表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

39/41

第38話 ウィンドウショッピング

「次、どうしましょう」


 ゲームセンターで気になるものを一通り取ったあと、俺たちはショッピングモールの中を歩いていた。ゲームセンターはショッピングモールの中にあるものだったから、他に色んな場所があるとは言えど……

 こういう時、何したらいいんだろう。前世での経験不足を呪う。


「どうする? とりあえずぶらぶらするとか。映画も今はやってないし、次の上映時間まで待ってたらかなり遅くなるしなぁ」

「そうですねぇ……というかやっぱりここはあれですね! 遊んだ後のショッピング!」

「そっ……か! 確かに!」


 綾芽が言うならそうなのかもしれない。それに、こうやって決めてくれるのありがたいな。


「とはいえもちろん男性とショッピングをするなんて初めての経験です。弟とは覆面ライダーとか、クロワッサンマンとかのおもちゃを買いに来てるのが大抵なので」

「それは……さすがに、うん」

「なので、うーん、どうしましょう。とりあえずウィンドウショッピング、ということでぶらぶらしますか?」

「そうだね。そうしよう」


 2人でまた歩き始める。平日ということで、やっぱりそこまで人はいない。あと、周りに同じ学校の生徒がいなそうなのも安心だった。


「錦小路さんは何が好き、とかありますか?」

「俺は雑貨とか見たり、とかかな。花野井さんは?」

「私はやっぱり化粧品見たりとか、ちょっとした雑貨見たりとか、ですかね」

「やっぱ化粧品とかだよなぁ」

「そうですね。周りの女の子とかわりとお化粧してくるので、私も合わせてって感じで」

「あ~、なるほどな」


 女子はそういうの気遣わないといけないのか。


「あっ、あの雑貨屋さん見てもいいですか。可愛い」


 ふと綾芽が足を止める。

 猫を模したキャラクターグッズが置いてある店だった。確かに可愛いし、流行ってた気もする。さっきのゲームセンターで取ったマスコットもこのキャラクターだったしな。


「うわぁ、本当に可愛い。私このキャラクター好きなんです」

「そうなんだ。可愛いよね、これ」

「はい! あっ、このシャーペンのシリーズ集めてたし、こっちのキーホルダーも可愛い!」


 はしゃぐ声を上げる綾芽。


「う~ん。本当に可愛いです。次来たら絶対に買います」

「今日買わなくていいの?」

「はい。今日は迷いすぎて決められません」

「そっか、じゃあ、次の楽しみだな」

「はい! あっ、そうだ……」

「どうしたの?」

「次、また一緒に遊んでくれますか?」


 キャラクターグッズを眺めながら、ふと綾芽が呟く。その真剣な声の調子に、少し引っかかりがあった。でもそれは無視して答える。

 

「それはもちろん」

「安心です。というか今言質取りましたからね! 約束ですよ」

「うん。分かった」

「やった。錦小路さんが友達になってくれて嬉しいです。一緒にこうやっているの、本当に楽しいので」

「そっか」

「はい!」


 にっこり笑って、綾芽はもう一度雑貨に向き合った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ