98話 フリーズした?
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「いやいや、負けてしまったな」
アルテナさんが帰ってきた
「アルテナさんお疲れ様〜!惜しかったね」
「おお、ラビリル。モブを知らないか?改めて挨拶をしたいのだが」
モブさんね、確かアルテナさんよりも先に帰ってきてたはず……
「モブさんならあっちの方で他のプレイヤーに囲まれてると思――」
「どうやらこっちに向かってきているみたいだな」
モブさんはアルテナさんを見つけたのかこっちに向かってきてくれていた
「あ、あ、あ、アルテナ様!武器を破壊してしまままい!申し訳!ありましぇぇぇん!」
向かってきてくれているどころか全力で走ってきていてアルテナさんの前まで来たと思ったらスライディング土下座をし始めた
「おお、めっちゃ綺麗な土下座」
思わず呟いてしまった、というか拍手までしてしまった
「別に私は気にしていないぞ?それにモブの特殊な武器も壊れてしまったではないか、次の試合に支障が出ないか?」
確かにあのカッコいい武器が粉々になっちゃったのは残念だなぁ、近くで見たかった
「それに関しては大丈夫でしゅ!双刃剣の試作品はまだまだたくしゃんあるので!」
モブさんはアイテム欄を開いてガシャンガシャンといくつもの双刃剣を取り出した
本当に噛み噛みだねぇ、戦う姿はめっちゃカッコいいのになんというか残念な子?
「ねえ、この双刃剣?だっけ?触って見てもいい?」
やっぱりこの武器、近くで見たいからモブさんに許可を貰うことにした
しかし私がモブさんに話しかけると私のことを見てガッチガチに固まってしまった
「おーい、あれ?フリーズした?」
私がモブさんの顔の前に手を振って確認すると数秒間固まった後に動き出した
「ら、ら、ラビ、ラビリル様?!いつからそこに?!」
「いつからって最初からだけど」
なんで私の事を様って言うんだろう……
「ど、どうじょ!好きなだけ双刃剣を見ちゃってくだしゃいぃぃ!」
私の前で土下座しながら双刃剣を渡してくれた
いつ見ても綺麗な土下座をするね
まあ、見ていいって言ってるから遠慮なく見させてもらおう
「へー結構軽いんだね」
持ち上げてみると2つの刃がある割にはそこそこ軽かった
「はいぃぃ!素早く振り回す為に軽めに作って貰いましたぁぁ!」
「あの素早い攻撃には苦労したな」
アルテナさんも興味深く双刃剣を見ていた
「確かこれ、2つに分裂?出来るんだよね?どうやってやるの?」
「《双剣モード》で2つに分かれましゅうぅぅ!元に戻す時は《双刃剣モード》ですぅぅ!」
だんだんこの反応が面白くなってきた、ちょっとからかいたくなっちゃうね
「ラビリル、ちょっと試し切りしていいか?」
いつのまにか双剣モードで私に刃を向けていているアルテナさん
「いやなんで私?!いつも言ってるけど街中でダメージ受けないけど痛みはあるんだって!」
なんでみんな私で試そうとするかなぁ……
「お待たせしました!トーナメント表を更新致しましたのでご覧ください!」
第六回戦 エスクードVSラビリル
第七回戦 アルマVSあるふぁ
第八回戦 モブVSスノーピンク
「では第六回戦エスクードVSラビリルを始めたいと思います!両者を専用マップに転送します!」
私の番のようだ、エスクードさんかぁ……あの人ちょっと苦手なんだよねー
「モブさん、武器見せてくれてありがと!返すね!」
私はモブさんの手を掴みながら双刃剣を返す
「ラビリル様の柔らかい手が……はぅ――」
モブさんはバタリと倒れて動かなくなってしまった
次回もお昼12時に投稿です




