175話 ベルテの悲鳴
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「ん?ユウリとカイリのHPがほとんど無い……?」
視界の隅っこにあるユウリ達のHPがほとんど無いことに気づいた
早く助けに行かな……別にMPポーションあれば復活出来るしゆっくりでいいや、ポーション使っちゃダメとか今回は無いし
「やーと戻って来れたー!ってラビリルと魔法少女しかいない?!」
なんかベルテの声がしたと思ったら遠くの方に見えた、目を光らせているから分かりやすい
そういえば三大天使の誰かに強制転移で逃されてたっけ?どこまで飛ばされたのか知らないけどこれだけ時間かかったってことは天王国まで飛ばされたのかな?
「……!《跳ね返れ》」
「え?」
隣に居たスノーピンクが私の背中に近づいてきてスキルを使い始めたから後ろを見たら凄い量の魔法が迫ってきていた
「ぬははは!我、参上!」
ずっと後方支援していたであろうあるふぁさんがこのタイミングで仕掛けてきた
私を守るようにスノーピンクが魔法を跳ね返している
「なんか知らないけどチャンス?《仲間吸収》」
ベルテがチャンスとばかりに仲間モンスターを吸収して私たちに突撃してくる
スノーピンクは魔法を跳ね返していて動けないからここは私が迎え撃とう
「お、ラビリル!今の私を止められるかな!」
「どれだけ吸収したか知らないけど止めるよ!」
ベルテと私の拳が当たる……寸前になんとベルテが私の上に跳んで越えてしまった
「まずっ……!」
「どう?戦うと思った?残念でした」
ベルテはそのまま私を無視してスノーピンクに向かっていく
このままだとスノーピンクがやられちゃう!どうしよう、どうしよう……はっ!あの手があった!
「パラ送還……からのパラ召喚!」
どこかで休んでいたであろうパラを強制的にスノーピンクの横に召喚した
パラはピョンと跳んでスノーピンクの肩に乗り口を開け始める
「いや、怖っ!私は食べないでよ?!」
流石のパラでもこの状況で味方は食べない……はず、多分
今のところはスノーピンクを守るように口を開けてるから大丈夫だね
「ヒィッ!もう勢い止まらないって!」
ほら、ベルテの拳がパラの口の中に入っていく
中途半端に勢いを弱めようとしたせいでパラが完璧に咥えてしまった
あーあ、一度口の中に入れたら食べ終えるまで離さないよ?
「ぎゃー!」
ベルテの悲鳴が大きく響いた
次回は5日、お昼12時に投稿します




