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189話 水ゲット!

感想や誤字脱字報告ありがとうございます!

「よし、早速キャンプ場を作ってみよう」


クラフト画面を開いてから気づく……


木材……163個


なんか木材の数がやけに多い


「何で……ってなんか通知欄が木材取得で埋まってる!」


通知欄を遡ってみると――


木材×1を取得しました

木材×1を取得しました

木材×1を取得しました

木材×1を取得しました

木材×1を取得しました

木材×1を取得しました

木材×1を取得しました

木材×1を取得しました

木材×1を取得しました


「もしかして殴る度に木材を手に入れていた……?」


視聴者のみんなにもこの有様を見せる


『草』

『笑』

『やばw』

『分かっててもあの状態のラビリルは止まらなかったでしょ』

『キャンプ場沢山作れるね』


「と、とにかくキャンプ場を作ってみよう」


木材大量取得の事は忘れてキャンプ場を作ってみる


画面をポチポチと操作して簡単に作る事が出来た


『設置場所が狭い又は傾いている為、設置が出来ません』


この場で設置出来ないか試してみたところ、この森だと木が邪魔で狭いからか設置出来なかった


何回か試したけどそこそこ広い場所じゃ無いとダメっぽい、試す度にさっきのメッセージが流れた


「みんな、ここら辺は狭いから設置出来ないって――そうだ!木を壊せば広くなるでしょ!」


さっき壊した木が元に戻っていないのをみるに壊し続ければ広い空間が出来るはず


壊した木は消えてなくなったから何もない


比較的平坦な場所だし木さえ壊してしまえばなんとかなる


『やめとけ死ぬぞw』

『天才的な発想……いや、ただの脳筋か』

『HPを見てくださいw』

『瀕死なのお忘れですか?』

『貴方の拳は悲鳴をあげています、助けてあげてください』

『大人しく開けた場所探そうw』


はっ!そういえば死にそうなんだった!


イベントでもデスペナルティは普通にあるみたいだし死ぬとステータス半減で足が遅くなって探索しにくくなるからやめよう


しかしやっぱりHPが自然回復することは無いんだね、ずっとHPが1割あるかないかで止まってる


「木を壊すのはやめて探索しよう、うん」


大人しく探索することにした


そして意外にもちょっと歩くだけで森から抜け出せた


「おお!綺麗……!」


綺麗な花が沢山咲いている花畑みたいな開けた場所に出た


『めっちゃ綺麗じゃん』

『現実だとこれほど圧巻の花畑はそうそう無い』

『ラビリルの方が綺麗だぞ』

『なんかモンスターらしき奴が動いてない?』


コメント欄の言う通り、何か動いているのが見えた


キラービー Lv1

キラービー Lv1

キラービー Lv1

・・・

・・


「うわっ!蜂のモンスターが沢山いる」


遠くからだと見えなかったけど小さめの蜂が花畑に沢山いるのが分かった


流石にあの数相手にするのは無理かな、すぐに死んじゃう


HPが満タンだったとしてもキツイかも


『撤退、てったーい!』

『無理無理無理、モザイクかけたい』

『魔法で燃やしてしまいたい、花畑とか気にせず』

『こえぇ……』


綺麗な場所でキャンプ場も建てられるくらい広かったけどモンスターが多すぎて無理だね


私は諦めてまた森の中へ入り、別の方向へと歩いていった


「……なんか喉渇いてきた」


ゲームに喉の渇きとか無いはずなんだけどなぁ、もしかしてこのイベント限定で実装されたの?


『水分ゲージが半分を切ってるね』

『喉の渇きとかリアルだな』

『喉の渇きがあるなら空腹にもなるやつだ』

『死んだらリセットされるんじゃね』


はっ!となるとご飯の用意がいる!


食べれそうな木の実とかあったら取っておこう


「ひとまずは水を探さなきゃ」


水分ゲージが無くなると残り少ないHPがさらに減ってすぐに死んでしまう


私は必死に食べ物や水を探して歩き回った


「み、みずー!」


かなりの時間を探し回るが水も食べ物も見つからない……このままだと最初のリスポーン地点からまた探す羽目になる


ガサッ


何か音がして振り向く、モンスターかな?


「ら、ラビリル……」


振り向いた先にはモンスターではなく男のプレイヤーだった


『一般プレイヤー遂に現る』

『初遭遇、しかし最悪の状況の模様』

『今戦闘したら勝てんぞw』

『今回のイベントは全プレイヤーHP表示状態だから瀕死なの丸わかり』

『まっずい、これ』


男のプレイヤーはHPがほとんど満タン、私が戦ってもまともには勝てないだろう


しかしこのイベントは別にプレイヤーを倒す事が目的じゃないし戦わないという選択もあるはず


「目の前にラビリル、それも瀕死……殺るか?いや、でも罠の可能性も――」


男のプレイヤーは剣を構えながらぶつぶつと何か考えていた


私はふと思った――この人……水とか食べ物持ってないかな、と


背中に背負っているハンマーを置いて話しかける


「あの、水持ってたりしませんか?」

「水?それならさっき見つけた湖で手に入れたやつが……」

「水!」

「は……?」


全速力でこの人の側まで走り、手をチョキにして目潰しをした


筋力が低くても無防備な状態で目玉を攻撃されたらひとたまりもない


「ま、前が見えねぇ!卑怯だぞ、ラビリ――」

「水ゲット!」


置いたハンマーを拾い、視界を失った男のプレイヤーに思いっきり叩きつける


一撃では倒せなかったから何度も叩きつけているとHPが無くなって消え去った


そして消えた後に残ったのは何かのスキルオーブにモンスターの素材、水や食べ物が少々と沢山のアイテムを落としてくれた


『悪魔だ……』

『あーうん』

『奪うまでの判断が早すぎる』

『ご愁傷様です』


私はすぐにアイテムを拾って水を手に取る


「ごくごく……うん!お水最高ー」


喉が渇いた時の水は最高だね

次回は20日、お昼12時に投稿します

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― 新着の感想 ―
[一言] ひとのものを うばうのは どろぼう!
[一言] ヒャッハー!水寄越せー!
[一言] すごい怖いことやってるけど、ゲーム内で同じ状況だったらわたしもやりそう。
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