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82:〔カメラ争奪戦〕

 自作の干物をかじりながら、若干整備された山道を登っていく。


「やっぱり川魚だと小さくなるよなぁ……」


 微妙な愚痴を漏らしながらも歩き続ける僕。と、脇道に丁度よく腰掛けれそうな枝を持った木を発見。こいつはいいやと干物を一度口から手へと持ち替えて跳び移り、改めて干物を口にくわえる。


「にしても、昨日はなかなか刺激的な夜だったな……主に僕の精神が」


 干物をくわえたまま笑ってみる。あぁ、本当に昨日は刺激的な日だった。

 明らかに強くなっている幽香と疲れ果てるまで戦い、その後は水から逃げる僕を強引に捕まえて一緒に身体を……いや、ここは止めておこう。ただ、恥ずかしげもなく曝していた幽香を若干尊敬しかけたことは言っておく。

 で、問題はその後である。

 わっしわっしと頭を拭かれた僕は、そのまま捕縛されてシングルベッドの上へ。若干頬が上気して赤くなっている幽香に色っぽさを感じつつ、気が付けば僕の身体は幽香の身体に密着していた。これから幽香が起こすであろう行為に正直ドキドキしていると、フッと部屋の明かりが消え、窓から入る月明かりが淡く僕等を照らしはじめる。


 ――その時に交わした会話を、まだ僕ははっきりと覚えている。










 ――本当なら、このまま最後までいってしまいたいけど、ね。


 ――……幽香?


 ――私、実は無理矢理ってそこまで好きじゃないの。だから、今はこれで我慢してあげるわ。










「してあげる、ねぇ」


 少し前まで干物をくわえていた唇に手を当てる。そういえば、僕の初めても幽香に奪われたんだっけか。


「……少し、勿体なかったかな?」


 据え膳食わぬはなんとやら。けれど、僕も幽香も、あの時はああして寝ているだけで幸せだったから良しとしよう。根性無し? 強く否定は出来ません。


「……そろそろ行くか」


 木から飛び降り、先程までのようにのんびりと山を登っていく。

 向かうは天狗の屋敷。目的は……天魔に挨拶、それに暇つぶしである。










「久方振りだな、ミコトよ」

「どうも。この間はすまなかった」

「白狼と鴉の娘のことか。本人達が良いと言っているのだ、儂からは何も言うまい」

「そういってくれると」


 下げていた頭を上げ、昔とかけらも変わっていない天魔の姿を見る。見た目は爺さんだが、感じる妖気は衰えず。実は戦えばかなり強いんじゃないかと踏んでいる。強くなきゃ天魔は務まらないだろうし。


「おや? その黒い羽は……」

「あぁ、文のだよ。先の鴉天狗の」

「おぉ、そうだったか。ホッホ、まだまだ年若い羽根だな。儂の羽根より一回りも二回りも小さい」

「ハハ、性別の違いもあるだろうさ。僕としては、天魔の羽根の方が不思議でならない。何年経っても昔のままこの形を保ってる」

「何を言う。儂からすればお主の存在の方がよっぽど不思議だ。妖獣の身にしてその妖気。それにその耳飾りとて、随分と変わり種ではないか。妖が鍛えた鍛鉄に、九尾の金毛で括り付けられた天狗の羽根。もはやただの飾りではあるまい」


 かっかっか、と快活に笑う天魔。妖が鍛えた鍛鉄? 藍はそんなものを僕にくれたのか。道理で軽い割には壊れないわけだ。封印の際にはこれを利用したらしいし、妖気だって少なからず篭っている。なるほど、確かにただの飾りとは言い難い。


「さて、用は終わりか? もう少し話をしたいところだが、今は存外仕事が立て込んでおってな」

「あぁ、邪魔してすまない」

「よい。どうせ暇つぶしも兼ねておったのだろう? ホッホ、屋敷でも見て回るがいい」

「ありがたきお言葉。では、失礼させていただきます」

「敬語が似合わんの」

「ほっとけ」


 笑いながら天魔の部屋を後にする。

 さて、天魔のお言葉に甘えて屋敷を見て回りたいところだけど……。


 ――さっきまで僕を見ていたのは、誰だ?


 屋敷に入ってからずっと感じていた視線。それも、一箇所から見られているような感じではなく、全方向、纏わり付くような視線。


「敵意があるような感じじゃあないんだけど……」

「あや? ミコトさんじゃありませんか!」

「ん?」


 背後からかけられた声に振り返る。と、


「うわっ」


 ――カシャッ! と、まばゆい光が僕の目を襲っていた。


 何だと思いつつ、そこにいた文の手元を見てみれば、そこには。


「えへへ〜、ミコトさんの写真、バッチリ撮らせていただきますよぉっ!」

「ちょっ、なにが!?」

「またとないシャッターチャーンス! を逃すわけにはいきません! あなたの写真を欲しがっている奴がいるんですよ!」


 カシャシャシャシャ! と連続するフラッシュ音。

 そう、文がその手に持っているのは、紛れも無く『カメラ』そのものである。しかもご丁寧にフラッシュ機能付き。なまじ扱うのがすばしこい文なだけに、どこぞの有名人がインタビューラッシュを受けているかのようなフラッシュの数が僕を襲う。

 いろいろと突っ込みたいところではあるが、まずはこの馬鹿を止めなければ。


「写真なら後で好きなだけ撮らせてやるから、まずは止まれ」


 すでに三十枚近く撮ってはいるだろうがな。


「ふむ、それならいいでしょう」

「何様だお前は」

「あいたっ」


 コツンと文の頭を叩き、リアクションの隙にカメラを手に取る。

 僕の知っているカメラよりは大分旧式だが、問題無く動いているみたいだ。なぜ、こんなものがこの幻想郷に?


「ふふーん、いいでしょう。これはですね、外の世界から流れ込んできた掘り出し物なんですよ! なんと! これを使えば! 風景を切り取ったかのように紙に残せるのです!」

「へぇすごい」

「もっと大きく反応して下さいよ〜!!」


 ガクンガクンと肩を掴まれ揺さぶられながら、先程の文の言葉を考える。ふと気になった、ひとつの単語。


 ――外の世界。


 封印から解放されてから考えることは無かったが、よくよく考えてみれば幻想郷は切り離されたひとつの『世界』なのだ。こちらを内の世界とするならば、確かにあちらは外の世界と表現するのは正しかろう。


 ――僕が外の世界にいたのはいつ頃だったろうか。


 ――僕がいなくなった外の世界は、どうなっているのだろうか。


 ――僕がいなくなったことで、父さんや母さんは……。


「……ミコトさん?」

「……いや、なんでもない。いいカメラだな」

「でしょう!? すごいですよねコレ! もう何がすごいって……」


 思考を打ち切って、はしゃぐ文の隣を歩く。

 今更考えることではない。僕は、あちらの世界を捨てて逃げ出したようなものなのだから。

 あの頃の僕はもういない。

 今の僕は、ここ、幻想郷に生きる、ミコトという一匹の妖獣なのだから。


「ミコトさん聞いてます? このカメラの何が素晴らしいかって……」

「はいはい」


 未だ興奮して僕にカメラの素晴らしさを語る文。残念ながらその演説は右耳から左耳に抜けていったが、その笑顔だけは目に焼き付くようで。


 ――それこそ、カメラに撮っておきたいくらいだった。










「椛なら、今は部屋にいるんじゃないでしょうか。今日は非番だったはずですし、にとりも今日は忙しいって言ってましたし」

「にとり?」

「友人です。河童の」

「河童なんているの?」

「えぇ。滝の裏に家を構えていますよ。何を隠そうこのカメラだって、にとりが改造したものですからね」


 ふぅん、と軽く返事を返し、椛の部屋へと繋がる廊下を歩く。文のカメラ自慢はつい先程終わったばかりである。

 しかし、河童までいるのか。さすが幻想の郷、幻想郷。そのまんまか。


「今度会いに行ってみようかな……」

「その時は案内しますよ」

「仕事は?」

「新聞作りが私の仕事なので」


 えっへん、と胸を張る文。無視して進む僕。

 果たして胸を張れるだけの新聞を作れているのか、甚だ疑問である。

 と、そんな僕の思いを読んだのか、文がトトトッと小走りで並んで口を開く。


「私の新聞は結構有名なんですよ! 最近は部数だって増えてきてるんですから」

「前は」

「前は! 前、は……鳴かず飛ばずでしたが……最近はすごいんですよ! 特にここ一週間!」

「ほぉ。その最たる要因は」

「それはやっぱりミコトさんのおかげ……ぁ」


 ピタリと文の足が止まる。


 ――ヤバッ、これは言っちゃまずいんだった……。


 心なしか、そんな言葉が聞こえてきそうな文の表情。感情を読み取るまでもなく、彼女は勝手に焦っている。

 僕はそんな文を見て、ジト目で先程から気になっていたことを口にした。


「というか、さっきからすれ違う天狗から凄まじい殺気をぶつけられるんだけど……しかも男から」

「ギクッ」


 ……ギクッて……。


「正直に言え。僕をネタに使ったな?」

「……でもでも、ミコトさん自身をネタにしたわけじゃなくて、その」

「…………」


 ジト目、レベルアップ。

 胸の前で指をくるくるさせている文は普通に可愛いのだが、今はそんな場合ではない。ごまかされると思うなよ。


「……まぁいい。椛の部屋についたし」

「ギクギクッ」

「…………」


 あからさまに反応する文を数秒レベルアップしたジト目で眺めるも、彼女は何も言わずに視線を右往左往させている。

 仕方なしに文から視線を外し、椛の部屋に上がることにする。


「椛? ミコトだけど」

「…………」


 あれ、反応が無い。確かに椛はこの部屋の中にいるはずだけど……。


「入るよー?」


 軽くノックしてみるも、やはり返事は返ってこない。仕方ないのでゆっくりと襖を開いていくと、そこには確かに椛の姿があった。

 が。


「…………椛?」

「…………」


 見えたのは椛の背中。

 両肘を机について、両手に持った紙――どうやら新聞みたいだが――を、じっと見つめている様子。

 大分熱中しているようで、すぐ後ろに来ても椛は僕に気が付かない。

 一体何の新聞なのか、と屈んで椛と同じように新聞を見上げてみる。と、その新聞の右角に、『文々。新聞』の文字が。


「…………」

「あっ」


 早くも復活したジト目で新聞をピッとつまみ取る。椛はそこでようやく僕の存在に気が付くも、瞬間顔を真っ赤にして固まってしまっていた。

 その姿を視界の端で捉えながら、僕は新聞に目を通す。

 そこに書いてあったのは――。




 ――――やはりあの噂は真実だった!? 犬走 椛の知られざる交際相手!

 長らく文々。新聞が追ってきた哨戒天狗、犬走 椛氏の交際相手だったが、先日ついにその相手方を確認することが出来た。これがその証拠写真である。

 この殿方はとある有名な妖獣であり、過去にあの鬼を打ち倒したことで有名である。写真を見て頂ければわかるが、あのガードが固いことで有名な椛氏が、何と自ら相手の背中に腕を回していることが確認できる。表情からもわかる通り、嫌がる素振りはかけらも見せていない。

 このことから我が文々。新聞では……――――。






「この写真は……そうか、あの宴会の……」




「あわあわあわ」

「あややややや」


 天狗娘達はそれぞれ慌てている。

 片や首まで真っ赤に染めて。

 片や目に見えて真っ青になっていて。

 どちらがどちらとは言うまい、いや、言うまでもない。


「…………文」

「は、はいぃ!!」


 ニコッ!


 ビュウゥン!


 ガシッ。


 ズルズル……。


「地上で僕から逃げようなんざ千年遅い」

「ううぅ……」


 ちなみに今起きたことを説明すると。

 僕、文に笑顔を向ける→文、逃げ出す→僕、一瞬で文を捕まえる→連行。

 謝罪もせずにいきなり逃げ出すとは、これは何かしらの罰が必要なようだ。


「で? 何か言うことは?」

「すいませんでした……」

「その言葉の使用期限はつい先程切れてしまいました」

「うぅ……。部数を増やしたかったんですぅ! ちょっとした出来心なんですぅ!」

「ふざけんな! 写真まで載せてからに、しかも何だよこの明らかに狙ってる写真!」


 ビシィ! と先程床にたたき付けた新聞を指差す。そこに載っている写真には、おそらく潰れてしまったのであろう僕と椛がくんずほぐれつな姿で眠っている。右下に何か尖んがったものが写っているのは気にしない。多分アイツの角。


「椛も何か言ってやれ! なぁ、もみ……」

「ふぇ!?」


 僕の後ろに座っている椛に振ると、椛は新聞にそろそろと手を伸ばしているところだった。

え? まさかお気に入り?


「……とにかく、世に出てしまったものはしょうがないとして……」


 椛の応援は当てにならないことを悟った僕は、おもむろに文のカメラを手に取って首から下げる。

 力無く手を伸ばしかけた文だったが、やがてすごすごとその手を下ろした。

 どうせ没収された、とか思っているんだろうが、ちょっと違う。僕はもとよりここには暇潰しできているのだ。なので、お仕置きにしても楽しめるものにすることにする。


「鬼ごっこ」

「……はい?」


 若干涙声になりながら文が返事をする。椛はすでに新聞に夢中である。


「僕からカメラを奪えたら、このカメラは返してあげる。タイムリミットは夕方まで。攻撃は禁止で、純粋にカメラの奪い合いね」

「え? え?」

「じゃ、スタート!」


 言うが早いか、僕はカメラ片手に屋敷の外に飛び出した。カメラの形に合わせて結界を纏わせる。これで壊れることはあるまい。


「来たな……?」


 数秒遅れて、屋敷から飛び出してくる命を感じ取った。凄まじい速さでこちらに近付いてくる。

 僕はあえて木々から飛び出して身をさらし、カメラを片手に挑発。


「ほらほら。カメラはここにあるよ?」

「…………!」

「おっと」


 勢いに任せて突進してくる文。それを半身でかわし、身体を揺らしながらカメラを守る。


「っ、返して下さいっ!」

「だから奪えって言ってるじゃんか」


 地面を蹴り、木の枝に跳び乗る。右手でカメラを弄びながら、更に挑発。


「どうした、幻想郷最速。その程度かい?」

「……アッタマきました! もうどっちが悪いとか関係ありません!! 手加減しろって言っても遅いですからねぇ!!」

「ククッ、そうこなくちゃ」


 挑発成功。あまりへこまれたままだとこちらも面白くない。

 思惑通りにいった僕は笑いながらその場から離脱、後ろを気にしながら移動を開始する。

 地上ならば負ける気はしないが、油断は禁物。一旦距離を取らせてもらう……


「文さん! 右に真っ直ぐです!」

「了解ッ!」

「なっ、椛の声。二対一かっ!?」


 参った、椛が敵になると距離を取る意味が無くなる。どこにいてもすぐに見付かってしまうからだ。


「参ったな、接近戦覚悟か」

「すきありっ」

「なぁっ!?」


 瞬間、僕を襲う強烈な突風。カメラが天高く舞い上がる。しまった!


「攻撃は無しって言った!!」

「攻撃じゃありませんよ!? ただカメラを吹き飛ばしただけですからね! 奪い合いって言ったのはミコトさんですよ!?」

「くそっ、確かに……」


 言われれば僕に対する攻撃ではないのでルール違反ではない。

 その手があったか、と舌打ちする間に文が上空のカメラをキャッチする。


「ふふん。私の勝ちですね、ミコトさ……」

「甘いっ」

「あぁっ! 奪い返すなんてアリですかぁっ!?」

「アリだ!? 僕に言った言葉、もう一度言ってみろ!」

「え? えーっと……『カメラを吹き飛ばしただけですよ、奪い合いって言ったのは……』」

「そう! これは『奪い合い』だ! 夕方までにカメラを持っていた方の勝ちってわけさ!」

「そ、そうか……! くっ、盲点でした……!」

「わかったならもう一度奪い返してみなよ! さっきみたいな不意打ちはもう食らわないけどね!」

「上等です! 何回でも奪い返してみせます!」


 文の言葉に、笑みを零しながら空を見る。

 太陽は、まだ空高くから僕等を見下ろしていた。

















「ふぅ、さすがに二対一はしんどいな」


 木の枝の上、乱れた着物(新着)を整えながらぽつりと漏らす。

 こうして無駄な呟きを漏らせる時間もすぐに終わるだろう。全く、山限定とはいえ、突き放しても突き放してもすぐに追い付いてくるものだから、油断も隙も……。


「……ありゃしないね、本当に」


 背後から迫る気配。タイミングを計り、何が来ても対応できるように身構える。


「はぁっ!」


 気合いの声と共に、僕の乗っていた枝が一閃、根本から切り落とされた。だが残念、それは予測済みだ!


「残念だったね文! その手は予想して……」


 跳び上がりながら振り返り、勝ち誇りながら言う僕は、その瞬間自分の目を疑った。

 僕の背後を取り、枝を切り落としたのは、文では、ない。


「文さん!」


 切り落とされた枝が地に落ちるよりも先に、剣を持った椛が叫ぶ。

 そして気が付けば、空中で身動きが取れない僕の目の前には、先程の僕のように勝ち誇った顔の文がいて――。


「――もらったぁ!」


 ――余波の風で僕を吹き飛ばした文は、歓喜の声を上げたのだった。











「あ〜あ、負けた負けた。まさかあそこで椛が来るとは……」

「ミ、ミコトさん! 何故そこまでボロボロに……!」

「お前が巻き起こした風に巻き込まれたんだ馬鹿」

「あぅっ」


 文の頭を小突き、カメラを守っていた結界を解く。

 大きく息を吐きながら空を見れば、一日の仕事を終えた太陽が、名残惜しそうに空を赤く染めている。

 タイムリミットギリギリ、言い訳も思い付かない完璧な負けである。

 ……まぁ、最初からカメラを没収するつもりは無かったのだが。それでも文は不安だったろう、それだけで罰としては充分だ。


「……ま、これからは勝手な記事を書かないこと。次やったら能力フル活用して地獄見せてあげるから」

「…………。えぇ、ミコトさんの記事を書く時はちゃんと了承を取りますとも」


 僕限定か。そして今の間は一体。


「じゃ、僕は帰るとしよう。天魔によろしく言っといて」

「はい。それにしてもミコトさん、髪……」

「ん? あぁ。椛とお揃い」

「え!? そ、そうですね、確かに……」


 僕の言葉に、もじもじと下を向いてしまう椛。なんとも微笑ましい。


「じゃあ、また来るよ」


 言いながら跳躍。紫は帰ってきているだろうか。たまには、式として手を貸してやろうかな……。














「椛、椛ったら」

「あ、は、ハイ。なんでしょう」

「ミコトさんの写真はいつ渡せばいいの? アンタ、それが望みで手伝ってくれたんでしょ?」

「……そうでした。私から取りに行きます」

「ふふん、たくさん撮ったから、よりどりみどりよ〜?」




ちょっと勢いで書き上げたからおかしな場所があるやも……




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