91話 責任取って
「……」
「本来ならば魔素量が限界値を迎えた時、進化と言う手段を経てその魔素量に耐えられるように肉体と魂が変質します」
へ、へぇ、そうなんだぁ……
「しかし、今回キミは許容量を遥かに超える魔素を一瞬で取り込んでしまった。
そのため魂が急激に増大した膨大な魔素量に耐え切れずに内側から自壊し始めたのです」
「魂の、自壊……」
わかった。
現実から目を背けるのはよそう……よし! それってヤバくない!?
例え心臓が潰されようが、全身を吹き飛ばされようが精神生命体たる悪魔は何度でも蘇る。
けど悪魔にとって魂は心臓以上に! 肉体なんかよりも最重要!
魂を成す精神核が破壊されれば……いかに最上位悪魔たる私でも名実ともに消滅する!! 多分!
『多分なんだ……』
だって精神核が破壊された事なんて無いし。
けどまぁ、これでシルヴィア達のこの取り乱しようにも納得だわ。
最高でもこの肉体が弾け飛んで四散する程度だと思ってたのに、まさか予想を超えてくるとは……
「キミが突然倒れてしまったのも膨大な魔素量が魂を圧迫した結果、押さえ切れなくなった魔素量が内側から破裂しそうな状態になり身体へと影響を及ぼしたのです」
内側から破裂って、空気を入れ過ぎた風船みたいに?
こう、限界まで力を溜め込んで……うわぁ、想像したらちょっと鳥肌が立った!
内側から破裂とか流石にちょっと怖いわ。
「両目から血を流し突然意識を失われた後も、全身の至るところから血を流していらっしゃるお姿はとても見ていられませんでした……」
「私もです。
意識は無くとも全身に血を滲ませて苦しまれていましたし……」
「私達の呼び掛けにも反応されずに、崩壊する肉体と魂の激痛に呻くレフィー様を見ている事しかできませんでしたからね……」
「えぇ、無力な自身を心底恨みました」
わ、悪かった!
私が悪かったからっ!!
幼女って言われて怒ってるのを口実に、初めて何も気にする事なく思いっきり全力を出せるのが楽しくて確かに調子に乗りましたっ!!
「ぅ……ごめん、なさい」
反省してる! 謝るから!!
シルヴィアも! ミーシャも! ミリアも! グランまでそんな辛そうな顔で涙ぐまないでっ!?
「こほん、とにかくです。
本来ならば魔素を取り込んだ瞬間に肉体もろとも魂が弾け飛び、即死してもおかしく無いのですが……」
な、なに?
シルヴィア達につられて涙目になってるからそんなに見ないで欲しいんだけど……
「ご安心を。
たった3日で自壊を始めていた魂と肉体は、修復された上で変質し、今はその魔素量に順応しています」
ふむ、つまりはだ。
もう大丈夫ってことかな?
「ええ、もう大丈夫ですよ」
な、何故私の思考を……もしやエスパー!?
「レフィーさん、おめでとうございます」
「おめでとう?」
何の事か全くわからないんだけど?
と言うか、本当にもう大丈夫なのかな?
確かにファルニクスは神だけど、さっき見つめられただけなんですけど……不安だ。
「それより、本当に大丈夫なの?」
「あぁ、そう言えばレフィーさんにはまだ説明していなかったですね。
私の権能の1つである〝竜眼〟は対象の全てを見通す。
竜眼でキミの身体を隅々まで見て調べたけど、何処にも問題は無かったですから安心して下さい」
「え……」
全てを見通す眼で、私の身体の隅々を……
「っ! うぅ……」
「レフィーさん?」
それってつまり、あんなところやこんなところまで漏れ無く見られたって事だよね!?
死ぬっ! 恥ずかし過ぎて普通に死ぬぅっ!!
「男の、人に……裸を……ぅっ、身体の隅々まで見られた……!」
もうお嫁に行けない……
「えっ! ちょっと待って!!
私は別にレフィーさんの身体は……確かに観ましたけど、そう言う事じゃ無くてですね……」
「責任……」
「え?」
こうなったら仕方ない。
恥ずかし過ぎて死にそうだけど全身が痛くて動けないし、前向きに! ポジティブに考えるんだっ!!
「竜神ファルニクス、責任を取って」
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