異世界商店探訪
大変お待たせしました……。
ルミナリア達の旅の準備編になります。
第45話です。どうぞ。
ルミナリアが色々とあってダウンしてから数日。ルミナリア達はホリティアを拠点としている冒険者達がよく利用するという店、レスター商会を訪れていた。
「この店は色んな国に展開しているレスター商会が経営している店よ。ここなら旅に必要なものが一通り揃うと思うわ」
店内に並ぶ棚には様々な商品が整然と並んでおり、幾人もの冒険者達が店内の商品を見て回っていた。その光景を見たルミナリアは。
(へー……なんかスーパーみたいだな)
と、思わされるのだった。そんなルミナリアの横で頭の上のキョロキョロと店内を見回していたアルルメイヤがフィアナの方を向き首をかしげる。
「ん、フィアナ、何を選べばいい?」
「そうね、まずは──」
「えーっと……お、いたな。わりいわりい、待たせちまったな」
フィアナが話し始めようとした丁度そのとき、店内の入り口近くに居たルミナリア達の後ろで扉が開き、入ってきたグリムが話しかけてきた。
「…………誰?」
「アルル!?」
「アルルちゃん!?」
「おい!?」
アルルメイヤはまるで初めて会ったかのような顔でグリムを見ていた。
「確かに暫くあってなかったが、まさか本当に忘れちまったってのか!?」
「ん、ただの冗談」
「アルル……真顔で言うものだから本気かと思ったよ……」
「まったくだぜ……」
「ふふり」
アルルメイヤが楽しそうに微笑む。今日は朝から好物のルミナリア特製パンケーキを食べたアルルメイヤはご機嫌なのだった。
「さてと、じゃあ見て回るとするか。っと、その前にだが、色々買うとなるとそれなりな金額になるとは思うが大丈夫か?」
「ん、問題ない」
「豊穣祭でサリアさんのお店の手伝いをしたときに結構もらったんですよ」
「そういや噂になってたな! あれってお前らだったのか!」
「噂、ですか?」
「あぁ、サリアの店で可愛い女の子達が働いてるとかって言われてたぞ? 俺も行っとけば良かったぜ! ははは!」
「あ、あれを見られるのはちょっと……うぅ……」
ルミナリアはあの日着せられてしまったミニスカメイド服の事を思い出しげんなりとしてしまった。なお、フィアナもそのときの事を思い出しているのか、怪しい笑みを浮かべていた。
「さて、話が逸れたな。じゃあ見て回るとするか」
「あ、はい」
「やっぱ待った」
歩き出そうとしたグリムが急に立ち止まり、ルミナリアの方を向く。
「なぁルミナ、俺にそんな堅苦しいしゃべり方しなくていいぞ? グリムでいい」
「あ……うん、わかった。じゃあこれからは普通に話すね」
ルミナリアは、グリムの提案を素直に受け入れることにした。
「おう、そうしてくれ。どうせこれから長い旅になるんだ。気楽な方がいいだろ」
「そうだね……って……グリムも来るの!?」
「あら? 言ってなかったかしら?」
「おいおいフィアナ……こういうのは説明しとけよ……」
「ん、初耳」
「私とグリムもルミナちゃん達の旅に同行するわよ? こんなに可愛い妹たちを放ってなんておけないもの!」
「な、なるほど……」
力説するフィアナにルミナリアが苦笑いを浮かべる。
「俺はあれだ、冒険者としてこんな面白そうなこと関わらずにいられるかってやつだ!」
「グリムはこう言ってるけど、ホントは面倒を見た後輩たちが心配なのよ?」
フィアナがクスクスと笑いながらそう言うと、ルミナリアとアルルメイヤの視線を受けたグリムはすっと背を向けてしまった。
「くっ……ほら! さっさと買う物選らんじまうぞ!」
「ふふっ、行きましょう」
「ん、待ってー」
「あはは!」
(本当に、グリムやお姉ちゃん、アルルと出会えて良かったな)
ルミナリアは、出会いに恵まれた、と改めて思ったのだった。
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「うーん……ないのかなぁ……」
グリムとフィアナの助言を受けながら買い物をしていたルミナリアは、とある棚の前で難しい顔をしていた。
(こういう世界ならあると思ったんだけどなぁ……)
ルミナリアはあるものを探していた。それは、ルミナリアが知るファンタジーな世界には付き物のあるものだった。
「ルミナちゃん? さっきから唸ってるけどどうしたの?」
「あ、お姉ちゃん。ちょっと聞きたいんだけど、この棚に並んでいる薬品って傷を治すものとかってないのかな?」
「傷を治す薬品?」
そう、ルミナリアが探していたのはゲームなどに出てくる回復アイテム的な物だった。
「うん、飲んだり傷にかけたりするだけでだけで怪我を治すようなのとか……」
ルミナリアの話を話を聞いたフィアナがキョトンとする。
「ルミナちゃん、そんなお薬なんてないわよ? そんなのおとぎ話や伝説に出てくるようなものよ?」
「そ、そうなんだね……」
ルミナリアは、ファンタジーな世界でそれはファンタジーだと言われ、微妙にショックを受けるのだった。
「そんなお薬なんてないから治癒魔法の使い手は重宝されるのよ」
「あーなるほど……じゃあもっと治癒魔法も練習しなきゃ」
「おーい、次いくぞー」
「ん、次」
ルミナリア達は、すぐ側で棚を見ていたグリムとアルルメイヤに呼ばれその場を後にした。
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ルミナリア達はそれからも店内を回った。その途中。
「そういえば私の魔法でちょっとした道具なら作れるよね?」
「「「あっ」」」
というルミナリアの気付きにより、小道具類の購入を最低限に抑えられ、重量的にも金額的にも余裕が出来たのだった。
「治癒魔法が使えて、更に色んな道具を魔法で創り出せる、ねぇ……ルミナ、お前ホント便利なやつだな……」
「ん、ルミナは料理もできる」
「私の自慢の妹よ!」
「あ、あはは……」
べた褒めされてしまい、赤面してしまうルミナリアなのだった。
「つ、次はどうするのかな!? 荷物は揃ったけど他に準備するものとかあるかな!?」
その空気に耐えられなくなったルミナリアが慌てて話題を変えようと話を切り出す。
「あぁ、それならもうひとつあるぞ」
グリムがホリティアの出入り口となっている門の方を指差す。
「馬だな、ほら前に行ったろ?」
「わかった、じゃあ早く行こう!」
こうして、顔を赤くしたルミナリアを先頭に厩舎へと向かうのだった。
はい、今更ですがルミナリア達の旅にはフィアナとグリムも同行します。
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では、また次回で会いましょう。




