表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あの時助けていただいた地蔵です ~お礼は俺専用ダンジョンでした~  作者: 大正


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

124/163

第124話:今後に向けて

 あのあと、二十分ほどひたすらいちゃいちゃしてキスを重ねながら、それ以上のことをしないように我慢しつつも、お互いに微妙に満足をしきらないギリギリのラインで攻め合い、アカネはそれを見て興奮して小声でいいぞー、もっとやれーと合いの手を入れてくる。


 そんな不思議な状態の二十分を体験し終わり、彩花がふにゃふにゃになったところで今日の別れを惜しみつつも帰っていった。


「えへへ……またねー」


 気持ちよさそうに帰っていったものの、足元がフラフラしていたのでちょっと心配だ。そこまで骨抜きにしてしまった俺のテクニックも中々のものだな、と思うことにしておこう。


「ふぅ、ご馳走様。なんか下手な食事一ヶ月分よりも美味しく頂いた気がするわ。いやあ、若いっていいわねえ。しかも、おたがいわかってて我慢しながらあんなに熱烈に……ああ、もう見てるこっちが恥ずかしくなってきたわ。これは捗るわね」


「その容姿で捗るって言われるとものすごい罪悪感が湧くからやめてくれ……と、それは良いとしてまた成長したか? 」


 アカネをよく見ると、また身長が2センチほど伸びたように見える。夏休みの間に小学生は卒業しそうなぐらいに成長しそうだな。これも彩花とのいちゃつきの結果だと思うとなんだか二人で産んで育てたようなきぶんになってきて微妙な気持ちになる。まだ十八だぞ俺達は。


「これも良い信者がいてくれるおかげね。もう少しすれば触れられるようにもなるかもしれないわよ? どう? まだ興味ないかしら? 」


 アカネがワンピースの裾をチラつかせながらグルグル回っている。年下でもいけるクチの人間ならノックアウトされていたかもしれないな。


「残念ながらまだ判定外かな。アカネもわかってくれるとは思うが、俺の心はまだアカネで反応するほど落ち着きがない人間ではないらしい……さて、夕飯作るか。何作ろうかな」


「むぅ、それはそれでちょっと悔しいわね。ちなみに、朝炊いていったご飯が残ってるはずだから早速それで何か一品作ったらいいんじゃないの? 」


「よくそこまで見てたな。まあ、軽くチャーハンでも作るか。味は味噌ベースにしてネギとオーク肉の欠片と、冷凍食品から餃子か何かを解凍して潰して、全体に味を加わせられるものを用意して……と、こんなものか」


「幹也って、パスタが絡まなければ大体なんでも作れるのよね」


「別にパスタが一番手間と金がかからないって理由で作ってるだけだからな。パスタがないと死ぬ病気にかかってるわけでもないし、最近は懐も温かいから贅沢もできる。何なら毎食外食でも良いぐらいだ」


「ますます不思議だわ。そこまでの余裕がありながら一昨日もパスタを山ほど買ってきたという事実が」


 アカネの指さす先には、パスタの4キログラムサイズが二袋ほど山にしておかれている現状が指摘されていた。一般のご家庭なら4キログラムぐらいのパスタは普通にあると思うんだが、そうじゃないのかな。


「まあ、消費量に比例するだけ用意してあるだけだ、パスタを食べないときは減らないから多く見えてるだけだ。毎日食べてればそれも減っていくってば」


「普通の一般のご家庭にはね……そもそも4キログラムの袋パスタなんて存在しないのよ! 」


 アカネが俺の方をビシっと指さし、断言する。


「そうなのか? じゃあ俺のところは普通じゃない一般のご家庭ということにしておこう」


「まあ……今からパスタを茹で始めないだけマシだと思っておくわ。今日の夕飯はチャーハンを作るのよね? チャーハンの具が、パスタだったりしないわよね? 」


「それはチャーハンではない別の何かだと思うぞ。でも、それも美味しそうだな。チーズとホワイトソースを使わない、ドリア的な印象を受ける。今度作ってみようかな、ペンネとかファルファッレを使って最後の炒めに追加して……うん、面白そうだ。面白そうだが……ふむ? 」


 パスタチャーハンか。ご飯の代わりにパスタを使うという意味でなら充分有りな気がする。ショートパスタならうまく絡んでくれることだろう。ただ、ショートパスタは資金に余裕がある時しか使わないんだよな。普段は金のかからないロングパスタしか買わないので手持ちにもない。わざわざ買いに行ってそれを作って試すためだけにショートパスタを仕入れるというのもちょっとな……


「うん、わざわざパスタチャーハンを作る理由はないな。かえって高くつくし手間のわりに美味しさが微妙になりそうだ」


「それはよかったのか悪かったのか、なんとも悩ましいところね。でもまぁパスタが目的じゃないことは伝わったからよしとするべきよね。あくまで食事の手間と栄養バランスをそれなりに考えてパスタにしているってことだけは解ったわ」


「そんなわけで甘味噌チャーハンのできあがりだ。味は問題ないはずだぞ。ちなみに、パスタばかりと言っても毎回絶望のパスタばかり食べてるわけじゃないからな。ちなみに絶望のパスタというのは塩パスタに唐辛子とニンニクを加えたものを言う」


「塩パスタのほうがよほど絶望的じゃない。まあ、今日はそれを食べるわけじゃないし、あんまり頻繁にそればかり食べてると私から彩花に言いつけて彩花を出動させて無理矢理食べさせるからそのつもりでいてね」


 絶望のパスタはさておき味噌チャーハンだ。香ばしいネギの香りとオーク肉の甘い油が薫るなかなかに美味しそうな一品の出来上がりだ。卵もしっかりと炒り込まれていて、米粒もパラっと美味しそうな感じで出来た。さて、いただきます。


 うむ、ザ・チャーハンという味わいがこれでもかと押し寄せてくる。味噌風味ではあるものの、しっかりベースの味はチャーハンの素でもある塩コショウがしっかりと効き、それでいて味噌の風味が後追いしてくる。


 アカネのほうをチラッとみるが、そこそこの青い光が立ち上っていることから、不味いものを作ったわけではないらしいことも伺える。今日は成功だな。


「今後なんだが、オークチーフを倒しつつお肉と【威圧】のスキルスクロールを集めるのと、十層で肩慣らしを含めてちょっと戦っていくのをメインにしようと思う」


「【精力絶倫】じゃなくていいんだ? 」


「そっちはいいや。でたら……二枚残して売却に回す。【威圧】は重ねて使えば普通のモンスターにも効果があるようになるかもしれないからな。そっちはしっかりと鍛えていこうと思う。後は【エネルギーボルト】もだが、こっちは気が向いたらコツコツとだな。【威圧】ほど優先度は高くない」


「一応自分の育成プランは考えてあるってことなのね。ダンジョンもいいけど、私生活、特に受験のほうは真面目に考えなくてはダメよ」


「そっちは夏休み中に受けた模試の結果待ちかな。なんの基準もわからない手探りの現状では動きようがない。模試の結果をまって、どのくらい勉強できるやつが同じ学部を志望してるのか、そこからだな」


「あ、一応考えてはいたのね。てっきりダンジョンの攻略のほうが楽しくてすっかり忘れてるのかと思ったわ」


「とりあえず模試の自己採点は終わってるからな。自分の弱点はそれとなくわかっている。後は弱点を克服しながら平均的に点数を稼いでいくことにするさ。後はそうだな……学部の試験としてダンジョンに関する問題が出るかもしれないから、そこだけ注意かな。どこのダンジョンが一番広いのか、とか利用者のランキング、あとはギルドの仕組みやダンジョン素材の応用されている範囲だったり、そう言ったものが出てもいいようにはしておくかな」


「ちゃんとそこまで考えてるなら安心ね。まぁ、どこまで頑張れば報われるのか、ということまでは確定情報を出せるわけじゃないけど、幹也の頑張りは無駄にはならないのは確かね」


「それが聞けるだけでも充分ってもんじゃないかな。五里霧中の中彷徨い続けることを考えたら行く先の光明が見えているだけわかりやすいってもんだ」


「それは何よりね。で、チャーハンの出来のほうは満足なのかしら」


 アカネが味見したから大丈夫だとは思ってはいるのだが、何か足りなかっただろうか。


「うーん……そうだな、しいて言うならもうちょっとにんにく醤油を効かせてもよかったかもしれないな。ただ、手持ちのニンニクを切らしてるから冷蔵庫にチューブのニンニクでも備えておくことにしようかな」


 チューブニンニクでも味や薬効がそれほどではないにしても、香りづけや味付けのみと割り切れば充分なアクセントとして働いてくれるだろう。物足りなさを抱えながら食事を食べ終わり、満足するだけの空腹は満たされた。


「さて……腹は満ちた。後は風呂入って寝るだけだな」


「今日はなんだかんだで満ち足りた一日だったようね。とても心がゆっくりしているようにみえるわ」


「まあ、目標を達成して二人で十層のボスを倒して、それから恋人らしいことも一杯したからな。今日一日の満足度で言えば相当なものになっただろう。しいていうなら……ちょっと一人になりたいかな」


 いい年した男の子が女の子に見られない場所で一人でしたいことなんてそう多くはないし、それが直に伝わるアカネには人一倍理解力が高いことを希望している。


「一人にって……ああ、そういうことね。私はあなたがお風呂に入って部屋で涼んでゆっくりするまでそうね……一時間ぐらい外に出て散歩をすることにするわ。それでいいかしら? 」


「そうしてくれると助かるかな。流石に男の子には一人で居ないとマズイ状態というものもある」


 帰り際の彩花にしたことを思い出し、胸が高鳴り股間に血液が集中してくる。あんなことを俺がする、なんて今年の初めの俺に教えたら、お前は何を言っているんだと真剣に人生について語られるところだっただろう。


「じゃ、ごゆっくり~ 」


 アカネが部屋を出て行って、一人残された。よし、今のうちだな。まずは風呂に入って……いや、その前に抜いてしまうほうが体が綺麗になるし、その後がすっきりするからその方がいいのか? うーん、とりあえず、先に済ませてしまうか。


 時間が足りなくてアカネとバッティングするよりは先に済ませてしまって、その後で風呂でゆっくりしてる間にアカネが帰ってきた方が安全か。とりあえず暴発する前に何が何でも終わらせてしまうのが先だな。よし、順番は決めた。後は思い出と部屋に残る残り香だけで充分なぐらい燃料は詰まっている。さあ、暴れよう。男の子には定期的に暴れさせないといけない時間が必要だ。

作者からのお願い


皆さんのご意見、ご感想、いいね、評価、ブックマークなどから燃料があふれ出てきます。

続きを頑張って書くためにも皆さん評価よろしくお願いします。

後毎度の誤字修正、感謝しております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ