〜STORY 77 5月19日 拾四 〜
「わぁ…横浜の夜景って綺麗なんだなぁ……冬に見るイルミネーションみたいだね」
「ふふっ、気に入って貰えたようで私も嬉しいですわ」
現在優希は横浜にある晴菜の親が所有している超高層ビルの屋上にある部屋から優希の身長よりも高い窓ガラスからの絶景を満喫していた
「それにしても晴菜さんからお願いがあるって聞いた時は一体何があるんだろって不安になったよ……しかもお願いがお願いだからね〜」
「ふふっ…優希様ならきっと聞いてくれると信じてましたもの…」
チャイナドレスから私服に着替えた晴菜は優希の背中にピタッと身体をくっつけた
優希は冷静を装おうと深呼吸をしつつ、記憶を呼び起こした
〜数時間前〜
「それで、お願いって何かな?あまり無茶なお願いは流石に聞けないけどさ……」
飛香達のいる歩道と反対の歩道に座った晴菜に優希は首を傾げつつ晴菜の言う【お願い】を尋ねた
「はい。お願いなんですが……その前に優希様?今朝の出来事は覚えておりますか?」
「今朝?僕が遅刻しそうになっていたところ晴菜さん達に車で迎えに来てもらったってこと?」
「はい!なので私はご褒美が欲しいのですわ」
優希の返答に晴菜は満面の笑みで答えた
晴菜はベンチから立ち上がり優希に歩み寄ると腰を屈ませ上目遣いで浮かべて来た
「優希様を助けることなど私にとっては当然のことなのですが今日は私も甘えてみようと思ったのですわ」
優希の胸に手を添えながら上目遣いで甘えてくる晴菜に優希も心臓がバクバクと鳴り響いている
「も、もちろん晴菜さんには感謝しているけど…あ、あまり無茶なのは…その、勘弁して欲しい……かな?」
「勿論ですわ。では参りましょうか」
そう言って優希から離れると晴菜は指をパチンと鳴らした
頭に?マークを浮かべた優希が晴菜に「何をするの?」と聞こうとした瞬間、優希の後方から黒い車が停車して数名の男達が車から降りて来て優希をそのまま車へと運んだ
「え!?あの……晴菜さん!?」
いきなりの出来事に困惑する優希に晴菜は少しも慌てることなく紅茶を頼んでいた
「はい!優希様には今から私の家にご招待致しますわ」
そしてそのまま1時間ほど車に揺られ気が付けば目の前にはTVでしか見たことがない程の高層ビルに着きしかもそのビルの最上階の部屋は芸能人の自宅紹介以上に豪華な部屋になっていた
晴菜のお願いは【自分の家に優希を招きたい】だった
「こちらの部屋は旦那様や奥様がお嬢様と休日を過ごす為に購入されました部屋ですのでお嬢様がお招きされた方なら自由にお過ごしされて構いません」
いつの間にか部屋にいた使用人の小鳥遊はそう言って部屋から出て行った
話によると下の階には使用人の人達の控室として使用しているらしい(小鳥遊さんは隣の部屋に専用の部屋があるらしい)
流石お金持ちだなぁとしみじみ痛感した
「では優希様。私は夕食のご用意を致しますので優希様はお風呂を使ってくださいませ」
晴菜の手にはバスタオルやフェイスタオルなどお風呂セット一式を持っていた
いつの間に用意したのだろうか……?
「え?晴菜さんが作るの?…流石にそこまでもてなされるのはちょっと……」
「【ヒック】優希様が……お願い聞いてくれるって【グスッ】言ったのに……」
客とは言えそこまで甘えるわけにはと断ろうとすると晴菜は目元に涙を浮かべ泣き出してしまった
「え!?ち、ちがっ…あっ!実は僕とってもお腹が減ってたんだ!!晴菜さん作ってくれないかな!?」
泣かせるつもりなど毛頭も無かっただけに優希は慌てて訂正をした
「かしこまりました!優希様のために私腕によりをかけてお料理をお作りしますので楽しみに待っていてください!!」
泣き始めたかと思いきやコロリと笑顔に変わった
女性は嘘泣きが得意と聞いたことがあるがここまで変わるのが早いと呆れるを通り越して凄いとさえ感じてしまう
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