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18、発砲

名木山紫紋が俺を好きだと?

「...すまないが意味が分からない」と俺は名木山を見る。

すると名木山は「...だろうね」と返事をする。

それから名木山はゆっくり俺を見上げる。


「私を信じろとは言わない」

「...ああ」

「だけどこれは事実だね」

「...その感じだとお前何か知っているのか」

「知ってるよ。...私、結構鋭いけど。...貴方達、私を利用して最後は棄てるつもりだったでしょ」

「...だな。だけど失敗には終わった。よく気が付いたな」

「あくまで好きだった身分だったから」


その事を言いながら名木山は俺を見る。

するとその時。

背後から声がした。


「おねーちゃん」


そこに居たのは名木山紫紋だった。

俺達は咄嗟に身構える。

それから名木山紫紋を見る。

名木山紫紋は「...私がタイムリープの原因になっているけど違うよ」と否定をした。

俺は「信じられない」と名木山紫紋を見る。


「...ただ」

「...ただ、なんだ」

「私は記憶を改ざんする力を手に入れたんだよね」


そう名木山紫紋は言った。

記憶の改ざんだと。

意味が分からないまま立っていると名木山が「紫紋。どういう事」と眉を顰めて聞いた。

すると名木山紫紋は「その通り記憶の改ざんだよ」と告白した。

俺は「...つまりは何か。お前は超能力を携えた人間じゃないという事か」と聞く。

名木山紫紋は「まあね。...だけどまあこれ超能力とかじゃないよ」と答える。


「...私はあくまで記憶を改ざんするだけ」

「いや。超能力じゃん。改ざんって...それ...」

「私はお姉ちゃんの記憶を改ざんする...つもりだった」

「つもりだったというのは」

「記憶改ざんに失敗したの。改ざんはあくまて身内、家族には効かないらしくてね」


俺は意味不明なままで名木山紫紋を見る。

名木山紫紋は「家族には通用しないらしくて」と苦笑する。

俺は「人の記憶を何だと思っている。そんなの言われても信じられないんだが」と言う。

すると名木山紫紋は「おにーちゃん。今までがおかしいと思わなかった?」と言ってくる。


「おかしい?」

「悉くすべてが良い感じで動いているとかおかしいとは思わなかった?」

「...!」

「それは私が全ての人の記憶を改ざんした。あくまで全てが私に向くようにね」

「...名木山紫紋。お前...」

「つまりこれは計画のうちだからまあ...貴方は最後にメルさんとは結ばれない」


その言葉に俺は「...名木山紫紋。なんというか...名木山が家族皆殺しの人殺しをしたのは本当か」と聞く。

すると名木山紫紋は「それは私は怒っているし本当だね」とニコッとした。

そして「改ざん出来なかった」と苦笑する。

俺は名木山紫紋を睨む。


「...俺が名木山を使い捨てにするのも知っていたのか」

「私と貴方は以心伝心。で、その訳が分からない計画をしたのは記憶を改ざんした中での記憶のバグが起こったって所かな」

「...紫紋。アンタね...」

「私が結ばれる。最後にはね」

「...」

「幸せを手に入れる上で混乱などはつきもの。仕方がないんだよね」


なんて奴だコイツ。

考えながら「改造人間みたいにしたのか俺を」と話す。

すると名木山紫紋は「良いじゃん。この記憶のいざこざは私達が死ねば解除されるんだから」とニコッとしてから俺を見る。

俺はそんな名木山紫紋に「すまないが俺はお前とは結ばれない」と答える。

そして「どっから記憶を改ざんしたか知らんけど。...俺はメルと既に結ばれているから」と言う。

すると名木山紫紋は「それも全てシナリオの一部だよ」と答える。


「私と貴方が結ばれる為のね」

「名木山もこの世界では捨て駒か」

「そうだねぇ。幸せの為の犠牲になっているって所かな。神様には感謝だね」

「信じられない...」

「信じられなくても良いよ。おねーちゃんは邪魔」


それから名木山紫紋は「お帰り下さい」と言わんばかりの対応をした。

俺は「...」となってから「オイ。紫...」と言った時だった。

名木山紫紋は鞄から刺身包丁を取り出した。

あ?!


「おねーちゃんは本気で邪魔。そしてもう使い道が無いから。死んで」

「ちょっと待ちなさい。...貴方...捕まるよ!」

「捕まらないよ。言った通り私は全てシナリオ通り。そして...シナリオから逸れても私は警察官の記憶を全て抹消すれば良いだけ」

「...」


俺は「名木山紫紋。そんな事が許されると思うか。神に逆らうような真似をすんな」と怒る。

すると名木山紫紋は「大丈夫だよ。おにーちゃん。私、お姉ちゃんを逆恨みでぶっ殺す訳じゃないから」と言ってから名木山に包丁を振りかざす。

すると名木山はそれを上手く避けてから逃げた。


「お姉ちゃん。すばしっこいね」

「貴方ね!」


名木山は逃げる。

その事に名木山紫紋は包丁を投げ捨てる。

そして名木山紫紋は「これなーんだ」とホルダーを出した。

警察官が持っている様な拳銃。

それから中からそのままマジな回転式拳銃を出す。

な。


「警察官から奪った拳銃だよぉ。...死ね」


名木山紫紋はそのまま両手で発砲した。

そしてタァンと音がして名木山の足元に反射する。

俺は堪らず名木山紫紋に抱きついて止める。

そんな争いの中で名木山紫紋は俺を押しのけサイレンの聴こえた方角を見てからどこかから光を発し。

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