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96. うつけと終戦

 翌日。


 ラインブルー王国とオレジアナ公国連合軍の陣の中心にて、ラインブルー王国『首相』のレン・オレジアナ公国の代表スズカ・グリアナ帝国の女帝ミナミの三者が集まり講和条約を締結するべく集まっている。


「ミナミ様!昨日は、ゆっくり休めましたか??」

「……」

「ミナミ様??公国のお高いお茶も出しましたよ??」

「……ゆっくり休むことが出来ました」

「では、講和条約の締結に移りましょうか!」


 陣の中心に敷かれた長机の左側にラインブルー王国のレンとオレジアナ公国のスズカが座り、右側にグリアナ帝国のミナミが座り講和条約の締結が始まった。











 まずは、マナが各国の代表の前に講和条約の内容が記された用紙を置いて行った。それぞれの代表が講和条約の内容を読み進めていく。


 内容的には……




・戦争賠償金は求めない


・ミナミ及びミナミの旦那の裁判は、王国と公国の代表が共同で軍事裁判を開き裁く


・ミナミの子どもで両国において、スパイ行為で逮捕された二人(ヒガシとニシ)は、逮捕した国内の裁判にて裁くこと


・グリアナ帝国領は、ラインブルー王国・オレジアナ公国の両国で分割して統治する

※分割地域に関しては、後日王国・公国間で相談することとする




 以上が主な講和条約の内容だ。


「条約文に記載されている条件に関して不満が無ければ、三国でサインして講和条約の成立と行きたいと思いますラインブルー王国としては、不満は一切ありませんが、オレジアナ公国としてはいかがでしょうか??」

「うちとしては、問題ないな!」

「では、最後にグリアナ帝国のミナミ様はどうですか??」

「帝国を残すという選択肢は……」

「ないですね」「ないな」


 ミナミの問いに、間髪入れずレンとスズカは帝国の存続させる気は無いと明言する。


「ぶっちゃけ、帝国を存続させるメリットが無いんだよねぇ~~王国・公国共に!!」


 レンとスズカの狙いの一つに、貿易の活性化がある。


 王国は、食糧自給率が著しく低いが、加工品の輸出能力は非常に高い。逆に、公国は食料自給率は高いが、加工品の輸出能力は低い。

 王国・公国の両国はこれまで、その弱点を輸入でカバーしてきた。


 その貿易先は、グリアナ帝国だ。


 では、今回の講和条約でグリアナ帝国が滅亡すれば、両国にとって大きな痛手になると見える。


 しかし、グリアナ帝国は冬になれば港が凍る程の国土の国なので、食料の生産も物の加工の技術も高くないのだ。

 では、何故グリアナ帝国とそれぞれの弱点を帝国と貿易していたのか……


 それは簡単。


 グリアナ帝国と貿易をしている体で、王国は食料品を公国から輸入、公国は加工品を王国から輸入していたのだ。

 

 これは、両国の政治家が勝手にプライドもあってこんな複雑になっているのだ。


 しかも……


 帝国は、両国の貿易品を中抜きして自国製品として周辺国に輸出したり帝国内で消費されていたのだ。そのため、王国に入ってくる食料品の料は当初より少ないことが、ここ数十年続いていた。




「だって、帝国を残せば両国の貿易品を中抜きする恐れもあるので、帝国領を分割して自国領とすれば中抜きされる心配もないし一国を経由する必要も無くなるので、物価も下がることが期待できるし!」

「そうやで!放置したら密偵(スパイ)を送ってきたり、中抜きされる心配を排除したいって考えるのは当たり前よな??」


 ミナミの最後の足掻きも無駄になった。


 三国は、講和条約に調印した。











 この時、グリアナ帝国は滅亡した。











 グリアナ帝国の滅亡は、王国・公国周辺の国々を始め王国や公国の内部に激震が走ったのだ。帝国が滅亡したこと以上に、長年対立していた両国が連合を組んで、帝国を滅ぼしたということは歴史を大きく動かす可能性があるのだ。






 レンが不在の中、コノハの監視の基で政務に励んでいたトクヤの基にシオンがやって来た。


「父上!大変です!」

「何があった??」

「グリアナ帝国が滅亡したそうです!」

「なに??どこの国が滅ぼしたんだ??……確か、レンは今帝国に行っていたよな??無事なのか??」

「そっそれが……」

「それが??」

「帝国を滅亡させたのは、レンお兄様みたいで……」

「なに?レンが!!でも、軍はどうしたんだ?!王国内の兵力はまだ、八割以上は残っているぞ??」

「それが、オレジアナ公国と連合を組み帝国を滅ぼしたみたいで……」

「なにぃ??オレジアナ公国と連合を組んで帝国を滅ぼしただと??」


 ガチャ♪


 そこに、マホが入ってきた。


「レンお兄様……流石ですねぇ~~」

「マホ??どういうことだ??」


 トクヤは、マホに問い掛ける。


「レンお兄様は、王国内の癌を取り除くために最適なパートナーを選んで癌を取り除いたということですよ」











 講和条約の締結後、旧グリアナ帝国帝位一族であるミナミとミナミの旦那は、両国が陣を敷いていた場所の近くにある小屋に裁判の日まで拘束することになった。


 レンは、リーヴァンに命じてハットリ家で、旧帝国領内に帝国は戦争に敗戦し、これからは王国と公国で分割されてそれぞれの領土に組み込まれる旨を言い触らすように命じた。


 陣の撤収の準備を進めていく中で、レンとスズカは、今後の分割に関する話し合いの日程の相談などを進めていた中……


 とある人物が訪問してきた。


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