07 生きてるっていうけどさー
ξ・з・)ξ『あらレアリー、碁盤に黒石並べて、なにやってんの? 5子局?
川-ω-)p『ああ蛍、こないだテレビでやってたのをマネしてみたんだ。
ξ・з・)。oO(NHKの囲碁講座でも見たのかしら?
川-ω-)p『いっくよー。おとーさんスイッチ、「ち!」
川σ・д・)σ『 ち く び を つ ま む !
ξ〃д〃)ξ『ちょ!!
――――――
ξ゜д゜)ξ『……やめなさい。
川;ω;)p『……はい。
川-ω-)p『さてさて、気を取り直して次のお便りです。
・36点差で負けました。
・64点差で負けました。
・50回やって勝てません。
・勝率が1割です。
ξ・з・)ξ『お便りというより死亡報告書ね。でも、状況はわかるわ。
川-ω-)p『ほう、これだけで?
ξ・з・)ξ『36点差、64点差ってあるからね。おおかた6路と8路で全滅したんでしょ。もしかしたら、自分が死んだことにも気付いていないかも。
川-ω-)p『前に言ってた、”生きるための条件”ってやつのことか?
ξ・з・)ξ『ええ。これを覚えないで打っても、死ぬだけね。
川-д-)p『そんな大切なルールなら、なんで早く教えてくれないのさー。
ξ・з・)ξ『死んだり負けたりに耐性つけさせようと思って。
川-ω-)p。oO(あー、そういえばこいつ、スパルタだった。
ξ・з・)ξ『まあ、それは半分冗談なんだけど。ルール覚えた直後の人に死活を説明するのって、けっこう難しいのよ。特に紛らわしい形の説明がね。
川-ω-)p『結局、”生きるための条件”ってなんなの?
ξ・з・)ξ『一言で言うと、「二眼(*1)あること」よ。
川-ω-)p『に……がん?
ξ・з・)ξ『陣地の中にある隙間を、眼(*2)っていうの。それが二つあること。
川-ω-)p『……それがなんで生きることにつながるの?
ξ・з・)ξ『じゃ、そのへん一緒に見ていきましょうか。
川-ω-)p『はーい。
――――――
ξ・з・)ξ『↑の図は覚えているかしら?
川-ω-)p『ああ、こないだ打った碁の最終図だな。
ξ・з・)ξ『そうね。ところで純碁って覚えてる?
川-ω-)p『ええと、石の数がそのまま得点になるやつだっけ?
ξ・з・)ξ『そのルールだと、今は白黒お互い9点ずつね。まだ置ける場所があるわけだけど、ここから続けていくとどうなると思う?
川-ω-)p『え? えーと、黒は広いから適当に置くとして、白はとりあえずここ↓。
ξ・з・)ξ『まだ置ける?
川-ω-)p『うん。ほいほいっと↓↓。
ξ・з・)ξ『じゃ次、黒がここ↓に置くわよ。
川-ω-)p『……あれ? 取っていいの? これ。
ξ・з・)ξ『囲まれてるでしょ。
川-ω-)p『そーだけど……、え、これってありなん?
ξ・з・)ξ『ありよ。石の数が増えただけで、結局はこれ↓と変わんないからね。
川-ω-)p『えーと、じゃあどうしたら良かったの?
ξ・з・)ξ『ちょっと前にもどりましょーか。この白↓は、黒から打って取れると思う?
川-ω-)p『たぶんムリ。二つ隙間が空いてるけど、どっちに打っても囲めるわけじゃないから。
ξ・з・)ξ『そうね。そもそもルール上、黒はこの隙間には置けないわ。こんなふうに二つの隙間が空いてる状態が、二眼ってやつよ。
川-ω-)p『はー、なるほど。でもこれってそんなに難しい?
ξ・з・)ξ『難しいというより、紛らわしいかしら。目に見えて実は目じゃなかったりとか、二眼できると思ったら潰されたりとか。
川-ω-)p『さっきは、二眼あれば生きるって言ったじゃん。
ξ・з・)ξ『完全な二眼なら、絶対に大丈夫よ。ただ、実際の対局ではわかりやすい形で出るわけじゃないからね。弱いうちは、対局が終わるまで生き死にを勘違いしてたなんてことも珍しくないわ。
川-ω-)p『じゃあ次回は――
ξ・з・)ξ『そのへんの間違えやすい形を見ていきましょうか。
※1、2……眼、目の使い分け、読み方について、補足しておきます。
◆眼、眼……生き死にに関わる隙間のことです。上で説明した部分ですね。
区切られた部屋がいくつあるかという意味で、面積は関係ありません。3マスあっても眼は1つ、ってこともあります。
頭に数字が付いた場合は、一眼、二眼と読みます。三眼以上は、普通は使いません。
◆目……上と同じく石の隙間のことですが、眼よりも少し幅広く使われます。
「目がある」と単に言う場合、二眼ある=生きているということです。
生き死にに関わる部分なので、「あるかないか」が問題になります。
◆目……空き地を数えるときの点数の単位です。単位なので、三目、五目、みたいに数字とセットで使います。目が多いとか、目があるとかは言いません。
目というのは点数を数える段階で使う言葉なので、その石はすでに生きているという前提で使われます。
ちなみに、点数のことは「地」と言います。
「点数多そうだね、何点くらいなんだろう?」は、「地が多そうだね、何目くらいなんだろう?」となります。
例えば↓の白の地は三目ですが、目・眼は2つですね。




