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弱虫の剣  作者: 望月 まーゆ
第4章: 銀翼の王者
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イカロス

むかしむかし、人間は愚か魔物すら近寄れない険しいお山がありました。


お山に近寄れない人間と魔物は、大地を自分だけのモノにしようと争い始めました。


行き場を失った翼を持つ生き物は、お山に自分たちだけの楽園を作ったのでした。


集まった鳥たちや妖精、精霊は静かにひっそりと楽しく暮らしていました。


そんなある日、この楽園の噂を嗅ぎつけ狙う者が現れたのでした。


空の魔物たちです。

平和を好む楽園の住人は魔物たちに立ち向かえず、あっという間に楽園は崩壊してしまいました。


そこに突如現れたのが翼の戦士イカロスです。


イカロスは魔物たちの前に立ちはだかると、瞬く間に一網打尽にしました。


この活躍によりイカロスは楽園の英雄となりました。


その後、イカロスは天空の楽園を災いから守っていきました。その活躍により、いつしか彼の事を【銀翼の王者】と呼ばれるようになりました。



ーーしかし、今はその王者はいない。





「お母様、イカロスはどこへ行ってしまったの?」


布団の中からちょこんと少女が顔を覗かせた。

母親は左右に首を振り、悲しそうな何とも言えない複雑な表情を浮かべた。


「……誰にも分からないの。国が平和になったからお役目が終わってどこかへ行ってしまったのか?それとも、何か事件に巻き込まれてしまったのか?今となっては誰にも分からないの」


母親はパタンと持っていた童話の絵本を閉じた。


「……このまま、ずっと平和だったらいいな。

イカロスもきっと、どこかで安心して休んでるよね」


「ええ。きっとそうね」


母親はそっと少女の頭を撫でた。


「もう、おやすみの時間よ」


「はーい、おやすみなさい」


世は更けて、天空の楽園に運命の朝が訪れる。

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