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~STORY 242 8月21日 ⑦~ 

「取り敢えずこれで鼻抑えてて?血は付いても気にしなくていいからね?」


「は、はい…申し訳ございませんわ優希様(あるじさま)……」


「いいからいいから!首冷やすから少し我慢しててね?」


優希は先ほどコンビニで購入した飲み物を晴菜の首に当てて冷やした

こうすると鼻血が早く収まると言われていて優希も信じて今もこうして鼻血が出たら首を冷やしている


「お、お見苦しいところを……あ、穴があったら入りたいですわ【かあぁ///】」


ハンカチで鼻を抑えながら晴菜は顔を真っ赤に染めて恥ずかしがりながら俯いた

冷やしたことで晴菜自身も冷やされて冷静になりさっきまでの珍行を恥ずかしがってしまった


「鼻血なんて誰でも出すんだからそんな落ち込まなくたって……」


「では優希様(あるじさま)は最近女性の方で鼻血を出された方を見かけた事がありまして?」


「そう言われてみると一回も見た事がないかもなぁ……」


言われてみれば優希の周りの女性が鼻血を出しているところを優希は見た事がなかった

幼稚園や小学校の記憶は朧げで覚えていないから本当かは分からないが少なくとも女の子が鼻血を出している記憶はなく大抵男の子が出していた


因みに優希が知らないだけで、椿や奏音に飛香はよく優希の可愛らしい姿を見て鼻血を出していたのだが優希に絶対に見られないように隠れて鼻血を流していた

女性は恥ずかしい姿を好きな人にだけは見られたくないので色々と大変なのだ


「うぅ…せめて出すなら優希様(あるじさま)のいないところが良かったですわぁ…。何故(わたくし)は大事なところでこういうことをするのでしょうか……」


「【ギュッ】」


顔を横にぶんぶんと振り回しながら自分を責める晴菜を優希は後ろからそっと抱きしめてあげた


「あ、あああああああ優希様(あるじさま)!?」


いきなり後ろから抱きしめられ晴菜は驚きパニックになる

しかし優希は気にせず晴菜に語り始める


「晴菜さんは気にしてるかもしれないけど僕は寧ろ晴菜さんのそういう所がもっと見たいんだ」


「そういう所…どういう所でしょうか?(わたくし)が情けない所を見せてるところでしょうか?」


「うん。そうだよ」


「まぁ…。優希様(あるじさま)ったら何て鬼畜なんでしょうか……。女の子の恥ずかしい所を見て興奮する方なのですか?」


優希の言葉に晴菜は少し意地悪な返しをしてしまう

しかし優希はそんな晴菜をさらに抱きしめて包み込む


「興奮はしないけどね?でも僕は大好きな人の素の部分が見たいんだ。もっともっと大好きな人のことを知りたいんだ」


優希様(あるじさま)は…やはり少し変わっていらっしゃいますわ」


“大好きな人”

自分をそう呼んでくれたことに晴菜の顔は真っ赤に染まっていき、耳までも赤く染まり上げる

晴菜は優希の手に自分の手を置きながら答えた


「そうだね。でももう自分に正直に生きようって決めたんだ。だから押し付けはしないけど晴菜さんにも自分に正直になってほしいな。そしたら僕はもっと晴菜さんのことをもっと好きになれると思うんだ」


優希は重ねた晴菜の手をさすりながら晴菜の耳元に口を近づけ語りかける

もっと晴菜みたい

今までに見せた可愛くも美しい表情の他に、まだ見ぬ眞田晴菜の本当の姿を見たい


「やはり優希様(あるじさま)鬼畜ですわ。それを応じる以外に(わたくし)に選択はありませんもの…」


「うん。分かってる。でも…晴菜さんならいいかなって」


拗ねたような嬉しいようなそんな複雑な表情を浮かべながら晴菜は優希の顔に向き直りながらそう答えた


「でしたら(わたくし)はもっと素直になりましょう。優希様(あるじさま)の第一の妻となれるようにもっと精進して優希様(あるじさま)をお支えいたしますわ」


「僕も…晴菜さんに釣り合えるような……晴菜さんを守れるような男になるよ。まだまだ情けない優柔不断野郎だけど…」


「ふふふ、(わたくし)に釣り合えるか釣り合えないかは他者が決めることではありませんわ?それは他でもない……(わたくし)が決めるんですから」


石垣島のベンチの上で執り行われた二人だけの誓いの儀式

しかし二人の記憶には一生刻まれるであろう

優希と晴菜はそのベンチで誓いのキスをしたのだった

読んでいただき誠にありがとうございました!


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