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蒼空の連合艦隊  作者: 909
第二次世界大戦~第一幕 対ソ戦~
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第二二話「日本軍の兵器開発 艦砲&拳銃編」


 -日本軍の空母戦力の強化は急務であった。ソ連に対し絶対的な制空権を確保するべく、来る`第二次日本海海戦`に備えて史実での飛鷹型や雲龍型の建造を順次行っていた。史実と異なりインフラが整備された事で、建造にも影響が生じた。史実では空母としては決して高速とは言えない速度の飛鷹型だが、ドイツなどの援助によって30ノットレベルの速度発揮可能な機関が開発され、その装備がなされることが決定され、工期が延長されたため工事の進み具合は80%と言ったところか。


「次に建造計画だが、空母については改雲龍型(史実の設計図をもとに改良された雲龍型。カタパルト装備の上で試験的にアングルド・デッキも導入される)をまずは4隻と`G14`を2隻整備。戦艦は超大和型を一隻(事実上の対モンタナ級用戦艦) 、防空巡洋艦の開発、その他補助艦艇の整備でよろしいな?」

「よかろう」


それは各国の援助によって国内経済が潤った日本が成長した背丈に見合う軍備を整備し始めた事を示していた。この戦略会議では飛鷹型は戦力化が近いために建造計画艦でなく、保有艦としての枠に入れられている。因みに1943年時の日本海軍の陣容は空母の比率が上がっており、旧型戦艦はほぼすべて空母へ改装されていた。竣工は一番遅い扶桑型で1945年6月が予定されている。同盟国との協議の結果、対米開戦は「1946年」で決定されている。戦略は海の戦いは日英が引き受け、陸では機甲戦力が充実するドイツを中心に日本などの航空戦力が支援して戦う事が予定されている。


「あとは歩兵の拳銃か。世界の各社はどのようなモノを提案してきているのかね」

「はっ。数カ国のメーカーから既に提案が出ています。これです」


この時期、日本軍は十四年式拳銃を代価する自動拳銃を求めていた。1942年に日本は連合国の各国に協力を依頼、拳銃を外国の優秀なものに変え、技術を蓄積する目的のもと大々的に拳銃を募集した。連合国の企業達は日本の陸海空軍の3軍からの莫大な利益が見込まれるため、チャンスとばかりに、意気軒昂と日本のコンペに応募してきた。ベルギーのファブリックナショナル社を筆頭にドイツのワルサー社、イタリアのファブリカ・ダルミ・ピエトロ・ベレッタ社、フィンランドのVKT/ 共和国銃器工廠などのメーカーが応募してきている。中でもファブリックナショナル社は当時の責任者自ら来日するほどの気合の入れようで、彼自身が試射し、性能を軍首脳にアピールしている。今回の戦略会議はそのコンペの結果発表を兼ねているのである。


「中佐としてはどれがいいと思うね」

「自分としましては、ベルギーのブローニング・ハイパワーを推薦いたします。

9mmパラベラム弾は世界各国で採用されていますし、何よりも信頼性もいい」

「ベレッタM1934も捨てがたいが……」

「あれは操作性に難があります。ワルサーP38はちょっと製造工程が複雑ですし」


拳銃についての協議は続けられた。日本の工業力に見合った製造工程もそうだが、信頼性や操作性の容易さも重要な点であり、その3点を兼ね備えた銃が日本の装備になれるのだ。

今夜の公式発表までには絶対に決めなくてはならないので、もつれ込んでしまうと実に不味いのだが、どうしても決まらない。


「……しょうがない、クジ引きで決めよう。各メーカーの担当者を呼んでくれ」


公式発表から2時間前。各メーカーの担当者達が戦略会議の行われている部屋に呼ばれ、

クジ引きを行う。担当者達は自分の選択如何で大口取引の場を獲得できるか否かがかかっているのでそれはもう必死の一言。ロザリオに祈ってからクジ引きをするもの、目を血走りながら3分も考えてから奪い取るように引く者、一発でクジを選ぶ者など……。最後にお鉢が回ってきたファブリックナショナル社は来日していた責任者自らが「部下には任せられん!!」と鼻息荒くしてクジを選んだ。


そして結果は……


『今日、大日本帝国陸海空軍はファブリックナショナル社のブローニング・ハイパワーを正式採用する事を公式に発表する。なお選考に漏れた銃は警察用拳銃コンペへの参加資格を持つとみなす」


ファブリックナショナル社はこの発表に歓喜し、即日でメーカーが持ってきていた100丁を軍へ納入した。ベレッタ社は警察用で巻き返しを狙うことを誓い、日本警察に売り込みを開始したとか。


-1943年1月14日になって間もない夜のことであった。










-呉 海軍工廠


ここでは次期艦砲の「51cm砲」の試射が行われていた。武蔵に搭載予定の新型砲塔なので、目標は大和の主要部分と同等の装甲を貫徹しうる威力が求められていた。砲塔自体は41年には完成したのだが、揚弾装置の実用化が遅れ、テストは2年も遅れていたが、各国の協力でようやく試射に漕ぎ着けたのだ。


「方位よし、仰角修正2度……撃て!!」


標的めがけて51cm砲弾が発射される。その時の轟音は神の怒りと形容すべき者で、爆風も46cm砲のそれを越えていた。そしてややあって装甲板に命中したと思われる閃光と爆音が確認され、結果を待ちわびる。


「貫徹!」


その知らせに関係者は狂喜した。その砲は大和を超える威力を確かにもつ証である『大和の船体防御の最大厚装甲を撃ちぬく』事を実証。直ちに『四五口径九六式四六糎砲』との秘匿名称で採用し、超大和型のテスト艦として建造中の武蔵用の生産に着手した。大和の開戦後の換装装備としても検討されているという。


そしてその後、46cm砲の技術は大英帝国に渡り、英国最新鋭戦艦の艦砲として敵国を大いに震え上がらせる事になるのだが、それはまた別の機会に語ろう。


そしてそんな事も知らず、米国は新世代戦艦「ノースカロライナ」級と「サウスダコタ」級を新鋭設備として完成させていた。この時、チェスター・ニミッツは妙な悪寒に襲われたと日誌に残していた。











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