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記憶喪失の癒し姫と白金の教育係と紅髪の護衛騎士  作者: おうぎまちこ
後日談

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286/289

七夕番外編(月華・玉)

 先にルーナとティエラのショートストーリーをお届けします。ソルとティエラの後日談の続きは

7/26頃までに掲載します。



「タナバタ?」


「ええ、そうです姫様。東の国の話です」


 幼いティエラは、ルーナの膝の上で話を聞いていた。

 今日の彼女は少女らしく、頭に赤いのリボンをつけている。彼女の婚約者であるルーナからの贈り物の一つだ。


「タナバタでは、一年間離ればなれだった男女が再会するのね?」


 ティエラはルーナを振り向いた。

 彼の白金色をした髪がさらりと揺れる。


「そうです、一度で覚えられるとは、さすが私の姫様です」


「あ、ありがとう……ルーナ」


 端正な顔立ちをしたルーナに誉められたティエラは、頬を赤く染める。

 幼い婚約者にお礼を言われたルーナは、ティエラの頭を撫でた。


「ねぇ、ルーナはいつもお仕事が忙しいでしょう?」


 ルーナの胸に、ティエラはぎゅっと身体を寄せる。


「タナバタの二人の話は、まるで私とルーナのことみたいだわ――」


「姫様――」


「私はいつも、ルーナと会えなくて寂しいの……ワガママ言っちゃダメだってわかってるんだけど……」


 寂しげに微笑むティエラを、ルーナはそっと抱き締める。


「離れている時、片時も姫様のことを忘れたことはございません」


「ルーナ……」


「結婚さえすれば、姫様と共に過ごせる時間が今よりも増えるはずです。あと数回タナバタを経て、私たちも幸せになりましょう、姫様」


「ルーナ、嬉しい。あと数回ガマンするわ」


 ティエラはルーナの首筋に抱きついた。


「姫様」


 そうしてそんな彼女をルーナは強く抱き締めたのだった。



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