195話 箱の中身は
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「……焼けたよ」
「おお!美味しそう」
香ばしい匂いが食欲をそそる
ノアが手に入れた魚の切り身を焼いてくれた
しかし醤油やら塩やらの調味料はどうやって手に入れたんだろう?
「……調味料はショップで買った」
「いや、なんで調味料のこと分かったの?!」
ノアは私が思っていた事を答えるように調味料について話した
私、喋ってないよね?え、無意識に口にしてた?
「……ラビリルは大体顔に出てる、考えてる事分かる」
また顔に出てたらしい
「それでショップって?」
「……クラフト画面の隅っこにあるよ」
「あ、本当だ」
ノアの言う通りにクラフト画面を開いたら隅っこにショップ画面に移動する所があった
早速開いて見ると武器や防具、モンスターの素材や生活に必要そうなものなどが沢山売っていた
ただ通貨がサバイバルコインという聞いたことのない通貨で私は1枚も持っていない
「……サバイバルコインは余った素材とか見つけたお宝で換金できるよ」
「そうなんだ」
サバイバルコインの事も聞く前に教えてくれた、さっきのも口にしてないはずなんだけどなぁ……
「素材なら沢山あるから換金しよ」
主に木材とか木材とか木材とか蜘蛛の糸とかその他蜘蛛系の素材が沢山ある
半分くらい残して換金してみると大体500サバイバルコインになった
「……魚食べないの?」
「はっ!食べる!」
調味料とかショップに気を取られて忘れていた
せっかく焼いてくれたのに冷めちゃう
私はショップを後回しにして沢山の魚を食べた、凄く美味しかった
「……それじゃ、ノアはさらなる未知を求めて冒険するから」
「もうどっか行っちゃうの?私のキャンプ場で一緒に寝ない?」
ノアと色んなお話をしていたらだいぶ空が暗くなってしまった
ノアはキャンプ場を設置していないと聞いたから私のキャンプ場に招待しようと思ったのにノアは夜でも関係なく冒険に行くらしい
「……水中キャンプ場はちょっと興味ある、でも新たなる釣り場を探したい」
「それじゃ仕方ないね、せめてフレンド登録しよ?」
フレンド登録をしてすぐにノアは森の中へと入っていった
『不思議な少女だった』
『釣り上手かったし釣り好きなんだろうな』
『見た目初期装備だったけど色々と詳しいし初心者じゃないのかな?』
確かによくよく考えたら初期装備だったね
「そうだ、後回しにしていたショップなるものをじっくり見よう」
さっき見た通りに強めの武器防具、美味しそうな食べ物とかも売っていた
これなら必至に食べ物探さなくてもここで買えば良かったじゃん
と思ったんだけど普通の果物が50コイン、一定時間ステータスアップする果物が倍の100コインもするし食べ物がなかなかに高かった
「お、これ良いアイテムじゃん」
色々と探していたら使えそうなアイテムを見つけた
帰還石……設置した自身のキャンプ場に即時に転移出来る(使用すると壊れる)
200コインとかなり高めだけどこれさえあれば死ぬ事は無くなるし買っておこう
『良いじゃん』
『逆に帰還石を使用した場所に戻れるアイテムとか無いの?』
『命大事にポーションとかも買っとけよ』
みんなが色んなアドバイスをくれるおかげで快適に買い物が出来るね
「えっと逆に戻れるやつは……無さそう?とりあえずポーション少し買ってあとは困った時の為に残しておこう」
HP回復手段がかなり限られてるからポーションは貴重かもね、これも20%回復するだけなのに1本30コインと高いし
「……忘れてた、一緒に釣りしてくれたお礼あげる」
「うわっ!びっくりした……!」
森の中に消えたはずのノアの声が後ろから聞こえたと思ったら何か小さな箱を渡された
そしてすぐまた森の中へと消えていった
「なんだろう……?」
箱を開けてみると赤い宝石が入っていた
☆兎の瞳石……兎系統のモンスターが極稀にドロップする兎の瞳の形をした宝石。所持しているだけで稀に被ダメージを半減する(本イベント限定効果)
☆……本イベントのお宝アイテム
「お宝じゃん!」
なんと箱に入っていたのはお宝だった
次回は17日、お昼12時に投稿します




