2-X11【幕間 :~謎の手紙~】
「・・・なあ、そこの君」
男が声を発する。
だが、薄暗い牢屋の中の様子はよく分からず、近くにいた若い番兵の女は怪訝な様子で近寄った。
「どうした?」
女番兵が鋭い声で問う。
すると男は暗闇の中でニヤリと笑みを作った。
「君、新顔だろ? 昨日から気になってたんだ、その”右手”を見せてくれないか?」
牢屋の男はそう言うと、手招きするような仕草で手を動かして、格子の隙間から伸ばす。
「ふざけるな」
だが番兵はそう言うと、その手を左手で掴んで格子の向こうに押し戻す。
しかし男は格子の際に寄りかかったまま、薄暗い笑みを浮かべたままでいた。
「ああ、そうか、”苦労”したんだね。
でも大丈夫、私は君の薬指が短い事を笑ったりはしないよ」
そう言いながら、男は番兵の右手を指差す。
その薬指は確かに他と比べて短く、関節の数も1つしかない。
気にならないといえばならないが、気にしてしまえば殆どの者には、奇異か、不快なものに見えただろう。
だが、男は違った。
「ああ・・・見ろ、美しい手だ。 ”才能”を感じる手だ」
「出来損ないの手だ」
男の言葉に番兵が吐き捨てる。
すると男は心底不満だとばかりに首を振った。
「ダメダメダメ、”出来損ない”なんて言っちゃ。
この世には”出来損ない”なんてない。 使い道を思いつかない”馬鹿”がいるだけ。
せっかく、こんな”特徴”を持って生まれたのにそんな言い方はないだろ?」
「”特徴”だと?」
「ああそうさ、ほら見ろ、この薬指は他よりも筋肉の付きがいい。 剣を握り込むときにしっかりと握れてる証拠だ。
小指との長さの差が少ないから効率よく握れるのだろう。
他の者よりもしっかり触れてると感じたことはないか?」
男がそう聞くと、番兵が固まるように黙った。
「それはとても優れた”才能”だ」
「・・・そうか?」
番兵がそう言いながら、不思議そうな表情で自分の右手に視線を下ろした。
男の言葉が気になったのか。
だがその瞬間、牢屋の男の目が一気に鋭くなり、まるで獲物を見つめる様な目で番兵を見つめたではないか。
「おい!!」
突然、牢屋全体に響く様な大きな声が響き、その声に番兵の女がハッとした様に姿勢を正すと、今まで見ていた手を下ろした。
その裏で、牢屋の男の伸ばした腕がサッと引っ込められる。
だが声の主はそれを見逃さない。
「格子に手をつけるな!!」
そう言いながら現れたのは、身長2ブルを超える体格のいい男の番兵。
見た目も立ち振舞も堂に入った、一目で”古参”と感じる目の鋭さを持っている。
そして、その目は油断なく牢屋の男を睨みつけると、視線を動かして新人の女番兵を睨みながら腕を掴み格子の側から引き剥がした。
「囚人の言うことに耳を貸すな!」
「す、すいません・・・」
男番兵の叱責に女番兵が縮こまりながら謝る。
だが男番兵は、その謝罪すら叱責した。
「囚人の前で弱みを見せるな!」
「は、はいっ・・・」
先輩番兵の迫力に新米の肩身は木っ端のように吹き飛ばされる。
さすが、音に名高い”アオハの私兵”ということか。
ここは、”アオハ領”の中にある、とある小さな村の・・・更になんの変哲もない屋敷の地下に作られた・・・恐ろしく堅固な地下要塞の最下層にある”地下牢”。
”本家”の息のかからないこの場所には、”当主家”・・・特に当主マルクス・アオハの”個人的な敵”が何人も収容されていた。
だがその中でもこの”男”の存在は、ほんの一部にしか知らされておらず、”正体”を知る者など直に応対する事になる数名程度。
まさに”消された”存在といっても過言ではないだろう。
それでも男は笑う。
決して番兵達が、自分を死なせてくれないと知っているからだ。
男の能力はそれくらい役に立つ。
実際、ほんの数ヶ月前にも”アオハ”どころか、この国の”行く末”に関わったところだけに、番兵達の立場は相対的に弱くなっていた。
だが、更にそれでも古参の番兵は、男を威嚇するように怒鳴りつけながら奥に行く様に指示する。
その迫力たるや、低ランクの魔獣でも尻尾を巻いて逃げ出しそうだが、
男は怯むことなくその場に居座るばかりか、気さくに声をかける始末。
「君の”目”の調子はどうだい?
そろそろ、なにか不思議な物が見えたりはするかね?」
「いいや。 この目は、悪いんだ」
だが古参の男は吐き捨てるようにそう言うと、魔力障害で緑色に濁った右目をグッと寄せる。
光を集めないその目に映るのは、拒絶のみ。
だが、それで止まる男ではない。
「なあ、紙をくれないか?」
「紙?」
突然の願いに、2人の番兵が揃ってキョトンと首を並べる。
「くだらない娯楽紙の切れ端でも、どうでもいい書類の使い古しでも何でもいい、何枚か紙がほしい。 あ、それとペンも」
そう言うと格子に顔を付けてニヤリと笑う。
廊下の灯りに照らされ、その伸びに伸びた縮れ毛と皺くちゃの顔が顕になると、まだ慣れない女番兵が顔を顰める。
それを押し隠すためだろうか、女番兵はわざとらしく鼻で笑いながら指摘を入れた。
「・・・インクは?」
「いらないよ。 手紙が書きたいんだ」
「お前が手紙だと? 遺書でも欲しくなったか?」
今度は古参の方がそう言って鼻で笑った。
だがそれに対し、牢屋の男は憮然とする。
「手紙は手紙さ、今いる誰かに伝えたい言葉を書くための。 ”遺書”とは違う」
「馬鹿を言うな、お前が誰に手紙を書くってんだ」
古参の番兵がその長身で上から見下ろす様に格子に迫る。
だがその目は、遂に気が触れたのかといった風に疑わしげだ。
そしてその顔は、更に疑念に歪む事になる。
「娘だよ」
牢屋の男が事も無げにそう言ってのけたのだ。
古参の番兵の眉間の皺が深くなる。
「貴様が殺した自分の家族に、ようやく謝罪しようってのか?」
古参の番兵がそう言う。
だがそう言いながらも頭の中では、男のかつての家族に”娘”に相当する者がいない事が気になっていた。
すると男も不思議そうな顔になる。
「何を言ってるのかな? 僕は”娘”に手紙を書きたいんだ。 ”死骸”じゃない。
それに何度も言ってるよ、自分は殺してないって、あれは彼らの”才能”を掘り起こすための実験で、”不幸な事故”だって。
オイラだって悲しいさ」
「どうだか」
古参の番兵はそう言うと、更に続けるように吐き捨てた。
「どのみち、貴様に”娘”はいない」
それに、どのみちこの男が書いた”手紙”なんてものを外に出すなんてのは論外中の論外だ。
そんなことこの男だって分かっているだろうに。
だが今日の男は夢遊病者のようにサバサバとしているいつもと違って、まだ引き下がらなかった。
「それが娘が生きてたみたいなんだ、”モニカ”っていってね。
それなりに世間を騒がせてるみたいだから、君達なら聞いた事くらいあるんじゃないか?
だから紙とペンをおくれよ」
そう言いながら、媚びへつらうように猫なで声を出す。
「貴様の妄想に付き合う気はないぞ」
「そんな事言わずにさ、くれるだけでいいから」
牢屋の男がそう言うと、格子の網目の間から腕を伸ばして手を何度も開いたり閉じたりしてみせる。
まるで玩具をせがむ子供のようだ。
だがその様子を見た古参の番兵は、意地悪そうに唇を歪めてあざ笑う。
「貴様にくれてやる紙は1枚もない。
安いものじゃないからな。 誰にも読まれない、誰にも届けられない”妄想”を書くためにはもったいなさすぎる」
だがそれに対して、男も唇を歪めて笑った。
「そんなことはないさ、ちゃんと”読む人”はいるよ」
すると古参の番兵が意地の悪い笑みでもってそう言いながら迫ってきた。
「たとえ書いたとしても、俺が握りつぶす。
何処にも届きやしない」
それは”宣告”だ。
これ以上の駄話はしないという。
だが牢屋の男はそう取らなかった。
「いや、これを取りに来る人がいる。 お前達には想像のつかない”やんごとないお方”がね」
そう言うと、まるで天に見入るように暗い天井を見上げたのだ。
その表情をどう表現していいか。
「ハッ! こんな所にいて、なんでそんな事がわかる」
「君たち風に言うと・・・」
男はそこで言葉を区切ると、急に番兵達に視線を戻してゾっとするような笑みを浮かべた。
「俺は耳が悪いのさ」
その瞬間、強烈な振動と轟音が牢屋の中に轟いた。
「!!??」
「なんだ!?」
まるで何かが砕けるようなその音に、2人の番兵達が腰を落として身構える。
その直後、牢屋の魔力灯が何かに反応するように、チカチカと2回点滅した。
「班長・・・」
「落ち着け、魔力灯に干渉があるということは魔力波攻撃だ」
”班長”と呼ばれた古参の番兵がそう言って頭上を見上げながら様子を窺う。
その言葉から分かることは2つ。
誰かがこの地下牢を襲撃したという事と、必然的にこの地下牢の上層戦力と接触したであろうということだ。
だからまだ、慌てる時間ではない。
古参の番兵はそう判断し、その場で構えるだけで踏み止まった。
だが、また同じような・・・今度は先程よりも強烈な振動が地下牢を襲い、同時に発生した魔力灯の点滅が今度は更に長引いた。
そしてそれが・・・また続く。
音はどんどん近づいていた。
「・・・」
古参の番兵が背中から槍と一体化した杖を取り出し、新米の番兵が剣を抜いて構える。
だが今、牢屋の中に断続的に聞こえる”音の主”に相対するには随分と貧弱な装備に見えた。
事実、2人は隠しきれぬ程の”怯え”を見せている。
するとそんな様子の2人の背後から、牢屋の男が声をかけたではないか。
「ほら急いで。 あれは、すぐにやってくるぞ」
そう言いながら、場違いにも差し伸ばした手を振ってまだ紙を所望する男。
その上で、異音がどんどん大きくなりついに牢屋自体が震え始める。
まるで底が抜けたような一際大きな音が廊下の先から聞こえてくるまでは、あっという間の出来事だった。
「あーあ」
牢屋の男が呆れた様にそう言うと、廊下の先から更に何かが着地したような”ドスン”という音が聞こえてきた。
と、同時に並々ならぬ気配が辺りに充満する。
番兵達は、それでもさすがはアオハの私兵の一員らしく、それだけでやって来た者がただ者ではないと見抜いたのか、持っていた武器を構えると空いた手に魔法陣を展開して構え、そこから攻撃魔法を放った。
炎と稲妻が混じった様な光が飛び、その影を打ち据える。
その威力はかなりのもので、牢屋の中まで衝撃波が飛び込み、大量の埃を舞い上げた。
古参の番兵が畳み掛けるように攻撃を打ち込み続ける。
その勢いだけ見れば、相手が誰であっても組み伏せられたと思うだろう。
だが、実際はいくら攻撃を撃ち込もうとも、漂う気配は目減りせず、
そればかりか、その中心から”影”がニュっと現れ、ゆっくりと近づき始めたではないか。
古参の番兵が攻撃を”影”に集中させるが、その影はどれだけ攻撃を受けようとも、そよ風に吹かれてるだけの様にビクともしない。
一方、その存在感に完全に戦意を砕かれていた新顔の番兵の方は、ゆっくりと後ずさると、牢屋の格子に背を付けて冷や汗を滲ませていた。
これで勝ち目などあろうか。
そう思った牢屋の男は、格子の隙間から新顔の腕を掴んだ。
「・・・っな! 何をする!?」
「いいのかな前を見てなくて」
そう言いなら牢屋の男は、ニヤリと笑み浮かべて指の先を光らせながら新人の腕を見つめていた。
恐ろしく不気味な光景だが、今はそれ以上に廊下の先から漂う気配の方が遥かに本能を刺激したのか、新人の顔は廊下の先に張り付いたまま。
やがて巻き上がった埃の霧の中から、1人の人影が現れる。
それは赤茶色のマントで全身を覆った、”大柄の剣士”の姿だった。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
数時間後・・・
「”ストラ殿”、お止まりください」
ようやく地下牢を持つ屋敷の姿が見えてきたところで、不意に従者の1人がそう言って緊張気味にスタニスを下がらせた。
”ストラ”は旅の中で使っているスタニスの偽名である。
すると間髪入れずに他の従者たちも何かを察知したように腰を落としてスタニスの周りに集まった。
その様子に、唯一まだ何も察知できていないスタニスも警戒の色を強める。
第一王子であるスタニスの警護は、近衛や軍の中でも指折りの実力者。
それが揃って警戒するならば、ただ事ではない。
「何が起こってる?」
スタニスが、彼の一番信用する近衛兵長に問う。
すると兵長は、少し周囲に気を配ってから首を横に振った。
「正確には、”何が起こった?”ですね。 もう既にこの近くにはいない・・・
ただ、その”名残”だけで足が竦みます」
兵長はそう言うと、他の従者にハンドサインを送る。
するとスタニスの従者の中でも手練れの”エリート”3人が頷いて、屋敷の中へと飛び込んでいった。
「少々お待ちを・・・」
兵長はそう言うと、残った従者でスタニスの防御を固めたのだ。
◇
「それで、何が起こったのか分かったか?」
半時間後・・・アオハの隠れ屋敷の中から何人かの番兵や、特殊な鎖でグルグル巻きにされた囚人を運び出した従者達に、スタニスが問いかけた。
すると、男と女の番兵達の手当をしていた兵長が、バツの悪そうに答える。
「どうやら、”獲物”を横取りされたみたいです」
その言葉に、スタニスの顔が曇った。
「・・・くそっ!!」
そして滅多に見せない悪態をつく。
せっかく見つけた”設計者”だというのに・・・
それを盗られた?
「”誰”に盗られた?」
落ち着かせるように深呼吸しながらスタニスは問う。
「全員の話に出てくるのは、”赤茶色のマントを着た大柄の剣士”ということだけ、それ以上の情報が出てこないことから見て、高位の”認識阻害”を使っているかと。
それと全員、全く何もできなかったそうです」
「何も?」
スタニスが理解できないといった風にそう聞き返すと、兵長は困ったように頷いた。
「どれだけ攻撃しても効かなかったらしいです・・・それどころか相手にすらされなかったようで、攻撃らしきものを受けたのも”目標”を直接監視していた番兵達だけらしい。
かなりの実力差だ」
「君等はできるか?」
スタニスが従者たちを見回しながら、そう問いかける。
ここに居るのは”第一王子”の従者。
何度もいうが、その実力は折り紙付きである。
だがその彼等が、なんとも苦々しげに首を横に振ったではないか。
「”全員に勝つ”だけなら・・・でもこれは・・・」
兵長がそう言って言葉を濁す。
その言葉が意味するところは1つ。
「”特級戦力”か・・・それに”準ずる存在”に襲われたと?」
「そう見て間違いはないかと・・・」
兵長はそう言うと、助け出された番兵達をジロリと睨んだ。
正確には・・・その”アオハの紋章”を。
「やめろ・・・私は”その可能性”は考えてない」
「ですがストラ様・・・」
兵長が食い下がる。
彼等が真っ先に考えた可能性は、アオハによる”証拠隠滅”だ。
”根拠”は、あまりにもタイミングが良すぎること。
だがそれはこの可能性の”弱点”でもある。
「こんな時期に、こんな事をすれば、アオハ卿が疑われることはすぐに分かるだろうに」
スタニスはそこが引っかかった。
確かにマルクスであれば、この程度の地下牢の番兵たちなど意に介することなく誘拐を実行できるだろう。
そもそも、口裏を合わせればでっち上げる事も容易である。
だが、それを喜んで信じるにはやはりあまりにもタイミングが良すぎるのだ。
10年以上、誰にも知られなかったというのに、スタニスと数時間の差で掻っ攫うというのは確かに怪しいが、
アオハが取る戦略としてはあまりにも”雑”である。
もちろんアオハ卿が1番の容疑者である事に違いないし、そこまでして隠す価値があるのかもしれないが、スタニスの本能がそう考えて思考を止めるリスクを取りたいとは思ってなかった。
「他に何か痕跡は?」
「魔法局の連中が残留魔力を調べてますが、どの程度上手くいくか・・・」
兵長はそう言って屋敷を見つめる。
その言葉通り、現在、スタニスの従者として同行していた魔法局の”エリート”持ちが2人、地下牢の中を調べているらしい。
どのような仮説を置くにしても、まずは彼等の結果待ちだろう。
だがその時、不意に何かがスタニスの左足を掴んだ。
「!!?」
「なにをしている!?」
「御免!!」
スタニスの足を掴んだ者が叫ぶようにそう呼びかけた。
すると従者達が一瞬でスタニスの周囲を取り囲み、持っていた武器を”その者”に突きつける。
その動きを目で追えた者は少ない。
だがその切っ先は、例えスタニスが止めなくとも、直前で停止していただろう。
”その者”には、全く害意がなかったからである。
それはまだ若い、女の番兵だった。
あの、兵長の話にあった、ただ2人だけ攻撃を受けて負傷したという、
「あなたを”やんごとないお方”とお見受けします! ぜひお見せしたいものが!」
「おい、何言ってる!!」
すると一緒にいた古株らしい大男の番兵が止めに入る。
だがそれはスタニスの指示で動いた従者の手によって即座に止められた。
それでも上司の叱責に体を緊張させた女番兵の顔を、スタニスは軽く撫でて安心させる。
「安心して言ってごらん・・・私に何を見せたいのかな?」
「”あの男”・・・”ジェダス”がこれをあなたに・・・」
そう言うと、女番兵は自らの腕を捲ってスタニスに差し出した。
それをスタニス達が覗き込む。
まだ定着しきってない光る魔力のインク、刻まれてすぐのために血も止まっていないそれは・・・
なにかの文字列が羅列された、あまりにも無機質な”入れ墨”だった。
だがスタニス達の表情は硬い。
いや、どう反応していいか分からないといった感じか。
その入れ墨は一見すると、まるで子供の落書きのように読み解けるものがなにもないのだ。
だがそれでもその文字自体は、かなりハッキリ整然と書き込まれている。
まるで、”何らかの意味”を持っているかのように。
” 69676❛656✱656⊕796973696✱73696465 ”
「なんですかね・・・数字? と文字?」
それはこの世界で一般的に使われる数字と、見たこともない文字を組み合わせて作られた不思議な文字列だった。
当然、そのままで読むことはできない。
だが・・・
「やはり・・・・アトラス」
だがスタニスはその文字列を眺めながら、小さくそう呟いた。
「ん? なんです?」
兵長が不審げにスタニスを見る。
「なんでもないよ・・・忘れてくれ」
スタニスはそう言うと、まるで作り物のような表情を浮かべて立ち上がったのだ。
次回から、長さを半分から3分の1くらいにして、ペースを上げれるか試してみます。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
また、ブックマークや評価、レビューをしてくださった方へ、心より感謝いたします。
読者の皆様の存在が私の原動力です。




