ゲルディアン族
「白の世界ことヴァイスガルドは辺り一面が雪で覆われたガルドなの。そこのガルド固有の属性があるわ。そう、氷属性よ。そして氷属性のクイーンガーディアンがヴァイスガルドの守護神なの。次はゲルディアン族についてね。ゲルディアン族の祖先は『世界をかける少女』『小さな英雄』の異名を持ち、虹の加護を受けたニュートラルの女性よ。彼女が失踪した幼馴染のニュートラルの少年を探す為、世界中のQGの元を訪れ、紋章を集めて虹の祝福を受け、その少年を連れ戻すに至ったの。ただ、その少年の右目には呪いがかけられていたの。この二人が結ばれ、産まれた子孫には父方の呪いの影響で必ず右目に奇形が生じると同時に、氷と虹の加護も生まれながらに受けているの。そして固有種族として祖先の名前『ゲルダ』から『ゲルディアン族』と名付けられたの。あと、ゲルディアン族は大抵右目を髪や眼帯で隠している者が多いわね。」
メフレックスはヴァイスガルドとゲルディアン族について語った。
「うん…。(ああ…、どうりでレジーナは右目が髪で隠れてたんだな…。)」
「有難うございます…。(生まれながらに呪われし右目に虹と氷の祝福って…、ゲルディアン族はまさかサラブレッドか!?あるいは…、化け物か!?)」
アイナはレジーナの右目が何故髪で隠れていたのかを理解し、アーニャは内心サラブレッドか化け物かなゲルディアン族に戦慄した。
「これでミーティングは終わりね。では、あなた達に火の加護を。」
「お休み~!」
「お休みなさい。」
ミーティングを済ませたメフレックスは解散を告げた。アイナとアーニャは自分の部屋に行った。
アイナとアーニャの部屋はベッドが二床あった。それぞれ荷物を置いて、二人で赤ダンを使用したトレーニングを始めた。
「なあ、アーニャ…、レジーナって女どうだい…?うち…、上から目線な感じが何か気に入らないんだよな…。」
「うちは結構強そう感じがしたね。うちらブリジット族に負けないくらいにな…。ま、『上から目線』って事はそんだけ自信があるって事なんだろ。でなきゃMGCに参加する訳がないとうちは思うが。」
「うち…、何だかわかんないけど…、あの女にだけは負けたくないって思ったよ…。」
「ああ、うちも同感だよ。でなきゃブリジット族の女が廃るってね…。」
「うん…。」
二人は語りながら鍛錬に勤しんでいくうちに眠りに就いた。




