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35. うつけ父の思い④!

「王位をレンに,正式に譲ろうと思う」



 父上から,突然の王位継承を申し出てきた。


 あまりに,急な王位の継承の申し出に,僕は,リーヴァンを呼び出す。


 すぐに,リーヴァンが部屋に入ってきたので,用件を耳元で素早く伝える。


「リーヴァン…()()()()だ…!父上の周りの人間の動きを調べてくれ!!」

「かしこまりました…」


 リーヴァンは,用件を聞き終えると素早く,調べに出て言った。



 父上は,苦笑いを浮かべながら……


「そんなに…警戒しなくてもいいじゃないか??」

「いや,王族である以上……()()()()()()()()()()()()()()()じゃないでしょうか??」

「確かに,そうだな……私が国王として足りなかった部分は,そこだったな」


 僕は,父上の本心を聞き出そうと問いかける。


「ところで,父上…そろそろ,理由教えて頂けますでしょうか??」


 父上に,理由を尋ねる。


 父上は,何も隠さず話すといった覚悟を決めた表情を見せてきた。こんな,父上の表情を見るのは,初めてだ。今回の王位継承に関しては,相当な覚悟があるのだろう。


「私はね…レン…君に,政治家としての才能を感じていたんだよ」


 僕は,父上の想いに,驚きを隠せないでいる。


「何か…意外ですね!父上には,ここ数年怒られてばかりだったのに!!」

「そら,自分の子どもが,毎回・毎回護衛も付けず街に遊びに行くんだぞ!!もしものことがあったらと思うと毎回・毎回ヒヤヒヤしていたわ!!」

「すっすみません……」

「レンよ…エリザ共々,沢山怒ったが,レンのことを愛していることは,確かだ!!だから,こんなにも早く王位を継承は,本来はしたくない……けどな,王国の未来とレンへの愛……ずっと,天秤に掛けてた」


 やはり,父上のこのような表情は初めて見る。


 僕は,街に繰り出す度に,王国内の貴族や官僚たちから「うつけ者」と()鹿()()()()()()()。本来なら,王位継承権第一位の権利を次男のシオンに移すことだって出来たはずなのに,それをしていなかった。


 ずっと,その理由が気になっていた。


「もしかしてですけど…王位継承権第一位の権利をシオンに移さなかった理由も,絡んでいますか??」

「あぁ…最初はな,読み書き・算術などの吞み込みが早かった…そこから,レンに才能を感じていた」

「ただ…頻繁に街に出る僕を見て,この先に()()()()()を覚えたと??」

「そうだ!!どれだけ,自分の目を疑ったことか!!」

「じゃ,何処でこのタイミングで王位継承を行おうと思われたのでしょうか??」

「この前の裁判で,私たちを罰したからだ!」

「もしかして…逆恨みですか??」


 僕は,腰にかけている剣の持ち手を持つ。


「待て!待て!逆恨みじゃない!!」


 剣の持ち手から手を離す。


「じゃ,何でですか??理由を話すのに,色々閑話入れたりするのは,父上の遺伝が強いのか…(ボソッ)」

「レンは,王国法に則り,罰するべき人間全員を罰して,無罪であるべき人間を無罪にした……今の,王国の姿は,私やエリゼが目指してきた政治家としての理想の王国からかけ離れていた…そこにレンのあの才覚見せらえたらな…改めて,期待を持った」

「もしかして,僕に振った仕事が()()()()だったと??」

「そうだ!レンは,その試験に合格以上の結果を残した…これで,貴族家や官僚たちは見習い期間が,一年未満の王位継承に異論・反論は出来ないだろう」



 父上の考えは,理解できた。



「どうだ,レン!私も,サポートする王位を継承してくれないか??王国の未来のためにも……頼む!!」


 ここで,リーヴァンが調査を終え戻って来た。


 調査結果は,父上の周りの人間に不審な動きは,見えない。今回の申し出は,貴族家や官僚などは絡んでなく父上自身の判断だということが解った。


 疑ったことを,少し悪く思ってしまった。


「リーヴァンの調査の結果は,どうだったかな??」

「調査結果は,白でしたね~~」

「それなら…王位継承を進めてもよいな??」

「いえ!父上!()()()()(),少しお待ち頂けないでしょうか??」


「それは,何故?レンにとって,良い話だと思うのだが??」




 確かに,僕にとっていい話だ。しかし,今,僕が王位を継承すれば内戦が発生してしまう可能性が高い。




「今,僕が王位に就けば…()()()()が起こります」

「何でだ??理由がわからない??」

「僕は,既に不正を働いた貴族家を五家以上取り潰しています…そして,まだ,不正を働いている貴族家はいます…この時期に,僕が王位に就けば,自身の保身しか考えない貴族家が『王位を父上に戻す』という意味がわからない大義名分掲げて内戦起こしますよ……」

「それなら,私の口から王位に戻るつもりは無いと宣言すれば……」

「そうすれば,今度は『王位はシオン様が相応しい』と大義名分掲げてくるでしょうね~~不正貴族にとって,父上は,操りやすかったけど,僕は,操りにくいと思っているはずです…父上が,不正貴族の人間だとして『扱いやすい王族』と『扱いにくい王族』どっちを王位に就かしたいと思いますか??」

「後者だな…」

「そうです…なので,今の王位継承は危ういです…そこで,一つ提案がございます!!」

「提案とは??」




「はい…父上が持っている『行政権』を僕に,移してくださいませんか??」


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