レジーナの申し出
食堂でレジーナも交えて食卓を囲うアイナ達だった。
「初めまして、わたしはヴァイスガルド出身のゲルディアン族のレジーナ。あなたもMGCに参加するのかしら?」
レジーナはメフレックスに自己紹介をするついでに、マッスルゴーレムコンテストに参加するのか尋ねた。
「いえ、わたしはこの二人の引率で参加しないわ。それに、わたしは鉄騎士団団長で、MGCに参加する権限はないの。」
「!…(ア…アイゼンリッター団長って…、どうりで精悍なのね…。この方に参加された日にゃ…、優勝が遠のくのは間違いないわね…。)」
レジーナはメフレックスが鉄騎士団団長というかなりの身分に驚いた。
「申し遅れたわね、わたしはメフレックスというブリジット族の者よ。」
「メフレックス様…、一つお願いがあります…。私も…、MGCが開催されるまでここでの訓練に参加して宜しいでしょうか?」
レジーナはメフレックスにアイナとアーニャに混じって訓練への参加の許可を請うた。
「いいわよ。折角の機会だしね。」
「有難うございます。」
(!…メフレックス姐ちゃん…、ちとお人好しすぎないか…?)
(お手並み拝見ってね。)
メフレックスは快諾し、レジーナは感謝した。アイナはメフレックスがよその者をおいそれと迎え入れる様に戸惑い、アーニャは他の世界の者と関わる機会にワクワクした。
「ここの二人は明日からあなたと一緒に訓練するアイナとアーニャよ。」
「二人とは一度会ってます。」
「そう、じゃあ話は早いわね。」
「レジーナ、宜しく頼むよ。」
「ああ、明日が楽しみだね。」
そして、四人は食事に入った。
(アイナという者…、物資運搬はてんでなってなかったけど…、かなりの大喰いから…、潜在能力が高そうね…。まあ、三次予選通過出来なければそれまでだけど…。一方アーニャは…、多くは食べないもののブリジット族の女性に恥じぬ精悍な身体ね…。彼女は本選進出は間違いなさそうね…。)
レジーナは食事を摂りつつ、先程の訓練と食事を通じて二人を分析していたのだ。しかし、分析した一部が裏目に出る事を彼女は未だ知らずにいたのだった。
そして日を改めて、レジーナもアイナ達に混じって訓練する事となった。果たしてレジーナの身体能力はいか程のものだろうか?




