表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
158/170

静養

起きるととてもお腹が空いていた

んー!よく寝た

あれ、服が無いや、レナも居ない・・・

まあいいやとボクはそのまま寝室を出た


「マロン!」


部屋にはエリーとママが楽しそうに話していた

ボクが朝の挨拶をするとママが抱きしめてくる


「あまり心配させないで・・・」

「え?」


ボクは丸一日寝ていたみたい、どうりでお腹が空いていた

キュウと鳴ったお腹にエリーとママが笑った。

準備はしていたみたいで分厚いステーキが運ばれて来た、わーい。

王家で食べてる物ってなんでも美味しいよね!

お肉なんてあっという間に口の中でとけていく

お肉ひと皿、パン3つ、スープにサラダ、うまうま・・・

おかわりがあるらしくてお肉は3皿食べた。

4皿目を食べるかどうか、でも腹八分目が健康的って言われてるし、うーんとボクは悩む、・・・・・・・・・ぐう。



気付くと夕食の時間になっていた

今度はお魚だ!

ひと皿、ふた皿、み皿、・・・ぐう。



あれ? 次起きると朝食の時間だ

温かいシチューと焼き立てのパンが美味しい!

・・・ぐう。



お腹いっぱいになると寝ちゃう、起きていられない。

ボクが寝ている間にお医者様に診てもらったら、とても疲れているから存分に食べて存分に寝なさいと言われたらしい。

3回くらい同じことを繰り返して、次に起きた時は伯爵家のベッドにママと寝ていた。

エリーも公爵家へ無事帰って、今回の事件は全部終わった。




***



イリアが王妃の宮に向かった時と同じくして、夫である伯爵は動いていた。



先ずは娘の安否、状況の確認、そして事後の対応である

親バカと言われるかもしれないが娘マロンは規格外の天才だ。

エリザベス公爵令嬢の教育をその場に居ただけでほぼ修め、ダンスや礼儀作法も覚えている。

身体能力は他の追随を許さず、優しく可愛い!


言動は幼く、身に付けている技能は活かしきれていない

しかし育った環境の特殊性を考えるとそれは仕方の無い事だ、これから私達が寄り添う事で時間が解決してくれる。


そんな娘は起きている事件の対抗手段として王城で戦った、聞けばドラゴンを打ち倒し、今は王妃様の宮で療養しているとか。

あちらは妻のイリアに任せておこう、顔を見に行きたいが王妃様の宮へは私は入る事が出来ない。

変な虫がつく可能性もないからある意味では安心だった。


問題はこちらだ

現場の目撃者、騎士らによる娘の英雄視

王家による利用など事前に防げる事は多い。

そもそもだ、娘が寝込むほど酷使されるなど許容出来る筈もない。

抗議と共にきっちりと書面でまとめ、王太子殿下のサインを貰った。

情報の封じ込め等々、これで取り敢えずは安心だろう。


「伯爵がこんなに子煩悩だとは知らなかったよ」


殿下は苦笑していたが妻と子供達が穏やかに暮らせるよう計らうのは伯爵家当主である私の役目だ。

これが不敬と言うのなら、少し早いが責任を取ってジュードに当主の座を譲り領地でのんびり子育てするのも悪くない。


幸い殿下は気を悪くした様子もなく

今度通したい法案があるから手を貸して欲しいと口頭で協力を求めて来た。

内容を確かめると特に問題は無い

このくらいなら対価としては安いものだと私は協力を約束して屋敷へと帰った。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ