表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
264/266

~STORY 256 8月28日 最終回前編~ 

「では、ここから現場付近のお話をお伺いしようと思います。西村さん!そちらの現状の説明をお願いいたします!」


『はい!こちらではいまだに動きはありません!両親を殺害し、自宅の自室にて犯人が立て篭もり続けて既に10時間は経過しております!しかし、犯人はいまだに何も要求してこないことから警視庁は……』


ピッ!


「ふふ、何も要求するものなんて何もないのに…無駄な努力とはまさにこういうことをいうのかな?…ねぇ優希くん?」


自室のソファに座り込みながら紫織は膝の上に優希の頭を乗せ、優希の頭を撫でながらそう語りかける


優希を連れて帰宅した紫織はバイト帰りの紫織を出迎え、紫織の血だらけな姿と同じように血だらけの優希の姿を見て阿鼻叫喚する母親とその声に慌てて玄関に出て来た父親の首にカッターナイフを突き刺して殺害してしまった


「あ〜あ、本当はパパとママも殺すつもりはなかったんだけどなぁ〜。まぁでも、私と優希くんの最後を彩るのに……この二人は邪魔だったかもしれないから結果オーライかな!」


紫織は二人の遺体を隠すことなく玄関前に置き去りにして自宅へ入っていった

通行人がその惨劇とも言える光景を目撃しすぐさま警察に電話してから既に10時間は経過していた

警察は殺人事件としてすぐ様紫織の自宅周囲を取り囲み突入を試みようとしたが紫織は警察側に一本の電話を入れる


『私の側には人質がいます。もしあなた達が勝手な行動をしようものなら私はすぐにこの人を◯します。大人しくしててくださいね?』


そう警察に言うと警察は人質がいるという事実から突入が出来ず、ただ現場を包囲していつでも突入ができるよう準備をすることしかできなかった

警察の最重要任務は【人質の解放】と【犯人の確保】である

迂闊な行動をして人質の命が守れないのは本末転倒だ


「警察の事件現場の作成ってあんな風になるんだなぁ…。普段のニュースじゃ既に完成されてるものしか見たことなかったからちょっと嬉しいかなぁ〜?ね!優希くんはこの後どんな風に私達が取り上げられると思う?【仲良しカップルに起きた悲劇!原因は彼氏の浮気!?】とかかな?それとも【幸せカップルに起きた悲劇!〜全てあの女が原因じゃない!!】とかかな?」


警察の動きをテレビで見ながら紫織は警察の動きに感心していた

最初の電話を入れてからというもの、警察からは何度も人質の解放の要求の電話があったが最後に『次電話してきたら◯しますから』と一言告げるとそれきり警察からの電話は鳴り止んだ


「さて、と……少し準備してくるから待ってて優希くん♡そこでいい子にして待ってるんだよ?すぐ戻ってくるからね♡」


そう言って紫織は優希の冷たくなったの唇に深く深くキスをする

もうすっかり冷たくなってしまいキスしたのが本当に優希か分からないくらい同じものとは思えなかった


「はぁ…、こんな冷たいキスなんかじゃ全然満足できないよ……。でもね、それも後少しの辛抱だよ♡」


紫織の元に一本の電話が入る

スマホの画面を確認すると発信者の名前を見て紫織は口端を上に吊り上げながら、電話に応じた


『はい。はい…。えぇ、いいですよ?なんなら皆さんが一緒に入ってきてください。ただ…勝手に動くのはやめてくださいね?あと、警察の方に……えぇ、それではお待ちしております』


紫織は電話を切るとコートを一枚羽織って玄関の扉を開ける

そこには晴菜、椿、奏音、飛香、葵が警察官を背後に立っていた


「こんにちは皆さん。お待ちしておりました。」


晴菜達は紫織の姿を見るなり言葉を詰まらせた

血だらけの姿に血に染まったカッターナイフを持って現れた少女が数時間前まで同じ空間にいた人物と同じにはとてもじゃないが見えなかったからだ


「こ、これ……警察の人から……」


「あぁ!ありがとうございます晴菜ちゃん!これが欲しかったんですよ〜!」


重い沈黙を破るように晴菜は警察官から受け取った袋を紫織に手渡すと紫織は晴菜から袋を受け取り笑顔で袋に頬を擦り寄せた


「や、約束したものは渡したわ!早くお兄ちゃんを返して!!」


「そんな声を荒げないでください奏音ちゃん。慌てなくても直ぐに会わせてあげますからね?では、皆さんこちらへ……」


詰め寄りかかる奏音を紫織はカッターナイフで制すると5人を自分の部屋へと連れていく

最後尾にいた葵は扉を閉める間際に警察官や特殊部隊の人達から頑張れ!と自分達にエールを送るように拳を握る姿に頷きながら扉を閉めた


階段を上がって奥まで進んだ先で紫織は5人に振り返ると


「今から中に入れますがその前に皆さんにはこれを付けてもらってから一人ずつ入ってもらいます。」


そう言って紫織は5人にアイマスクを着け、口にはガムテープで覆い喋らないようにした


「下手に抵抗したら◯しますので、言うことを聞いてくださいね?分かったら頷いてください」


5人がコクコクと頷いたのを確認すると紫織は一番前にいた晴菜から順に椿、奏音、飛香、葵を部屋に入れ、用意していた椅子に座らせると警察官から貰った手錠を5人につけ、足はガムテープで椅子の脚にぐるぐる巻きにして固定した


「それじゃあマスクを外しまーす!大好きな大好きな大好きな優希くんとのご対面で〜す♡」


紫織は入ってきた順に5人のマスクを外す

数分とはいえ目隠しされていた為、視界がなかなかクリアにならなかったが徐々に5人の視界はクリアになっていく

そして、完全に視界が回復して、5人が見た光景は……


「綺麗な顔でしょ?ちょっと汚れちゃったからい〜っぱい舐めて綺麗にしたんだよ〜?鉄の味と優希君の味が口一杯に広がって……♡あぁ///思い出すだけで濡れてきちゃうよ!!」


大量の血に染まったソファに紫織に膝枕されながら眠る優希の首だった

ソファの横には血が付着したキャリーケースがあり、チャックの部分からは同じように血が付着した手がはみ出ていた

恐らく…優希のものだったものだろう


「ふ、ふぐぅ……!うううう……」


晴菜は優希の姿を見てポロポロと涙をこぼしながら喘ぐ

夢なら覚めてくれと言わんばかりに首をブンブンと振ってもう一度優希を見るも結果は変わらなかった

しかしそれでも晴菜はやめなかった

これは悪い夢だ!そうだ、目が覚めればこんな光景見ないはずと信じて


「ゔああああああああああ!!!!!!ゔううううちゃぁああああんん!!!!!!!!ゔううううちゃぁああああんん!!!!!!!!」


椿は涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら絶叫した

手に取り付けられた手錠を外そうと椅子に何度も何度もガチャガチャとぶつけ今すぐに優希の元に駆け寄ろうとしても拘束によって阻まれてしまう


「うぉ…うぉぉ……」


奏音は変わり果てた兄の姿に大粒の涙を浮かべながら絶望していった

昨日まであんなにも元気で奏音を笑顔にさせてくれていた兄が首のみになってしまっている

もう奏音の頭を撫でても触れても語りかけてもくれないのだ

そういった現実が奏音を絶望の渦へと飲み込んでいった


「ぎ…ぎざばああああああああああああああ!!!!!!」


飛香は優希の首を撫で続ける元凶たる紫織を睨みつけながら紫織に迫ろうとするも椿同様拘束によって阻まれる

飛香の手首からは血が滲み始める

それだけの力で手錠を引きちぎろうとしていた


「あ…あぁ…あははははははははははははははははははははは!!!!!!!!」


葵は優希の変わり果てた姿に狂気化してしまい、大声で笑い始めてしまった

受け入れ難い現実そして最愛の人の命を奪った女への殺意から葵の精神は壊れ始めていった


「あははははは!皆さんいい反応ですね〜!これよ!私に不快な思いをしてきたあんた達にこの絶望を味合わせたかったのよ!!!」


五人それぞれの反応に紫織は優希の頭を抱えながら高笑いをした


「ゲホッゲホッ!あ、あたし達に絶望させる為にゆ〜ちゃんを◯したって言うのあんたは!!!この人◯し!返して!あたしのゆ〜ちゃんを返しなさいよ!!」


身体を動かし続けたことが功を奏したのか口に貼られていたテープが外れた飛香が紫織を問い詰めるが紫織は狼狽えるどころか笑い出した


「あははははははは!!!それは違うわ?結果的にそうなってしまったけれども、私は優希君を私だけのものにしたかったからましたの。このままだったら優希君はあんた達の毒牙に罹って汚れていっちゃうと気づいたからね〜?だから私が優希君を解放してあげたの!そして永遠に私のものとなって幸せに暮らすの!!」


まるで自分の行いこそが正義だと言い出し始めた紫織

飛香はもうこの女は人間ではない何かにしか見えなかった


ガタッ

「………………」


「ママ……?」


飛香と同じように暴れたことで拘束から解放された椿は俯いたまま立ち上がった


次回完結

なんて書きましたがどう考えても一話で完結できる訳ないですよね

と言うわけで次回後編と次次回のエピローグにて完結となります


余談ですが新作も同時進行で作成中です

内容は本作品とは全く異なるゆる〜い日常系の漫画となります


では次回もお楽しみに

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=992342980&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ