46. うつけをとめられるのは……!
僕は,レン第一王子の執事を務めている,リーヴァン=ハットリ。
レン様とは,レン様が五歳の頃からの付き合いだ。
レン様には,本当に振り回された。
レン様が,十歳の時「街にお忍びで,遊びに行きたいから僕に,変装して!」っと言ってきた時は,一瞬,フリーズしたが,メイドのコノハにも流されレン様に,変装させられた……
しかし,一瞬で変装がバレてしまったが,悪いのはレン様だということでお咎め無しに,終わった。
この一件で,レン様は大人しくなると思ったが,むしろレン様は,開き直った。
堂々と,街に遊びに行きだしたのだ…
王城内の人は,レン様のことを「うつけ者」と馬鹿にしだしたが,僕は違った。
レン様の強心臓……いや,芯の強さはここ数十年の王族の中では,一番だと私の父上は,言った。私の父上は,こうも言った。
「レン様……彼は,この王国において,劇薬だぁ!彼が,王位に就けば……間違い無く,王国は大きく動く!」
この,言葉を聞き,私は,レン様に仕えてレン様が,動かす王国を見たいと思った。
レン様が,十五歳となり王政に関わりだすと………
レン様は,才覚を発揮しだした。それに,伴い私を含めたハットリ家は大忙しだ。
情報の質を大事にされるレン様は,手抜きの情報をあげると,即効やり直しを言われる。過去に仕えた王族・貴族に比べると段違いに,忙しい……
しかし……
ハットリ家の皆は,燃えている!!久々に,仕えがいのある主君を持った!!っとおじいちゃんが,歳も考えず張り切っているのだ……笑
そして,現在は,法律会議の真っ最中だ。
僕は,戸惑っている。今日は,いつもレン様の隣に居るマナ様がお休みなのだ……正しく言うと,王城に来たマナ様を,休めとレン様が追い返したのだ。
普段なら,レン様のストッパー的役割を果たしていた,マナ様が居ない……
最初は,大丈夫だと思っていた……とある貴族が,レン様を怒らすまでは……
レン様は,身分差別と捉えられる発言を嫌う。
現に,身分差別発言をした人物は,例外なく処罰されている。彼の両親でさえ処罰されているのだ。
会議の場において,とある大臣が身分差別と捉えられる発言をした……レン様は,口調は穏やかだが……十年以上の付き合いだから解る……キレている
こんな時,マナ様なら止められるが……僕なら止められるか?
「そんなのも解らないんだぁ~~僕は,『ラインブルー王国』のための政治をするだけだよ…そこにおいて,癌となる者は,取り除かないとね??」
レン様は,身分差別と捉えられる発言をした大臣を先ほどの一言で,黙らせた後に,畳みかけるように口撃を繰り返している。
会議しに居る大臣達は,完全に怯えている。
普段の温厚な天真爛漫な様子を知っている私も,レン様のキレ具合に,足が震えていて止めにいけていない……
大臣側も「うつけ者」と馬鹿にしていた人間に,ここまでの恐怖心を見せつけられている……
「僕たち,王族・貴族は,国民に食べさせて貰っているという前提を忘れるな!!王政を動かす上で,一番大事な力は,お前ら貴族の力じゃないんだよ……国民一人一人の力なんだよ……その国民の力を削ごうとする貴族共に腹が立って仕方がない……」
「裁判の時も,言ったけど……お前ら一回,護衛も付けずに街に出て,『僕の政治どうですか?』って聞いてみろ!!間違いなく,その場で国民にキレられるぞ!!僕のキレなんて,国民が抱いている怒りに比べたらマシはほうだ!!」
「ラインブルー王国が,発展するためには,国民一人一人が力を付けないといけない…お前らが,私服を肥やすことが必要じゃないんだよ……」
「僕は,そういう王国に害をなす存在には容赦しないよ??例え,父上……あなたでも」
最後の一言で,この場の全員氷づいた。
私も,流石に止めないといけないと思い,震える足を踏み出し,レン様を止めに入る。
「レン様……!一旦,席に座ってお休みになりましょう……」
私の一言で,レン様は答弁台の近くの椅子に腰かけた。
私は続いて,国王陛下に声を掛ける。レン様の雰囲気に,吞まれている様子だ。
「陛下……ここは,早く議題を終わらせましょう!!」
「あぁ……そうじゃな……」
陛下も普段使わない,口調を使っている。
国王陛下の命令により,レン様を怒らせた大臣は,兵士に連行された。
「レン首相……あの大臣どうする??」
「解任でしょ??」
「それも,そうだが……裁判は……??」
「それは,父上の仕事です『司法権』は,父上の基にあるんですから,父上が裁いてください」
どうやら,大臣の裁きは,陛下に任されたようだ。
そして,レン様の掲げた『教育改革基本法案』は成立した。まぁ,王国の実質的なトップが,提出した法案は九十九%成立するのだが……この,法案は王国中の貴族は憤慨するだろうな……
こうして,荒れに荒れた(主にレン様が)法律会議が終わり……会議室を出た。
レン様は,欠伸をしている。
「あぁ~~怒り疲れたぁ~~リーヴァン!もっと,早く止めてよ笑」
「ははは笑……でも,マナ様の凄さわかりました!」
「マナとは,もう五年の付き合いだからね~~笑 リーヴァンとコノハとは十年の付き合いか!!」
「マナ様,物凄い優秀ですね!!」
「まぁ~~血筋もあるだろうねぇ~~それに,可愛いし!!」
「ん??最初,何か言いましたか??」
「ん~~??ナイショだよ!!」
レン様は,気になることを言ったような気がするが,よく聞こえなかった……確認してみたが,はぐらかされた。
私含めた,ハットリ家は考えている。
ラインブルー王国のレン=ラインブルー。
オレジアナ公国のスズカ=オレジアナ。
一つの時代に,天才級の人材が二人出現した……。
この二人が,今まで通り争うのか,協力関係になるのかで,周辺国を巻き込む大騒乱になりかねない……
この先どうなるのか……レン様の基で見ていたいと思った……
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