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王妃の宮 1

王妃の宮は過去最高の警備レベルに引き上げられていた。

宮の前に2人の騎士、宮内にも複数の騎士と、それぞれの住人が住まう部屋の前に2人ずつ、そして宮の周囲を二重三重に騎士が配置されている。



宮に滞在しているのは王妃、王太子妃、公爵令嬢、伯爵令嬢の4人と各侍女数名ということで国最高の女性が揃っている。


国王代行の王太子様の命令により

王妃の宮は守られ、また騎士団全員が全身鎧に帯剣も完全武装で任に当たっていた。


宮の出入口に立つ騎士は欠伸をかみころしながら昼の交代を待っていた


「うーん、暇だな」

「暇なら良いじゃねえか、俺らが忙しくならないことこそ平和の証だよ」

「まあなあ、でもバケモノ来るんだろ?」

「俄には信じられないけど、あの王太子様が言うんだ間違いなく来るだろうな、だからこそ俺らも完全武装してるんじゃねえか」

「かー、怖いねえ・・・」


軽口を叩いていると


「お、おい、アレ!」

「あー? んな!?」


指差した先を見る、王妃の宮3階のバルコニー

確か彼処は王妃様の一室で、今日は4人で茶会を開いていると聞いていた。

そのバルコニーにはドレスを着た令嬢、先日宮に来たばかりの伯爵令嬢であるマローネ嬢が見える。

王妃様も王太子妃様も公爵令嬢も美しい金の髪を持つ

栗色の髪は伯爵令嬢しか居ないので一目瞭然だった。


そのマローネ嬢が落ちた

3階から・・・


「おいおいおいおい!!」


持ち場を離れる事になるが配置を考えると自分達が1番適任だ、慌てて駆け出し、


スタ


「お、おおっ!? えっ? はあ!?」


3階落ちた令嬢は華麗に着地をした

空中でクルリと体勢を整えると、ドレスの裾を気にする余裕さえ見えた彼女は地面に降り立つ。

駆け出し始めて驚き、ガクガクとその場でたたらを踏む騎士2人。


見れば令嬢は上を見上げ、ピョーンと2階のバルコニーに登り、更にそこから3階のバルコニーまで跳んで戻って行った。


「キャー!凄いわマロンちゃん!」


部屋からパチパチパチと拍手の音と王妃様たちがはしゃぐ声が聞こえてきた。


「何をやっているんだ・・・」

「落ちたよな、あれ?」


呆然と呟いた言葉に答える者は居なかった。



***



王妃様に挨拶をした

ママに事前に言われていた通り、初対面の印象が大事だからしっかりとカーテシーだ。

すると王妃様はチョイチョイと手招きをする、隣のエリー見ると頷いたから近寄って良いみたい。


むに


「ん」


「やだ、なにこの肌・・・」

「こ、これが神の創り給うたお尻・・・」


王妃様はボクの胸をもにもにと揉んだ

違う方向からはお尻をつつかれる、こっちは王太子妃さんだそう。

エリーを見ると「私も最初やられたから・・・」って遠い目をしていた。





「うふふ、ごめんなさいねマローネさん、神様とやらが創ったって聞いてつい・・・」

「良いなぁ、マローネさんの胸まだまだ大きくなりそう、私なんて・・・」


王妃様には全部報告されていて、ボクは神様に創られたから体型とか肌とか胸とか気になっていたからついついムニムニしちゃったみたい。

王太子妃さんはお尻が大きい事を気にして、胸の育て方を知らないかと聞いてきた。


「気にすることないわよ、あの子はお尻派だから」

「ですが、もう少しふっくらさせたいのです、やはり男性からの1番最初の視線は胸に集まるでしょう? エリザさんみたいな体型が理想なんですよ」

「あ、エリーの胸はフカフカしてて大好き」

「大きくても肩こるだけですよ、私はニナ様くらいの大きさの方が」

「持たざる者の気持ちっ! くぅ・・・」


王妃様もエリーもフカフカの胸だ

王太子妃さんはボクと同じくらいのふっくら具合

ボクは最近コリコリしててなんか痛い、ママに聞いたらこれから胸がフカフカになる兆候と言われた、それからは1週間に1回のペースで商会からサリーが来て楽しそうに採寸して新しい下着を置いていってる。


「歳とると垂れてくるわよ? 最近憂鬱よ私は」

「垂れるほど無いのが悲しんです!」

「?」


ママに教えられたけど、男の人は大きな胸とお尻が大好きで狼になるから気を付けなさいって言われた。

でも女の人も胸とお尻好きだよね、だって何処の家に行ってもボクはいっぱい触られたもん。





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