206話 簡易キャンプ場
感想や誤字脱字報告ありがとうございます!
「……モンスター、寄ってこない」
大体のモンスターを倒してもちょくちょくはまだいる。それなのに何故かモンスターは私たちを見ても襲ってこない、ていうか動こうとしない
「完全に怯えるし……噂では知ってたけど初めて見た」
「スノピも良くやってるじゃん、魔法で"動くな"みたいに」
「あれはスキルで動けなくしてるだけでなんのスキルやアイテムも無しに出来るわけじゃない」
なんでモンスターはこんな怯えてるんだろう?普通に戯れてただけなのに
よく考えてみたら現実でも私は良く動物から避けられてる気がする、近所で良く吠えてる犬とか私が近づくだけで大人しくなるし
『大人しくなっちゃって可哀想に』
『モンスターにも恐怖という感情があるんやな』
『ラビリルも凄いけど普通にこういう行動も取れるようにした運営も凄い』
『なんかモンスターの方、応援したくなってきた』
なんかモンスターを応援し始める人が出てきた
「それでだいぶ暗くなったけどこのまま登る?それともここで簡易キャンプ場設置する?」
「「……簡易キャンプ場?」」
私とノアが同時に疑問を浮かべる
簡易キャンプ場……そんなものなんてあったっけ?ショップ画面で探してみるが特にそんなものは無かった
ノアもショップ画面で探しているのが見える
「もしかして2人とも簡易キャンプ場知らないの……?」
「知らない」
「……うん」
2人が知らない事を言うとスノーピンクがため息を吐きながらメニュー画面を操作し始めた
そして少ししてスノーピンクの目の前に大きめのテントが現れた
「これが簡易キャンプ場、キャンプ場のレベルを上げると手に入るいつでも置ける小さめのキャンプ場だね」
「そんな便利なものが!」
「……なるほど」
キャンプ場にレベル上げなんて要素があるなんて知らなかった
「設備のレベル上げは常識でしょうが……2人はキャンプ場使ってないの?」
「ノリで湖の底に設置したから寝る時以外使ってない」
「……釣りにそんなの必要ない」
私はともかくノアはそもそもキャンプ場を設置すらしてなかった
「ラビリルは意味分からないしノアはどうやって寝てたの……モンスターに襲われ――襲われても問題ないんだった」
「……問題なし」
ノアはモンスターに襲われても特になんの問題もない為、キャンプ場を必要と思っていなかったらしい
「はぁ、まあノアは放置で良いとしてラビリルは……しょうがないから私の簡易キャンプ場に入れてあげる」
「え?!良いの?」
「しょうがなくだから!」
そう言ってスノーピンクは簡易キャンプ場に入って行った
『もちろん百合寝配信ですよね!』
『俺らは壁』
『今日だけは配信切らないでくれ』
『ツンデレスノピ』
寝てる所を配信とかスノーピンクに激怒されて追い出されそう、私も寝顔映されるの嫌だし切るよ
……まあ、別に寝るまでは切らなくて良いよね?
「"私が"寝る前に切るから皆んなごめんね」
仮にスノーピンクが先に寝ちゃったら事故だし仕方ないね
そう思いつつ私も簡易キャンプ場に入って行った
ちなみにコメント欄は大盛り上がりだったよ
次回は27日、お昼12時に投稿します




