幻想郷縁起
大胆不敵な桃の鬼
魅王 桃鬼 ‐Touki Miou
能力
:硬度を操る程度の能力
:掴み取る程度の能力
危険度
:高
人間友好度
:高
主な活動場所
:妖怪の山
幻想郷から鬼が去っていく中、幻想郷に残る鬼も存在した。その内の一人が彼女、魅王桃鬼である。
桃色の髪を腰まで伸ばし、奇妙な感触の服を着ている(※1)。鋭く尖った一本角には、細かい傷がびっしりと付いている。
本人はあまり語らないが、一万年以上前から生きる大妖怪である。
基本的に陽気で、普段は妖怪の山にある洞窟で志妖(後述)とのんびりと暮らしている。
あまり自分から動くことはなく、身の回りのことを志妖に任せて自分だけまったりしていることが多い。
〔能力〕
物の硬さを操る力を持つ。彼女の前ではものの硬い軟いは意味を無くし、鉄は粘土のように軟く、逆に土は鉄塊のように硬くなるという。
〔この妖怪に纏わる逸話〕
:天狗の館半壊事件
天狗の間で密かに語り継がれている事件である。
大の戦闘好きである彼女は、なんにもない平和な日常に餓えを感じていた。そしていつからか、彼女は見かけた天狗に片っ端から喧嘩を売って打ち倒すという暴挙に出始めたのである。
そしてついには天狗の館にまで乗り込んで暴れ始めたが、そこにいた一匹の妖獣が彼女を抑えて無事解決。
その際に館が半壊にまで追いやられたらしいが、今では噂が噂を呼んで詳しい被害まではわからない(※2)。
〔目撃報告例〕
・酒を買いにやってきた。びくびくしていると笑いながら背中を叩いて帰っていった。
(酒屋)
彼女は種族云々をほぼ気にしない。よっぽどのことがなければ怒ったりはしない。むしろこちらから話しかければ喜んで話し出すだろう。
・人里で灰色の猫とじゃれついていた。猫好きなのだろうか。
(匿名)
その猫は恐らく妖獣だと思われる。本当にじゃれついているだけだろうが、彼女の力は見た目から想像出来ない程強い。巻き込まれると死にかねないので離れて見守ろう(※3)。
・妖怪に襲われているところを助けられた。礼も言わずに逃げ帰ってきてしまった。
(匿名)
おそらく単なる気まぐれなので、気に病む必要は無いと思われる。
〔対策〕
彼女が人を襲ったという記録は無いが、それでも危険度は高い。大体のことは笑って見過ごす彼女ではあるが、万が一も有り得るので態度と発言には気をつけよう。
そしてその万が一が起き、彼女に敵意を向けられてしまった場合は、もうどうしようもない。怒らせないことを第一に考えよう。
※1 とても柔らかく、すぐに破れてしまいそうだが、生半可な刃物では切断出来ない。
※2 言うことを聞かない天狗の子供も、彼女の名前を聞くとピタリと泣き止んだと言う。
※3 本当に。
無垢で無口な鬼娘
志妖 ‐Siyou
能力
:波動を生み出す程度の能力(生み出した波動を操る程度の能力)
危険度
:高
人間友好度
:普通
主な活動場所
:妖怪の山
魅王桃鬼と共に幻想郷に残った鬼の一人。
身体はかなり細く、また額から伸びる一本角も細い。
魅王桃鬼と共に妖怪の山の洞窟に住んでおり、普段は彼女の身の回りの世話をしながら暮らしている。
基本的に無口だが口下手なわけではなく、その場に応じた的確な言葉を放つ。それゆえに冷たいイメージを持たれがちだが、本人はいたって温厚である。
酒を全く飲まない、戦闘も好まない、とあまり鬼らしくない(※1)。
〔能力〕
波動を操る力を持つ。
だが、この能力にはまだまだ不可解な点が多く、またどこまでのことが出来るのか本人もわかっていない。が、声で物を破壊する、地面を踏み付けて地震を起こす、など使い様によっては危険な能力である。
〔この妖怪に纏わる逸話〕
:大爆発生存者
詳しくはわからないが、一万年以上昔に、想像を絶する大爆発がある地で起きたらしい。
その規模は大きく、幻想郷など簡単に消し飛んでしまう程のものであったという。
彼女は、その大爆発に真正面からぶつかり、なおかつ生き残った猛者であるらしい。
一体どうやってそんな災害に打ち勝ったのか。真実を知るであろう者達はなぜかそのことを詳しく語ろうとしない(※2)。
〔目撃報告例〕
・この間、獣達と一緒になって森の中で居眠りしてたよ。動物には好かれるんだねぇ。
(魅王桃鬼)
彼女は鬼だが戦いを好まない。温厚な性格が動物にも伝わっているのかもしれない。
・話し掛けたら無言で睨まれた。怖くて逃げ出した。
(匿名)
単にどう返そうか迷っていただけだと思われる。
逃げても追ってはこないが、出来れば逃げずに踏み止まろう。安易に逃げ出すと彼女は傷付く(※3)。
・最近良くくっついてくる。どうしたものか。
(灰色の妖獣)
知りません。
〔対策〕
身体が細く非力に見えるが、当然鬼なので力はある。更に能力も相まって非常に強力な妖怪なので、敵に回すのは止めておいた方がいい。
あと、案外傷付きやすい妖怪なので、接する時は良く考えて行動しよう。彼女の悲しげな顔はいろいろと危険である(※4)。
※1 少し失礼かもしれないが。
※2 気になってもこの質問をするのは止めておいた方がいい。相手の機嫌を損ねる可能性がある。
※3 心が。
※4 主にこちらの心が。
伝説の妖獣
ミコト ‐Mikoto
能力
:感情を操る程度の能力
:命を分け与える程度の能力(命を感じ取る程度の能力)
危険度
:低
人間友好度
:高
主な活動場所
:何処でも
一万年以上生き続け、最早伝説と化している妖獣が彼、ミコトである。
一時期はこの幻想郷から姿を消していたが(※1)、最近になってからまた姿を見せるようになった。尚、彼が姿を消していた理由は全くの不明で、本人に聞いても語ろうとはしない。しかし、彼が姿を消した時期と同じ時期に愽麗大結界が張られていることから、この二つにはどこか関係があるのではないか(※2)。
普段は自由気ままに行動しているらしく、基本的にどこにでも現れる(※3)。が、どこに住んでいるかは全くの不明である。
友好関係は非常に広く、誰とでも気軽に話す(※4)。人里に自然に溶け込む、ある意味異質な妖怪である。
〔能力〕
感情を自在に操る能力を持つ。
これを使われると、相手はまず正常な思考ではいられなくなり、その気になれば相手の身体に触れずにその命を奪えると言う。まず相手にしたくない能力だ。
〔この妖怪に纏わる逸話〕
:黒猫異変
公表されていない異変で、吸血鬼異変のすぐ後に起きたとされている。
灰色であるはずの髪や瞳、果ては身につけている着物までが真っ暗に染まり、彼は何人かの妖怪を巻き込んで暴れ回った。
最後は愽麗の巫女が場を収めて大事には至らなかったらしいが、下手をすれば幻想郷そのものが危なくなっていた、とのこと(※5)。
〔目撃報告例〕
・店先にあるマタタビを大量に買っていくのを見たよ。猫ってマタタビに弱いんじゃないの?
(寺子屋の生徒)
彼ほど長く生きるとなんとか我慢出来るのかもしれない。もしくは、能力を使っているのだろう。
・怪我をしてうずくまってたら、不思議な力で治してくれた。嬉しかったけど不思議だった。
(匿名)
彼の能力のひとつである。自らの命を分け与えているらしいが……。
・花の妖精を眺めて微笑んでいた。でも、どこか哀しそうだった。
(花屋の娘)
なにか妖精の存在に思うところがあるのかもしれない。そっとしておこう。
〔対策〕
一般的な妖獣は本能的な行動をすることが多いが、彼は違う。何かこちら側からしてしまったとしても、謝ればだいたいは許してくれるし、そうでなくとも危害を加えてくることはまずない(※6)。
普段から仲良くしておけば、危険に陥った際に助けてくれるかもしれない。
だが、強さだけを見れば幻想郷でも屈指の実力者だ。そこは忘れないでおきたい。
※1 その事実が伝説化に拍車をかけている。
※2 そう聞くとはぐらかされた。それ以上は聞かなかったが、もしかしたら私の考えは間違っていないのかも。
※3 この時点で伝説とは言えない。
※4 私はよくからかわれるが。
※5 彼が見境無く暴れれば、幻想郷はバランスが崩れて崩壊していたかもしれない。
※6 よく人を驚かしたり、たまに切り付けたりするが、その後に謝りながら傷を治してくれる。
後に続々追加。




