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199話 昇天の実

感想や誤字脱字報告ありがとうございます!

なんとか無事に山に到着した


「流石に車で登山は無理そうだね」

「……ガタガタ、すぐ爆発」


山には道という道が無く、これを車で進めばそのうち衝撃で爆発するのは目に見えていた


ゴゴゴゴ――


車から降りて山を登ろうとしていたら山が揺れ始めた


「あれ、何?」


サユが指を指す方向、山頂付近に大きな赤い鳥みたいなモンスターが見えた


よく見ると燃えてる?


「……カッコいい、乗りたい」

「これあれだよ!よくゲームに出てくるやつ!」

「燃えてる物体を殴った事無いしちょっと殴ってみたい」


そもそも炎なんて殴れるのかな?


『奴がいるという事はこの山、火山だな』

『不死鳥……フェニックスですね、分かります』

『皆さんの一言が多種多様』

『乗ったら火傷しそう……いや、ノアならノーダメか』


まあ、空飛んでるから戦えるか分からないけどね


「……登る前にお昼食べよ」

「準備早っ!」


いつのまにかノアが机やら椅子やら出してご飯の準備をしていた


さらに机の上には見たことない果実が沢山お皿の上に乗っていた


「何これ、食べていいの?はむ……」

「……あ、それは――」


ノアの置いた果実を勝手に食べたサユに悲劇が起きる


「あ、あ、これ!めっちゃ美味し……」


サユはこれだけ言い残して消えてしまった


『え?』

『え?』

『www』

『はい?』

『死んだ?』


サユが消えた後にはアイテムが散らばっている


「もしかしなくても死んだよね?」

「……死んだ」


原因は分かりきっている、あの紫色の果実


近くで見てみると私のスキルがこれは食べれないと警告をしてきた


「これ何なの?」

「……昇天の実、凄く美味しい」


昇天の実……この世のものとは思えないとても美味しい果実、しかし食べると大体死ぬ


本当の意味で昇天しちゃうんだ……


「……何回か食べて分かった、多分確率で即死級のダメージ」

「その確率を1発で引き当てるのサユらしいね」


リスポーンの場所知らないけどせっかく車でここまで来たのに最初からじゃん


『ダメージじゃなくて強制即死だったらノアも死んでる』

『死ぬほど美味いのか……ちょっと気になる』

『イベント限定なんだろうけど食べてみたいかも』

『確率は高いのが低いのか』


ノアはバクバク食べ始めたけど私は食べな……いからね?死んだらキャンプ場からだし


でも……美味しいんだよね?うーん、そうだ!イベント終了間際に食べよう


「……ご飯出来た」

「見事に魚料理ばっかりだね」


料理もクラフト画面でポチるだけで出来るから短時間で完全する


もちろん昨日みたいに普通に焼く事も出来るよ


「……ノア、魚好き、沢山食べる」

「うん、それは何となく分かってた」


あれだけ釣り好きなんだし魚だって好きだよね、いや、魚好きだからこそ釣り好きになったのかも?


「……ご飯食べてサユ待つ」

「車あるし直ぐに……って車とか死んで落としてない?」


サユのアイテムだし回収しないようにしていたけど例の最強スキルとか車とか落ちてたら拾っておかないと……


案の定、スキルオーブも車もそこら辺に転がっていた


何で最初に車の存在に気づけなかったのかと言うと車がめっちゃ小さくなってるから


「……一度手に入れたら元のサイズになる、多分」

「そうだよね、多分」


しかし車がないならサユはここまで来れないね


「……仕方ない、迎えに行く、ご飯食べて待ってて」

「え、あ、使っちゃうんだ」


ノアは躊躇いなくサユのスキルを使って車を拾い、乗り始めた


車は元のサイズに戻っていた


『ノアがどんどん最強になっていく』

『まあ、死んだ方が悪いw』

『サユ……ドンマイ!』

『ノアが使ったらスキル落とす事ないw』


エンジン音と共にノアを乗せた車は進んでいった


「……発進」

「いってらっしゃーい」


サユを迎えに行くのは良いんだけどノアはサユの場所を知っているんだろうか……?と心配になりつつ私はご飯を食べ始めた

次回は8日、お昼12時に投稿します

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