日本情報部の欺瞞情報。実際は米国の予測を超越していた)に対抗手段の一つとして建造されている。ブルックリン海軍工廠で建造しているさらなる新型艦(アイオワ級の事だが、旧型艦が現役なので1943年度は代艦として2番艦までが着工するに留まった)もじきに竣工する。そうすれば米国は日本を圧倒しうる数の戦艦を保有する。空母もヨークタウン級の後継「エセックス級」が3隻起工されているからたとえ日本とイギリスが手を組んで襲いかかっても20年ものが多い老大国の戦艦や新興国のハリボテなど恐れる必要はない。


「イエローモンキーどもが自慢するナガトやムツなど我が新鋭艦でぶちのめしてくれる。あの国はナガトを神のように崇めてるから、沈めれば萎縮してへつらってくるぜ」

「だろうな。そうそう、例のモンタナが認可されたそうだ」

「ワォ!!世界最大最強の戦艦が俺達の手に……最高だぜ!」


これは当時の米国兵士、特に戦艦砲撃手達の認識だった。日本の暦で前時代の`大正`末期に建造された長門と陸奥は人間で言えば20年選手。新型艦ならばたやすく沈められる。そう自信満々に会話するのがあちらこちらで見られた。だが、現実は非情である。彼らの期待とは真逆の現実が待ち構えているのだ。それも極上のバイオレンスと形容するほどの……。






-同時刻 日本 


「フハハハ――ッ!来るなら来てみろアメ公、大和・武蔵・甲斐・越後・紀伊・尾張の51cm砲で海の藻屑にしてやるわ!!」


日本では今後の建造計画で建造される新型戦艦の名と一部情報を(欺瞞あり)公表していた。新聞がかきたてる米国新型戦艦、特に「アイオワ級」や「モンタナ級」の脅威に怯える国民を落ち着かせるためだ。ちなみに大和型4番艦は「越後」と、超大和型戦艦は2番艦まで名が決定されている。超大和型3番艦以降については未定だが、「三笠」や「播磨」などが用意されているという。


日本軍の戦艦砲撃手達は空前絶後の巨砲が次世代型戦艦の標準装備となった事に狂喜。米国戦艦を打ち砕く日をキリンのように首を長くして待っていた。(43年夏以降は大和型は51cm砲艦へ強化されている)


「おう。どのようにしていたぶるか楽しみだ。旧史の帝国海軍の恨みをはらすぞ!!」

「米軍の戦艦を膝まづかせて大和の足をなめさせようぜ」


……と、意気軒昂と闘志を燃やす日本軍であった。そのとおり、日本の次世代型戦艦は米軍の戦艦とは比較にならない大口径砲を備える。砲撃手たちや砲撃の権威の提督たちは意気込んでいた。








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