202話 普通に釣れた
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「……あゆ――スノピも一緒に山登ろ」
「まあ、良いけど。ラビリルがいればあいつらも何とかなりそうだし」
「あいつらって何?」
スノーピンクは無言で山の上の方を指差す
しかし指を指す方向には特に何も見えない
「もう少しだけ登ってみたら分かる」
不思議そうにする私とノアを見てスノーピンクがそう言ってきた
言われた通りに登ってみるといきなり大量のモンスターが湧き始めた
「……わお」
「多っ!」
ざっと数えても森で戦った大量のシャドウスパイダーミニと同じかそれ以上いる気がする
「ね、私がここで引き返そうか迷ってた理由が分かったでしょ?」
「理由は分かったけど私がいた所でどうにかなる気がしないんだけど……?」
ユニークスキルがあればあんなモンスター達、叩いて潰して壊せそうなのに
なんて思っていたらノアが堂々とモンスターの集団に向かって歩き始めた
「ちょっ!ノア〜戻ってこーい!死ぬよ?!」
ノアのスキルを知らないスノーピンクが必死に呼び戻そうとする
ノアはスノーピンクの呼びかけなど無視して歩き続けた
そしてモンスターにタコ殴りにされながら集団の中に消えていった
「ああ……貴重な戦力が!ノアの馬鹿!」
ピカッ――――――
スノーピンクが叫んでいると突然、物凄い光と共にモンスターの集団の中心で大爆発が起きた
「眩しっ?!一体どうなってるの?!」
「この爆発って――」
なんか見たことあるような……そう、例の事故みたいなの
「……やっぱ、無理だった」
「あ、おかえり」
「ノア?!何で生きて――」
爆発が収まりつつあるところにノアが歩いて帰ってきた
スノーピンクはノアが戻ってきて驚いている
「アイテムでも、ダメージ0」
「あー、やっぱり車爆弾ね」
どうやらモンスターの集団の中心で自爆をしてきたらしい
「あーもう、意味わからない!説明して」
状況が理解出来ないスノーピンクが私の肩を掴んで揺らしてくる
仕方がないのでノアのスキルから色々と説明をした
「何そのスキル……ずるっ」
「……えっへん」
呆れた顔をするスノーピンクになぜか胸を張って威張っているノア
「それであのモンスター達はどうする?」
「倒すしか無いかな、数が多すぎてとても避けて通るのは無理」
少しの間、どうするか相談していた
「……ノアが囮になる、2人倒す、おけ?」
結局、殲滅する以外の選択肢が思いつかなくてそういう結果になった
都合の良いことにノアは色々と特殊なお宝装備を持っていたからそれでモンスターを引きつけてもらう
☆注目の的……周囲の敵モンスター全てを引きつける小さな盾、引きつける数が多いほど防御が上がる
他にも色々とあるらしいけど何でそんな良い装備持ってるのか聞いたら……
「……?普通に釣れた」
何でそんなこと聞くの?みたいな顔で言ってきた
次回は29日、お昼12時に投稿します




