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第183話 進化&進化

ジェラールの固有スキルの表記を変更しました。

装備の等級が上がる→装備の性能が上がる。

 ―――トライセン城


 セラとメルフィーナに連れられてやって来たのは食堂らしき場所。三日振りの食事がてらに、一度全員集合しようという話になったのだ。ここに到着するまでに結構な人数の兵士や使用人とすれ違ったんだが、皆一様に凄いものを見たような驚愕した顔をする。その後に敬礼やら挨拶やらはキッチリしてくれるんだが、俺、何かしたっけ?


「び、びっくりしたー…… あの方が魔王を討伐したケルヴィン様か。英雄、色を好むとは本当だったんだな」

「コレット様を誑かした異端者は奴か…… ふはは、今に見ていろ」

「ねえねえ、あの方がエフィルさんのご主人様、ケルヴィン様なんですって」

「言う程イケメンじゃなかったわね。クライヴの方がまだ…… あれ、あいつもそんなに良い男だったかしら?」

「記憶が曖昧なのよねぇ…… でもあの方、私は少し好みよ。だって優しそうじゃない」


 魔人へと進化した俺は身体の基礎能力も上がっているようで、通り過ぎた後の彼らの会話も丸聞こえである。二人目はコレット目当てで入信したファンクラブの人だろうか。彼の心の中のコレットは清いままでいてもらいたいものだ。闇討ちも歓迎はするが、レベル13でどうするつもりだろうか? 傭兵やごろつきでも雇うのかな。それならば是非ともその筋で高名な先生を見つけてもらいたい。一応は彼自身にマーカーを付けておくか。まあ念の為、リオンらに何かしようとしたら即刻消す時用に。


「あなた様、また変なことを考えていませんか? 僅かに口元が緩んでいます」

「え、そうか?」


 いかんいかん。楽しみがひとつ増えたから、つい。


「そうよ、まだ病み上がりなんだから無理はしないでよね! 時間的に昼食には少し早いけど、エフィルが来るまでちょっと待ってね。エフィル、食事を作ることだけは譲らなかったから」

「了解。他の皆はどうしてる?」

「そうですね。まず―――」


 二人との世間話もそこそこに、城の廊下を物凄い勢いで移動するマーカーがマップ上に映し出される。この反応はリオンと、その背後にやや遅れてジェラールだ。


「あっ、ケルにい! 目が覚めたんだね!」

「おおっと! はは、リオンは相変わらずだな」


 顔を合わせた直後に俺の胸に飛びついてくるリオン。無論兄としてこれは予想の範囲内、しっかりと抱きとめる。そしてその場で2回3回とグルグルと回り、喜びを最大限に表現。素晴らしき妹スパイラル。


「心配掛けてごめんな。リオンは大丈夫だったか?」

「うん! 僕は一昨日には熱が下がったからね。ジェラじいも僕と同じくらいに進化が終わったから、一緒に稽古をしてたんだ。エフィルねえの進化が終わったのは昨日だったかな」

「そうか、良かった良かった。俺と同じでリオンも外見は変わってな…… ん?」

「うん?」


 抱き合ったまま見詰め合う俺たち。 ……あ、あれ? 見た目は全く変わっていないが、いつになくリオンが眩しく感じるぞ!? 後光がさしてるのか、リオンから輝かしいオーラが発せられている気がする!?


「ちなみに、リオンは進化して何になったんだ?」

「もう、ケルにいったら~。鑑定眼で確認すれば直ぐに分かるでしょ?」


 いや、ちょっと怖いって言うか、リオンの口から聞きたいです。


「僕、人間から聖人になったんだ! もしかしてケルにいも!?」

「………」



=====================================

リオン 14歳 女 聖人 剣聖

レベル:114

称号 :黒流星

HP :1480/1480

MP :2399/2399

筋力 :1322

耐久 :690(+320)

敏捷 :2175

魔力 :1884(+320)

幸運 :1367

スキル:斬撃痕(固有スキル)

    絶対浄化(固有スキル)

    剣術(S級)

    二刀流(S級)

    軽業(S級)

    隠密(S級)

    天歩(S級)

    赤魔法(S級)

    危険察知(A級)

    心眼(A級)

    胆力(A級)

    交友(S級)

    剛健(S級)

    鉄壁(A級)

    強魔(A級)

    成長率倍化

    スキルポイント倍化


補助効果:隠蔽(S級)

=====================================



 お、俺とお揃いじゃないだとぉ!? 聖人って、いや、それに関してはリオンなら納得しかないんだけど、なぜ俺魔人? なぜ魔の人!?


「ケルにい?」

「……え、えっと、俺は魔人になった」

「え、魔人……?」


 リオンが目を見開く。失望させてしまっただろうか? 実の兄…… ではないが、お兄ちゃんがリオンとは相反する存在になってしまったことに……


「か…… 格好良いー!」

「え?」

「凄い凄い! あーもうっ、僕も魔人が良かったなー! こう、魔を統べる堕天せし者、みたいで格好良いじゃん! ケルにい、まだスキルポイント振ってないよね? 僕もだから後で一緒に考えようね」


 キャッキャッと目を輝かせる楽しげなリオン。天使だ、天使はここにいたんだ! 本物であるメルが不満気だが、今ばかりは許してもらいたい。


「王よ、無事であったか!」

「ケルヴィン様、話はお伺いしました! 是非とも式は私にお任せを!」


 続々と食堂になだれ込んで来る後続者達、ジェラールにコレット。どこかで嗅ぎつけて合流したのか、一緒になって来たな。どれ―――



=====================================

ジェラール 138歳 男 冥帝騎士王 暗黒騎士

レベル:121

称号 :剣翁

HP :12700/12700(+8400)(+100)

MP :527/527(+100)

筋力 :2483(+320)(+100)

耐久 :2619(+320)(+100)

敏捷 :501(+100)

魔力 :398(+100)

幸運 :644(+100)

スキル:栄光を我が手に(固有スキル)

    自己超越(固有スキル)

    剣術(S級)

    危険察知(A級)

    心眼(S級)

    装甲(A級)

    騎乗(B級)

    軍団指揮(A級)

    教示(A級)

    自然治癒(A級)

    屈強(S級)

    剛力(A級)

    鉄壁(A級)

    実体化

    闇属性無効

    斬撃半減


補助効果:自己超越/魔剣ダーインスレイヴ++

     自己超越/戦艦黒盾ドレッドノート++

     自己超越/深紅の外装クリムゾンマント++

     自己超越/女神の指輪++

     召喚術/魔力供給(S級)

     隠蔽(S級)

=====================================



 進化して鎧を一新したジェラール。もうこれどこかの魔王が着る鎧じゃないですか? と言ってしまいたくなるような圧倒的な威圧感を放っている。新たな種族名は冥帝騎士王。 ……お前が王になってるじゃないか。帝なんだか王なんだかハッキリしない名前ではあるが、真の魔王となったゼルをひとりで押さえ付けられそうになるまでに成長を遂げていた。固有スキルも変化しているな。


「お前らも元気そうだな。ん? ジェラール、鎧だけじゃなくて剣の外見も変わってないか?」

「うむ、よくぞ聞いてくれた。ワシの新たな固有スキル『自己超越』の効力でな。武具の性能を高めるだけでは飽き足らず、その姿までより洗練されたものへと変化させてしまうのじゃ! 肝心の強化度合も『自己改造』を上回っておる。そしてここからが真骨頂、何と装備の取り外しもできるのじゃ!」

「詰まるところ、自己改造の上位互換スキルになった訳だ」


 装備の取り外しが可能になったのはでかいな。今まで改造しようにも外せなかったジェラールの装備一式に着手することができる。


「王も進化してスキルポイントが余っておるじゃろう? 実はワシもまだスキルポイントを振っておらんのじゃ。後で共に作戦会議と洒落込もうではないか!」

「お、おう…… 後でな」


 その強圧的な見た目でにじり寄りながらリオンと同じ言葉を吐かないでほしい。さて、まだ他にも固有スキルがあるようだが、追々聞いておくかな。さっきからコレットが隣で待機しているし。


「ケルヴィン様、話はお伺いしました! 是非とも式は私にお任せを!」

「……同じ台詞を2度言わなくても聞こえてるよ」


 あえてスルーしてた意味がなくなるだろ。さてはお前、メルフィーナの差し金か。仕方ないので周りに聞こえないようコレットに耳打ちする。


「まあ、もしかしたら近いうちに世話になるかもしれない。その時はよろしく頼むよ」

「はうあっ! デ、デラミスの総力を挙げて最高のウエディングにしてみせます……! そうです、お父様にも、教皇直々に神父となって頂いて―――」

「しなくていい、しなくていい。そこまで盛大にやるつもりはないよ。その時はコレットが祝福してくれ。ほら、まずは鼻血を拭け」


 コレットにハンカチを渡す。こっちの結婚式がどんなもんなのかは知らないけどさ。どちらにしろ信頼できる相手に任せたい。まあ、もう暫く先の話になるだろうが。


「あ、ありがとうございます。聖遺物として適切に管理しますね」

「洗って返してくれ」


 巫女の鼻血が染み込んだハンカチなんて誰がありがたむんだよ。 ……さっきのファンは喜ぶのだろうか? マニア過ぎて分からない世界だ。


「コ、コレットちゃん? 入ってもいい? 大丈夫?」


 ちょうどその時、食堂の入口より聞こえてきた弱々しい声。言動は幼いが、声そのものは十代後半くらいのものだ。どこかちぐはぐな印象を受けた。


「ええ、大丈夫ですよ。ここの皆様はお優しい方々ばかりですから、安心してください。シュトラちゃん」


 食堂の入口、その物陰に隠れるようにしてこちらの様子を窺っていたのは、トライセンのお姫様であるシュトラ・トライセンであった。

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