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赤ダン携えし女傑  作者: TAK
赤ダンとの出逢い
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ドルフィンフラッグ

アーニャはアイナに歩み寄った。


「アイナ、これより『マッスルアーマー』の訓練だ!」

「マッスルアーマー…?」

「うちらブリジット族に伝わるフィジカル強化訓練だ。今回はその一つである『ドルフィンフラッグ』を教えるよ!」


アーニャはいつになく真剣な感じでアイナにマッスルアーマーの訓練をすると告げ、近くの柱の方に向かった。



アイナと共に準備運動を済ませたアーニャは柱を枕に寝そべって、両手で柱を掴んだ。


「今からドルフィンフラッグの手本を見せるからしっかり見てなよ!」


アーニャはアイナに手本を見せるから見ておくよう伝えると、ゆっくりと両脚を地面に垂直に立てて数s保ち、ゆっくりと両脚を戻すの動作を数回繰り返した。


「さあ、うちがやったようにやってみな!」


アーニャはアイナに自分がしたようにやってみるよう促した。アイナもアーニャのように柱を枕にして両手で柱を掴んで両脚を地面に垂直に立てようとしたが…。


「!!…いてて…!あ…、脚が…!」


余りの激痛にアイナはうめき声を上げた。


「おいおい、うちらブリジット族の女はこれが出来なきゃ狩りに出して貰えないくらいなんだよ。」

「わしらドワーフもこれをこなしてより重い物を扱えるのじゃ。それをブリジット族の嬢ちゃんがこなせぬとは初耳じゃな。」


ドルフィンフラッグの動作が出来ないアイナにアーニャやドワーフ達は手のひらを返し、呆れたように言った。


「そんな話聞いてないよ!…なあ…、初めての人でも出来るようなやつに替えられないかい?」


アイナは反論するついでに、ドルフィンフラッグの代替動作に変更できないか頼んだ。


「あー、わかったわかった。じゃあ、マッスルアーマー外の鍛錬『プランク』をしよう。」


アーニャは承諾し、プランクに変更すると伝え、両肘を床につけ、つま先で立って静止した。


「この状態で30s静止するんだ。これならあんたでも出来るよな?」

「うん、さっきのと比べたら出来そうだね。」


アイナはアーニャと同じような状態で静止してみた。


(…な…、何だ…。見た目は楽そうだが…、実際やってみると結構きついや…。でも…、無理というわけではないな…。)


アイナは見た目と実際のギャップを感じるも、何とか30s静止出来た。


「よし、30s。よくやったな!」


プランク30sをこなしたアイナをアーニャは労った。


「あー…、結構腹にくるね…。でも…、悪くないな…。」


アイナはプランクをこなせて満足だった。


「暫く休んだらもう一回やるよ!」

「えっ!?」

「身体は一日にしてならずって言うじゃん!」

「うん…。」


アーニャに休憩したらもう一回やると言われてアイナはしぶしぶやる事にした。



ドルフィンフラッグ…ブリジット族に伝わるフィジカル強化訓練『マッスルアーマー』に含まれる、腹筋を重点的に鍛える鍛錬法。アースガルドでは『ドラゴンフラッグ』と呼ばれる。



アイナとアーニャは数セットのプランクを済ませた後、整理運動をした。


「がはは、アイナなるお嬢ちゃん!見どころあったわい!機会があったらいつでもわしらの元に来るが良い!鍛冶の事ならいくらでも教えてやるぞい!」

「…ありがとうございます…。(…やっぱ暑苦しいな…。)」


アイナは棒読みで工房の主にありがとうと言った。


「では皆さん、今日もありがとうございました。皆さんに火の加護がありますように。」

「おう、ぬしらにも火の加護を!」


アーニャもドワーフ達にお礼をしてアイナと共に工房を後にした。



アーニャと共に工房から宿舎に帰る途中の事だった。


「『ジビエソーセージ』いかがっすか~!茹でてるから誰でも美味しく喰えますよ~!一本6ゲルダでお手頃価格で~す!」


中年男性がジビエソーセージを露店で売っていた。果たしてアイナは立ち寄るのか?

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[一言] これを読めばあなたもマッチョに!!w
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