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208/249

――204(●)――

 そこは、ひどく湿った空気が全身に纏わりつくような場所であった。


 自然の洞窟ではない。あれからしばらく水路を歩き、その水路の奥まった場所にある隠し扉を通り抜け、階段を上った先に眠っていた遺跡である。灯りもなく、漆黒とまではいかないものの酷く暗い空間に無数の虫型魔物が徘徊し、その足音だけが妙に響く。

 全体としては巨大な円状になった空間であるが、壁面には堀のような巨大な凹みがあり、中央の円形闘技場にも見える場所を囲んでいる。数カ所の扉から中央の平地にいたる数本の橋も、その下は同じように堀となっているが、今はただ巨大な穴が口を開けているだけである。

 壁には無数の口が開いており、以前水が流れていたような気配が残るが、今はわずかに壁にその跡が残るだけだ。


 「話には聞いていたが、ここがそうか」

 「何度来ても驚きですな。王都の近郊にこのような空間があったとは思いませんでしたよ」


 クヌートがじっとりとした空気の中でうんざりしたように首を振り、レッペがそれに応じる。答えたのは女神官の衣服をまとった者である。


 「お主らが言う王都は、もともとはこの施設の研究者が住むための町であったのじゃ。研究施設としてはこちらのほうが主よ」


 クヌートにそう応じると、女神官が全体を確認するかのように床の上を確認する。視線の向かう先から無数の虫が蠢いて移動し、虫に隠されていた床の上に描かれた巨大な魔法陣を確認しながら小さくつぶやくように口を開いた。


 「しかし、またこの施設を使うことになるとは思わなんだ」

 「ご不快ですか」

 「不快ではあるがしかたなかろ。器に使うのが今の聖女ならいざしらず、一平民の娘ではの」


 そう言うと、ちょうど円形闘技場のような空間に描かれた魔方陣の中央で、本来は別の目的であったのだろう柱に吊るされた形になっているリリーへと視線を向ける。リリーが動けずにいるのは、ここに連行されるまでにも繰り返し抵抗したため、魔獣の麻痺毒を打ち込まれていたためだ。

 それでも視線を感じ、リリーは首を上げた。相応の時間が経っているので再び毒が抜けてきているのかもしれない。


 「……何を、する気、なの、ですか」

 「ふむ。王都の襲撃が始まるまでもう少し時間がありそうじゃ。退屈ゆえ話に付き合ってもらおうかの」


 リリーだけではなくクヌートもこれから続くであろう話にやや興味深げな表情を浮かべる。レッペから話を聞いていたとはいえ、本人に直接話を聞くのは初めてであったからだ。

 女神官の服を身につけたそれは、蠢く無数の虫に囲まれた自分とリリーの中で、むしろ淡々として口を開いた。


 「私の名はユリアーネ・ルトリシア・ヴァインツィアール。本物の勇者であるイェルク・ライゼガング様の伴侶じゃ」

 「……!」


 その名を聞き、リリーが流石に驚いた表情で顔を上げる。ユリアーネは感情を示さぬ口調で言葉を継いだ。


 「私達はかつてともに旅をし、魔王を倒し、世界に安定と幸福をもたらすはずじゃった。じゃが、魔王を滅ぼすことはできなんだのじゃ」


 魔王を滅ぼすことは不可能ではなかった。だが、魔王を滅ぼすと世界に別の危機が訪れる。最後の戦いの後に魔王自身がそう言い、力を失い消滅しかかっているように見えた魔王は笑いながら勇者たちに選択を迫ったのである。

 自分を滅ぼし、世界の新たな危機と向き合うか、自分を一度封印するにとどめ、一時の世界の安定を選ぶのかと。そしてユリアーネたちは魔王を封印する方を選んだ。


 「なぜ……」

 「本当に魔王が滅ぶのかどうか、確証がなかった。それに、古代王国滅亡後に続く魔族との戦いで疲弊した人間に、魔物以外の新たな危機を受け止める力がない、と皆が言ったためじゃ」


 ユリアーネはイェルクの判断を尊重する事とし、他の四名は魔王を一時封印する方を選んだ。そしてイェルクもそれに同意し、魔王を封印することを選択したのである。


 「魔王は自らが持っていた剣に自ら大人しく封じられた。いずれ必ず復活すると言い残しての。力を取り戻すためであったのであろうが、私達には他の選択肢がなかったのじゃ」


 それでもひとまず魔王の脅威は姿を消した。魔物が消え去ったわけではないが、その勢力は明らかに弱まり、ひとまずの対応ができるようになった。そして人間の国を再建することが新たな目的となったのだ。


 「当然ながら、勇者たるイェルク様が中心となって新たな国造りが行われ、壊滅していた古代王国の失われつつあった知識も可能な限りここに集めた。新たな人類の出発点としての」


 そしてその最中にいくつかの儀式も行われた。最大の問題はいつか復活するだろう魔王に対する備えである。そのため、魔王を滅ぼした勇者パーティーの記憶と力を記石という形に留め、その時に備えることとしたのだ。


 「その儀式も途中で中断することになったが」

 「中断、の、必要が……?」

 「私の胎内に勇者様とのお子がいることがわかったからじゃ」

 「……」


 記石に力と記憶を刻み込む際に胎児の存在がどのような影響をもたらすかは予想できなかった。そもそも記石の製造そのものが、魔王復活直後に発生した古代王国の首都壊滅の際に半分失われた技術で、動かせるが仕組みがよくわからないという、この施設でのみ可能な作業であったためである。

 イェルクとユリアーネの記石を作るのは後回しとなり、他の四人分を作って一時中断した。


 「イェルク様は私との子の記憶も残したいと言われてな。私とともに記石を作るのを遅らせたのじゃ。じゃが……」


 一度ユリアーネは口を噤んだ。そして次の瞬間、周囲で蠢いていた魔物が一斉にその場から遠ざかるほどの殺気が込められた憎悪がその口から溢れる。


 「その間に私は弟に毒殺されたのじゃ」


 眼前での殺気による恐怖と衝撃でリリーが絶句した。リリーに構うこともせずユリアーネは憎悪の塊のような言葉を継ぐ。


 「記石を作るためには膨大な量の自然から転化した魔力を必要とした。記石四つを作り終えた時点で、都市の付近を流れていた大河が枯れてしまうほどにな。確かにあのままではもう一つの動力であるこの地下水脈まで枯渇してしまったかも知れぬ」


 だが、姉を殺した理由はそうではなかったのだという。


 「自らの存在を未来に残すために、記石を一つ空けようとしたのじゃ。材料が足りず記石を作れる数も限界があったためじゃ」


 リリーが何も言えずに黙ってユリアーネの方を見やる。


 「私は人間を憎んだ。何故に愛する人をおいて肉親に殺されねばならぬのかと。そこに封印されていたはずの魔王の声が聞こえてきた」


 そしてユリアーネは魔王の声に答えてしまった。魔族となって蘇り、最後の古代王国の施設であるこの地下施設、その地下一階部分を破壊し、残っていた古代王国の技術者を皆殺しとし、記石の製造技術を始め多くの知識を灰燼に帰し、更に周囲にも破壊を撒き散らした。

 ここを破壊しなかったのは、研究施設を破壊したため、その動力を生み出すこの地下二階部分は事実上何の意味もなくなったため放置した結果である。


 「だが、最後の最後で憎みきれなんだ方が立ちはだかった。イェルク様じゃ」


 ユリアーネはイェルクに討たれた。だが、イェルクもユリアーネを滅ぼすまでの覚悟を持てなかった。その結果、ユリアーネは古代王国の遺産となった巨大結界のある都市の地下に封印されることになったのである。

 あの封印は外から都市の中に入られないようにするのと同時に、中にいるユリアーネを外に出さないようにする結界でもあったのだ。


 「イェルク様はいつか私を迎えに来る、と泣いて私に詫びられた」


 だが、その時は来なかった。イェルク自身が徐々に封印したはずの魔王に汚染され始めていることを自覚したためである。魔王を封じた剣が野心家の手に渡ってはならないとずっと手元においておいた結果であろう、とユリアーネは語る。


 「イェルク様は自ら魔王の剣を抱えて姿を消された。自らをも何らかの方法で封じるつもりであったのであろう。私にもどこに行かれたのかわからなんだ。そしてそのまま数百年を経た」


 その間に王都の地下に封印されていたユリアーネはどうなっていたのか。あまりにも多くの負の感情を抱え込んでいた。自分を毒殺した一族が王として振る舞う都市の地下で数百年の間、ずっと暗い怨念のみが増幅していたのである。


 「唐突に私は目覚めた。偶然にではあったようじゃが、私を封じておった部屋への隠し通路を発見し、迂闊にも封印の内側に入ってきた者がおったためじゃ。私はその者の肉体を無理矢理に奪い取り、都市の結界に傷を作り、他の四人の記石も汚染して持ち出した。都市結界の動力でもあるこの地下水路が劣化し水量が下がっておったのも幸いしたの」


 その際、わざわざ自分を封じていた部屋に通じる通路を崩落させた。自らを封じていた魔物が手を出せない結界に、他の四人の記石が使われていたためである。それらを持ち出したことを知られるつもりはなかった。

 ひとつには、脱出する際に現在自分が奪ったこの肉体の存在そのものも知られたくなかったというのもある。また記石の内容を魔将へと書き変える際に、この戦闘に不向きな肉体の存在そのものにも魔法で癒せぬ傷がついたため、追跡者を警戒し隠れて行動する必要があったためだ。

 同時に、自分が目覚めたことを知った魔王様もまた眠りから覚めた、そのため魔王様のお力で判断力を損なうものも多く現れたようだと、薄ら寒くなるような笑顔を浮かべてユリアーネだった女性は続けた。


 「あとは説明するまでもあるまい。魔王様が魔族を召喚している中で、私はここの水路を徐々に塞ぎ、傷つけた都市の結界を気付かれぬように無力化させつつ、あの裏切り者たちの汚れた記石を人間たちに植え付けるために動いておったのじゃ。じゃが……」


 そこからは予定通りに進まなかった。魔王の配下となったかつての仲間たちにふさわしいと思われた器の入手には失敗し、気が付けばそれどころか逆にその記石がことごとく奪い返されるという結果となっていたのである。

 新たな今代の勇者を甘く見ていた、とユリアーネは自嘲混じりに呟いた。


 「あの記石が破壊されておらなんだのは痛し痒しじゃな。こうして再び奪い返す機会が生まれたのは良い結果ではあるが」


 破壊していてくれれば、魔力の暴発により周囲の建造物に大損害を与えていたはずだったが、その方が私とイェルク様を見捨てたかつての仲間たちの末路としてはふさわしかったかもしれぬ、と皮肉っぽく続けた。そこでクヌートが初めて口を開く。


 「そのためにこの平民もここに連れてきたのか」

 「そのとおりじゃ。器としては弱すぎて今何かしたら簡単に壊れてしまう。本来は記石を作るために自然を魔力に変換するためのものじゃが、その魔法陣を再利用する」


 説明を邪魔されたことを不愉快に思っているのかもしれない。一転して面倒そうにユリアーネが口を開く。


 「魔物を倒すと人が強くなるのと同じことを少し歪めるだけよ。あの都市の結界はすでに傷ついておる。魔王様の命じた四天王が襲撃に成功すれば膨大な量の人間が死ぬはずじゃ。奪われた人間と動物の命と苦しみや悲しみ、憎しみ、怒りなどをここの魔法陣で吸い上げ、汝らに吸収させてやろう」


 リリーが身震いしたのはそれがどう考えても普通の手段ではないことを理解できたからである。だがユリアーネは小さく笑った。


 「器が今の聖女であれば、強さ的には申し分なかったのじゃがな。今の勇者と戦わせるためには少々強引にでもこの娘を強化する必要があるじゃろ。実の妹が立ちはだかった時、今代の勇者はどう動くかの」


 なんとか妹を助けようとして時間を浪費すれば新たな魔将たちが人類の死体を積み上げ、それを吸収させることで更に魔軍の戦力の強化を図る事ができる。

 仮に助けるのを諦め妹をその場で殺そうとすればそれはそれで良い。勇者の心に傷を残し新たな魔軍の幹部となる最初の一歩とするだけだ。

 最悪の結果として、リリーの肉体がそれに耐えられなかった場合にはその壊れた肉体を動く死体(リビングデッド)屍肉巨人(フレッシュゴーレム)にでも作り変え、勇者を罠に誘導するため煽る道具とする事も考えている。


 「喜ぶが良いぞ、汝も勇者の妹にふさわしい力を得ることができるじゃろう。意識が残っておればな」

 「私は……」

 「抵抗しようとしても無駄じゃ。汝の心にも傷ができておる」

 「傷……?」

 「汝が足手まといになってあの槍使いが命を落としたのであろ。それが汝の心の傷よ」


 リリーが息を呑む。心の歪みや傷から魔王様の力は相手の魂を染め上げて行くのだ、とユリアーネは嗤った。沈黙したリリーに代わり、クヌートが口を開く。


 「それだけの力を手に入れれば、今の勇者にも勝てるだろうな」

 「無論じゃ。私も力を貸してやろう」

 「それを、信じて、いるのですか……?」


 リリーが苦労しながら声を出す。クヌートは小さく笑った。


 「当然だ。この私こそがラウラ様の隣にふさわしい。そのためならたとえ魔王の力でも利用し抑え込んで見せるとも」


 信じられないという表情を浮かべているリリーにクヌートが薄ら笑いを浮かべる。


 「お前と引き換えに私は王都壊滅後に本領に戻ることができる。その後の栄光はこの私のものだ」

 「クヌート卿にはしっかり頑張っていただきたいものです」


 クヌートの発言に続けたレッペにリリーが視線を向ける。心底からわからないという表情である。その視線に気がついたレッペが小さく笑って小声でリリーにのみ聞こえるように囁いた。


 「ラウラ殿下の御子がいれば良いのですから、相手は勇者殿である必要もないでしょう?」

 「……!」

 「むしろ王都襲撃後に生き残るであろう神殿関係者の方がラウラ殿下にふさわしいかも知れません」


 リリーが愕然としたのは、この場にいる三人の目的が本質的にはばらばらであることに気がついたからである。


 無論というか、ユリアーネは魔軍の戦力立て直しを考えている。おそらくは自分以外の器と呼んでいる、魔将を復活させるための候補も上がっているのだろう。その一人が聖女(ラウラ)であることは間違いない。

 一方、驚いたことにレッペは魔王討伐までは確実に成功すると思っている。聖女(ラウラ)に子供ができるのだから魔王を討伐できるのは当然だということなのだろう。一方で(マゼル)と、おそらくはクヌートをも同時に排除する事も考えている。

 クヌートもまた兄である勇者(マゼル)を排除することが目的になっているようだ。違いはむしろ魔王討伐前に兄を殺し、己が勇者と呼ばれる事を目指しているようである。だがそれが可能かどうかは別問題であろう。ましてユリアーネが本当に王都襲撃後にクヌートを逃すかどうかさえわからないはずである。もしここまでの話をマゼルかヴェルナーが聞いていれば、明らかに思考力が低下しているなと吐き捨てていたに違いない。


 三人が三人とも目的が少しずつ異なっているが、今この場でラウラを害する必要がないという部分だけが共通している。そして自分がそのラウラの代わりという立場に置かれていることも自覚した。


 少しの間俯いていたリリーが顔を上げる。


 「……せん」

 「なんじゃ?」


 ユリアーネが小さくつぶやいたリリーの声を聞きとがめる。リリーが毒素や強制連行された結果の疲労感をにじませた顔に、それでも決然とした表情を浮かべた。


 「私は、諦めません。ヴェルナー様なら、きっと何か、お考えがあったはずです」


 今のリリーにできる精一杯の抵抗ではあっただろう。同時に、リリーは最後まで抗う決意を固めていた。


 「私は、勇者の妹というだけではなく、ラウラ様の代理でもないのです。私は私として自分を信じますし、ヴェルナー様を信じています」

 「ほほ……」


 ユリアーネが小さく笑う。そこに垣間見えたのは嘲笑であったのか、何かを信じ続ける事ができる羨望であったのか。だが次の瞬間、ユリアーネはそんなリリーに今度ははっきりと憐れみの表情を浮かべた。


 「先ほど申したであろ。あの槍使いはどうなったか解らぬし、仮に生きておったとしてもここを見つけるのは難しい。都市の結界は既に私が傷付け動力となる水路も塞いだ。襲撃に耐えられるはずもない」

 「それでも、です。ヴェルナー様や王都の皆様なら何かお考えがあるはずです」

 「無駄じゃ。そもそも知識が足りなすぎる。例えばあの都市における結界の本当の姿は今や伝わっておらぬようじゃからな。あの都市の結界は連動しておって……」


 その先をユリアーネが口にしたのとほとんど同時に、廃墟そのものを揺るがす程の大きな轟音と振動が響いた。

 直後、周囲の壁に開いた穴から大量の水が流れ出し、音を立てて周囲の堀を水が満たし下流の水路へと流れ出す。動力源となる水が流れ込んできたためか、まだ生きていた機構が動き出し、空間全体が薄明程度の光で満たされた。


 「な、何故水が流れておる!?」

 「これは……?」

 「何があった!」


 ユリアーネとレッペが驚愕の表情を浮かべ、クヌートが思わずという形で扉に駆け寄りそれを開く。自分の目で水路を見に行こうとしたのであろう。

 だが、クヌートは扉の先に足を踏み出す事ができなかった。扉が開いた途端に伸びてきた槍の穂先が、クヌートの喉を刺し貫いたためである。


 致命傷を受けたクヌートが血煙を上げて後ろに転がり倒れた。その直後、複数の扉から同時に多数の騎士が雪崩れ込んで来、一気に橋を渡って中央の広場に展開しつつ周囲の魔物を倒し始める。

 とっさの事で虫型魔物でさえ反応が遅れ、剣に触腕を斬り飛ばされ、戦斧に頭を打ち砕かれ、虫の群れ全体が人の波に押し戻され始めた。

 喊声と怒声、そこに鎧のたてる金属音が混じり、奇怪な虫の断末魔の声が空間を満たすように響く中で、レッペとリリーの耳に聴き間違いようのない声がとび込んで来る。


 「マックスは正面から分断、オーゲン隊は女神官まで道を切り開け! バルケイは予定通り! ノイラートとシュンツェルは続け、女神官を押さえる!」

 「はっ!」

 「ヴェルナー様!」


 あちこちに血糊のついた姿のままツェアフェルト騎士団を統率し、槍を構えて魔獣の群れに突入したヴェルナーは、声に応じて一度だけリリーと視線を合わせると、まっすぐに視線を女神官の衣服を身に纏った相手へとむけて駆けだした。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 主人公の登場がかっこよすぎて痺れる!うわぁぁあ!ヴェルナー!カッコいい!
[良い点] 読み返したら止まらなくなって、睡眠削って再読を楽しんでるんですけど、208話のこの熱い展開マジで堪らん…… [一言] 色んなところに挟まれる蘊蓄が楽しすぎてやばい。 前読んだ時に「ほうほう…
[良い点] 絶望感の一歩手前、ああああ!!信じててよかった!!なんというタイミング!!ヴェルナー!!カッコよすぎ!震えるわ!
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