表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/239

17話 壊したりない…

「おらー!」


キングゴブリンが棍棒を私に叩きつけるように振りかざす


その棍棒に向かって私は拳を繰り出すとお互いの攻撃が弾き飛ばされた


「イテテテ、自傷ダメージ耐性のおかげかちょっと拳がヒリヒリするだけだね」


痛みとしては噴水殴る時と同じくらいだから全然平気だ


「あれ?棍棒攻撃は連続で来ないんだね」


もう一度棍棒を振りかざすまで少しタメがあるようだ


「私は連続攻撃できるんだー」


ボコスカと右左の拳を交互に繰り出す


筋力はあんまり高くないからすぐには倒せない


「うわぁ、ステータスの暴力…」


後ろでベルテが何か呟いてる


「まだ壊れないでよ?」


やっとタメが終わったのか棍棒攻撃がまた来た


それを今度は攻撃し返すのでは無く受け止めてみた


「棍棒捕まえちゃった!離さないからね」


ガッチリと両手で棍棒を掴む


「むむむ…力比べは勝てないかも」


キングゴブリンは棍棒を私ごと持ち上げようとしていて私はズルズルと引きずられる


「わはは、高ーい!」


そのまま私は棍棒ごと持ち上げられた


「お、良いところにパラが!」


棍棒攻撃で飛ばされたパラが私のところまで歩いて帰ってきていたのが見えたので私はパラに向かって飛び降りる


「いつも私がトランポリンにされてるから良いよね?」


ムニョンと思いっきりパラを踏みつけながら再度キングゴブリンに向かって飛んでいった


「ちょ!パラぺっちゃんこだよ?!仲間なんだよね?踏みつけたり投げ飛ばしたり扱い酷すぎない?!」


ダメージ無いんだから良いでしょ、私なんてダメージ有りでトランポリンだったんだから


「とりあえず棍棒無くしたらどうなるのかなー」


勢いよく飛んだ私はそのまま勢いに乗って棍棒に殴りかかる


ベキッ


「おっ!棍棒壊れちゃったね」


見事に半分に折れる棍棒


最初にお互い吹き飛ばされた時点でミシッて音が聞こえてたし壊れると思ったんだー


「なになに?棍棒なくなったら次は素手?」


自分の武器を無くしたキングゴブリンは怒り始めて私に向かって殴りかかろうとしてきた


未だに空中にいる私はその攻撃を避けられず思いっきり殴られた


「痛った…」


壁に叩きつけられ背中がジンジンと痛む


「HPは…まだ180くらいあるね」


今まで食われたりお腹貫かれたりほとんど致命傷だったせいで大ダメージを受けていたが元々私は防御に相当のステータスポイントを振っている


「ラビリルー!大丈夫?!」

「大丈夫大丈夫!ベルテも私のHP見えてるでしょ?」


私のことを心配してくれたベルテが私のもとまで走って来てくれた


「凄い勢いで飛んでったから…ラビリルって武器的に筋力とか俊敏にステータスポイント振ってて防御は低いのかなって思ったんだけど」

「あー私はステータスポイント半分防御、半分俊敏振ってるから」

「そうなんだ、意外…」


ごくごくと美味しい回復ポーションを飲み干して立ち上がる


「そうだ、ベルテ、もう一回魔法をあのキングゴブリンに向かって使ってくれない?なるべく顔に向かって」

「良いけど多分そんなに効果ないよ?」

「目潰しだよ、身体とかには効かなくても目とかなら効くかもじゃん!」

「なるほど!《ウォーターボール》」


私を追いかけるようにキングゴブリンが一直線に向かって来ているので綺麗に頭に水の球が当たる


「そーだよね、目に水が飛んでけば目を瞑るよね」


視界が塞がったキングゴブリンは何も出来ず私の拳が顔にヒットする


「あれ?もう終わりなの?」


そのままキングゴブリンは倒れて砂のように消えていってしまった


『"キングゴブリン"を討伐しました』


「最初のラビリルの連続攻撃で相当ボロボロだったよ、あいつ」

「そうなんだ、あんまり防御が高くなかったんだね」


少し残念と思っていると目の前に宝箱が現れた


「ラビリル!宝箱が出たよ!」

「あーうん、ベルテが開けて良いよ」


宝箱にはあんまり良い思い出がない、というか空っぽの思い出しかないんだよ


「どれどれ…お金かー」


どうやら宝箱の中身はお金だったようだ、お金は私が沢山あげたもんね。お詫びとして


「まあ私はレベルが1つ上がったしサフィは2つ上がったからそれが報酬みたいなものかな」

「そういえば私もパラもレベルとかスキル何も無かったしなんとも美味しくないボスだったよ」


ちょっと壊したりないから後で噴水を壊してスッキリしとこう


「いやそのレベルならそりゃそうでしょ…ところでラビリルは時間大丈夫なの?」

「あっ!」


時間を見るとまたもや親に怒られそうなくらいの時間帯になっていた


顔が真っ青になる


「ごめん、お金は全部あげるから私落ちるね!」

「じゃあまた明日ね、今日はありがと」


私はボス部屋から街に転移してすぐにログアウトした

次回は17時です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ