208話 お店
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「……ん、おかえり」
お風呂から出るとまず見えたのが机の上にある大量の魚料理
なんの料理かは分からないけど見た目はとても素人では無理そうな料理ばっかりな気がする
「流石、本職……いや魚料理人は辞めたんだっけ?」
「え?!ノアって料理人だったの?!」
見た目が私より小さいから年下だと思っちゃうけどしっかり大人なんだなぁ、凄い
「……魚に詳しくなる為に料理人なった、でも釣りの時間無い、料理人辞めた」
「本当、釣り一筋ね。自分で店開ける実力もあるのにもったいない」
「……店なんて開いてたら釣り出来ない」
資金なくなってゲームで釣り始めたって言ってたけどもしかしてその料理人を辞めたせいじゃ……
『凄い知識量だと思ったら元本職か』
『それって簡単に辞めれるもんなんw』
『リアルに料理食べてみたい』
『釣りしたいなら月一だけ店開くとかあり?』
確かにそういうお店の開き方とかありなのかな?
「コメントで質問みたいなのあったんだけど釣りメインで気分がむいた日にだけお店出すとかありなの?」
「相当な知名度と実力があればいけるんじゃない?いや、まあ詳しい事は分からないから適当だけど」
知名度はともかく実力ならあると思う
「……釣りできるならやっても良い。ただそもそも店開く資金が足りない」
「あー」
それは確かに深刻な問題だね
「ノアが店開くとなると仕入れの魚も自分で釣るんでしょ?そうなると数が圧倒的に足りなさそう」
「……流石に店開くなら妥協で普通に仕入れる」
「妥協なんだ……」
話しているとせっかく作ってくれた料理が冷めるので私たちは食べ始めた
食べてみるとやっぱり美味しい、見た目だけではなく味も最高だしお店開いたら絶対に行きたい
そんな事思っていたらやけにコメント欄が盛りがっていたので覗いてみると大変なことになっていた
『店開いたら行くわ』
『すまん、あんまり出せそうに無い』
『是非、資金の足しにしてくれ』
『これくらいあればいけるか?』
チャリンチャリンとお金の鳴る音がしてくる……ような気がした
凄い勢いで何色ものコメントが流れる
「皆んな……破産しないようにね?大丈夫?」
「なんかその言葉でラビリルの配信の様子が分かった気がする」
「……?」
必死に止める私と呆れるスノーピンク、そして不思議そうにしているノアであった
次回は10日、お昼12時に投稿します




