178話 リトライ消費
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「アスタロト様はあるふぁさんの相手出来る?」
「わたくしは構いませんが皇帝様はお一人で大丈夫ですか?」
「任せてよ!」
なんならパラとスノーピンクが壁となって私を守ってくれるでしょ
まずは消し飛ばされた腕が治るまで時間稼ぎしないと……
「《ブラックホール》」
「危なっ!」
今度は私の足を狙って魔法を放ってきた
「《絶対領域》……その羽根むしり取ってやる!」
あの消し飛ばす魔法は多分、本人も近くにいたら消し飛ばす系のやつだと思う
だから私がガブリエルに近づいて戦えば使えないはず
「片腕でガブリエルと力比べとか無謀なの」
「あはは!それはどうかな?」
ガブリエルの片腕を掴み、さらに足を引っ掛けて転ばせる
そして振り回してから地面に叩きつけた
「うぐ……《ロード》」
「あ、逃げられた」
ガブリエルはすぐにロードして元の位置に戻ってしまった
ただ、思っていた通りステータスは私の方が上だという事がさっきのでわかった
「《ファイアトラップ》」
「うそ……なの――」
やっと追いついたスノーピンクが魔法を使ってロードしたばっかりのガブリエルを燃やしていた
なるほど……セーブした場所にトラップ魔法を設置しておけば必ず当たるんだ
「お、腕が治って……それにHPも」
「キノコのMP回復しといたから感謝してよね!」
本当だ、パラのMPが全回復している
「スノピもパラもありがとう!」
それにしてもパラはスノーピンクの頭の上に乗っているし随分と仲良くなったんだね
と思ったらすぐにパラを頭の上から下ろしていた
「運ぶために乗せてたけど正直頭の上にいるのめっちゃ怖い、普通にトラウマ」
スノーピンクはパラに頭から食べられた事あったからそれがトラウマになっているらしい
「良くもやったなの」
「まだまだこれからだよ!」
私はパラを手に取りガブリエルに向かって思いっきり投げつける
「いや、普通に投げるね……」
唐突な行動に少し驚くガブリエルと呆れた顔で見てくるスノーピンク
パラは動き遅いからしょうがないね
「そんなもの当たらないの」
「《ファイアボール》……これならどっちか当たるでしょ」
スノーピンクが追撃で炎の球を放つ、そして私はその流れに乗って突撃した
絶対領域から出てパリンと割れるが私にはなんのデメリットもないから関係ない
ガブリエルだってこのスキルを物真似する気配がないのを見るにデメリットを嫌っているのだろう
「くぅ……こんな弱い魔法くらい受けてやるの!」
投擲したパラは完全に避けられたがスノーピンクの魔法は当たった
よし、このタイミングで――
「パラ!《超麻痺粉》」
「なっ……!」
パラの周囲に黄色い粉が撒き散らされる
パラ本体を避けようが麻痺粉は結構広い範囲に広がるからね!
そしてもしガブリエルの麻痺耐性が無効じゃなかった場合、確実に麻痺になって動けなくなる
「あ、あ……」
目の前でバタリと倒れるガブリエル、どうやら麻痺が効いたようだ
「《絶対領域》……まずはリトライ消費っと」
倒れたガブリエルに近づいてから足を振り上げて思いっきり頭を潰した
ちなみに私が麻痺になってない理由は状態異常回復ポーションを飲みながら突撃したからだよ
次回は23日、お昼12時に投稿します




