表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あの時助けていただいた地蔵です ~お礼は俺専用ダンジョンでした~  作者: 大正


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

163/163

第163話:スキル勉強

 久々に専用ダンジョンに籠ってレベルが20の大台を突破。そして、三層付近を回っていたのでオーク肉と【威圧】のスキルスクロールを三枚、そして【精力絶倫】も一枚追加で手に入れた。【精力絶倫】は三枚目なので、これは売りに出してもいい一枚だ。


 いきなりレベル2にしてやってもいいんだが、0と1と2の違いを比べるために残しておくのでもいいし、本当に資金に困った時用に売却してもいい。自由はあるので今はそのままベッドの下で眠っていてもらおう。


 とりあえずオーク肉を洗っていつも通り冷凍、そして威圧のスキルスクロールを三枚とも覚える。これだけ【威圧】を重ねて覚えればホブゴブリンにも効果はあるかもしれないな。次にこっそり潜り込むときに威圧の効きのほどを試してみよう。


 今日の夕飯はそうめんと決めていたので、そうめんを茹でつつ、オーク肉をレンチンして茹でオーク肉風にして、そうめんのお供にしよう。あとは錦糸卵とごまだれがあればいいかな。


 野菜は昨日とったし、今日はいいや。本来なら毎日とるべきところだろうが、一般ではない男子高校生に毎日の食事バランスを常に考えながら食べていけ、というのは結構難易度が高い。


 少なくとも脚気やそれに近い状態に陥ったこともないので、バランスはともかく栄養はきちんととれている、と考えていいだろう。


 最悪だった時の、塩パスタにマルチビタミンの錠剤で凌いでいたことに比べれば、今の食生活は充分に恵まれていると言える。


 さて、卵焼きができたところで細切りにして、そうめんも茹で上がっている。レンジでオーク肉も綺麗に蒸しあげたことろで今日の夕飯を食べよう。


 ◇◆◇◆◇◆◇


 夕飯のあと、スマホでニュースを見る。最近は世の中のことについても興味を持つだけの余裕が出てきた。


 特にダンジョン関連のニュースには敏感になり始めたと言えるだろう。最近のインスタンスダンジョンの増加傾向にある地域であるとか、そういった部類のニュースから、ドロップ品の流行り廃り、探索者の理想的スキルビルドなど、色々情報があってなかなか面白い。


 ソロプレイの場合やコンビプレイの場合、三人以上の場合の理想的なスキル構成、バランスや装備の違いなどもそれぞれ主張されており、どのダンジョンでどんなモンスターが出てくる状況でこの構成だと手堅い、等の情報がどんどんあふれてきている。


 さすがに大学生や社会人として探索者をやっていると、このあたりの金のかかる育成プランにも手を入れる余裕があるらしい。


 むしろ、高校生の段階でこれだけスキルを集めて回っている俺が珍しいんだろうが、それでも上には上がいる、というのが良くわかる。大谷さんも恐らく向こう側の人物に相当するんだろう。


 いくらレベルが高いとはいえ、単純な強さだけで押しきるには限度があるし、戦い慣れという分野においてはこっちはまだまだひよっこだ。戦闘経験の数が足りないだろう。いかに腕力や膂力に優れていたとしても、実際はそれを受け流したり弾いたり、逆にその力を利用して攻撃されたらどうにもならない。やはり戦闘経験というものにおいては俺も足りない点が多々あると言えるだろう。


 まだまだ地力によるパワープレイに依存してる間はいっちょまえとは言い難いな。でもまあ、覚えたスキルをうまく扱っていってなんとかやっていくのが一番良さそうだな。少なくとも新しく成長させた【威圧】の効果を実証実験しないといけないしな。今回出が良かったおかげで【威圧】のレベルが7まで上がったが、それがどのぐらいのモンスターにまで効果があるかはまだわからない。


 もしかしたらプレッシャーに強いタイプのモンスターがいるかもしれないし、それで行動阻害が出来ないモンスターだっているはずだ。たとえば、スライムなんかは威圧の効果を発揮させても受け付けないようなそんな気がする。


 そもそも【威圧】はモンスターや人間の精神的な部分に干渉して物理的に動作がしにくくなるような効果を発揮しているので、まず知性のかけらが無いようなモンスターには効果が薄いのだろう。実際今日探索に赴いた時にも、スライムは普通にその辺を跳ね回っていたがゴブリンはこっちの姿を見た瞬間固まっていたし、レッドキャップは前にすら出てこなかった。


 引き続きオークにも効果はあったので、やはり知性のあるモンスターじゃないと効かない、という点は同じなんだろう。つまり、威圧の効果があったブラッドバットとビッグバットはああ見えて知性がある、ということにもなるのか。


 少なくとも一層のスライムには効果がなかったことを考えると、単純生物? のような物には効果が薄いのかもしれないが、せっかくレベル7まで上げた威圧、どこまで通用するか試してみたくなってきたな。


 流石にペアで潜る……というのは実はあまり多くはないらしく、ソロで潜るほうがペアパーティーよりも多いらしい。二人で交互に片方が盾役をやってその間に攻撃役が攻撃、という風にやる方法もあるらしいが、それなら攻撃二人のほうが効率が良く、二等分しないだけソロのほうが行ける階層こそ低いものの利益率は高い、というデータが出ているそうだ。なんでも統計とって解析する人がいるものなんだな。


 平均的な探索者のグラフで言うと、二十四層辺りが最大値として出ていて、これ以上深く潜るには相当数のスキルを積み上げるか、良い装備を用意して戦い続けることと、人数をきちんとそろえて役割分担ができているようなパーティーが条件として提示されているらしい。


 ドロップ率十倍で経験値何千倍のここで戦い続けることでその平均値から抜け出せそうではあるが、はたしてうまくいくかどうか……という当たりは実際に潜ってみて確かめるしかないんだろうな。そうなればサンプルとしては使用できない外れ値として扱われるのだろう。


 実際、十八になってすぐにダンジョンに潜り始めて、一年たたないうちに十層まで潜り込むという探索者はそう多くなく、高卒で専門探索者となる奴以外ではまず見られないケースらしい。そしてそういうケースは大体外れ値として処理されるようなので、あくまで一般の中で……という意味では俺も外れ値に当たるんだろう。


 さて、外れ値としては次の探索では十一層十二層を歩き回って【威圧】の効果を確かめながら、できるなら各魔法のスキルスクロールをかき集めて彩花と相談しながら覚えて回りたいところ。しかし、リザードマンの【ウォーターボール】と青色スケルトンの落とす【水魔法】が別カウントなのは何か違いがあるのだろうか。やはり、【水魔法】で温度も変化させられるのが大きな違いなんだろうか。


 ちょっと脱線して、魔法について調べていくか。【火魔法】と【水魔法】はそれぞれ自分の立ち位置、座標からある程度の方向を指示してそちらに飛ばす、といった意識的効果で発動することができ、さらに水魔法はそれの温度を下げるか上げるかを選択することができる様子だ。火魔法も同様に、熱の温度をある程度制御することができ、極めきった火魔法は太陽の表面温度と同等の熱量で持って魔法を活用することができるらしい。


 続いて、【風魔法】は自分から直線状に風の刃を放ったり、物を押し返すように風の塊をぶつけたりできるらしい。風というより空気の塊をどうにかする、といったイメージのほうが強い魔法のようだ。空気を圧縮して風の刃を作り出すのもイメージとしては確かにそれらしいと言えばそう。


 鍛えに鍛えれば金属に傷をつけられるほど鋭利な刃で風の刃を打ち出すことができるらしい。ただ、レベルいくつになればそこまで出来るのか、まではわからなかった。


 最後、【雷魔法】は打たれるのと同じで、着弾地点を指定しての魔法行使、ということになるらしい。これはエネルギーボルトのほうがもしかすると使い勝手は良いのかもしれないな。すでに覚えてる身としては雷魔法よりもエネルギーボルトを上げていく方が便利かもしれないな。


 着弾地点を指定するということは、相手の動きを予測してその周辺に対して魔法を行使しなければならないということになる。盾役が居れば盾役の傍に着弾地点を指定することでより楽な行使が可能だろう。実際、【雷魔法】をメインの攻撃手段として使っていく探索者は盾役のパーティーメンバーが居るケースが多いようだ。どれも一長一短があるが、【火魔法】と【水魔法】はコンスタントに使えそうだな。


 後はスケルトンメイジのドロップではないが、ケットシーのドロップである【マジックミサイル】の魔法についても説明がされていた。これは特殊な魔法で、物理的に当たり判定のある魔法を行使してぶつける、といった感じの魔法らしい。魔法っぽくない魔法だが、物理的に当たり判定があるというのは面白いな。


 ゴチンとかゴツンといった感じで、コンクリートを投げている気分なのかもしれない。物理的に当たり判定があるとは言うものの、その物理がいつまで残り続けるのかも気になる。


 十二層より先の情報も色々仕入れたが、期末テストの前にまた開催するらしいミニオープンキャンパスには参加しておこう。今の成績を維持できるなら入学はほぼ確実であるらしいし、その先を今のうちに知っておいて入学した後のことを考えることも大事な気がしてきた。


 ほかの大学で似たような学科のある所のオープンキャンパスの内容や学科での活動、それから実際にどんなことを研究しているか、なんかも頭に入れておいたほうがいいかな? ここの大学では扱わないかもしれないがよその大学ではやっている、なんて話題にもしやすいし、それを知ってるなら……と話がトントン拍子に進む可能性もある。


 とりあえず、今やっておくのは勉強、これはまず第一だ。その次にちゃんと探索者としても動けるように準備をしておくことと、彩花の機嫌を損なわない程度にお互いの気持ちを確かめ合いながら進むこと。そして、次の期末も手を抜かないことだ。


 薬師寺君には申し訳ないが、このまま万年2位でもいいので、今のポジションを維持していくことが大事だと考える。そのためにもしっかりやっていかないとな。

作者からのお願い


皆さんのご意見、ご感想、いいね、評価、ブックマークなどから燃料があふれ出てきます。

続きを頑張って書くためにも皆さん評価よろしくお願いします。

後毎度の誤字修正、感謝しております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ