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瓜子姫
昔々、瓜から生まれた瓜子姫という美しい娘がいました。
評判の娘にお殿様との縁談が来て両親は大喜び。けれど、瓜子姫は結婚が嫌で泣いて暮らしていました。
ある日、瓜子姫の親友の天邪鬼が「なら代わってやろう」と提案しました。
はたして婚礼の日、輿に乗っていたのは姫に化けた天邪鬼のほうでした。
けれど、花嫁の顔隠しを取ればそれが瓜子姫ではないことはすぐにわかってしまいます。そうなれば、天邪鬼がどんなひどい目にあうかわかりません。
瓜子姫は親友が心配でこっそりついていきました。
花嫁道中がある一本の木に差し掛かったとき、瓜子姫は我慢がならなくなって
「ほんものの瓜子はここにいます!その人はわたしのわがままに付き合ってくれた親切な人なのです。代わってください」と叫びました。
すると輿のなかから「心配ご無用!」と快活な声が響きました。
白無垢を着た天邪鬼がパッと飛び出してきて、あっという間にお供のものたちをのしてしまいました。目にもとまらぬ早わざでした。
お供のものたちが全員気絶しているのを確かめてから、天邪鬼は瓜子姫へニッと笑いかけました。
それから花嫁道具のなかから小ぶりで金になりそうなものを物色し、瓜子姫の手を取って風のように逃げていったといいます。




