第16話 フラグ回収するの早すぎだろ
今日は初めての委員会の日だ。俺と成田はとりあえず人気のあまりなさそうな図書委員になった。話を聞くかぎりあまり仕事量もなさそうだったし。
とりあえず端っこの方に座ることにする。
「あれ、この前匿ってくれた人じゃん。その節はありがと~」
だんだん集められた教室に生徒が集まってきた。その中に、1人目立つ美少女。凪月だ。
いや、フラグ回収するの早すぎだろ……
「凪月、匿ってくれたってどういうこと?」
「この前補習あったじゃん。あの時にさ、先生から姿を隠させてもらったんだよね」
「凪月逃げたの~?」
「えぇ、でも補習はちゃんと合格したもん」
「まぁ確かにそうだね~。ちゃんと合格してた」
隣にいるの凪月と同じクラスの委員だろうか。可愛らしい雰囲気の子だ。
「合格したのか。良かったじゃん」
成田が声をかける。
「うん! もうあんな思いしたくないよ……」
「次は中間があるよ。しかもけっこう近い……」
「あぁもう、それは言わないで! 今から怖いんだからね。次はどんな課題が来るのか……」
「補習受ける前提じゃん」
「だって練習めっちゃあるんだもん。仕方ないじゃん」
「練習?」
「そうそう、凪月スポーツ選抜クラスだからさ」
「なるほどな。何の推薦で入ったんだ?」
「なつきは陸上だよ」
「凪月、中学の時から速かったもんね~」
「中学の時から一緒なのか?」
「あたしは普通科コースだけどね。元から仲良かったから、委員会は一緒にしようって。ね、凪月」
「うん。でもまさかこの前の人たちが一緒になるとは思わなかったな。これからよろしくね」
たしかにもう関わりはないと思っていた。
「うん。よろしく。そういえば名前言ってなかったな。俺は成田 俊一だ」
「よろしくな。俺は錦小路 楓」
「よろしく。あたしは生田 由香」
雰囲気が和やかになったところで、委員長が口を開いた。
「では、委員会を始めます。まずは4人1組で分かれて。班ごとに仕事を分担してもらうので」
委員長の声で、全員が動き出す。まぁこの流れでいったら……
「一緒でもいい? 成田くん、錦小路くん」
「俺らも相手いなかったから」
「じゃ、ちょうどよかったね」
こうなるよな。
ちょっとした話し合いがあって、俺たちは本の整理をする班になった。
「活動が始まるのは明日の昼休みからでしょ」
「さっそく顔を合わせるのか」
「その後も週1だもんね」
これから委員会でヒロインと接することになるのか。最近、さすがに関わったら終わりってことはなくなってきてる気がするけど……そもそも死ぬ原因は悪事の限りを尽くしたからだし。
いや、でもルートによっては理不尽にも事故で死んだりするんだよな。
「じゃ、明日からよろしくな」
「うん。よろしく」
集められた部屋の前で別れる。
明日から1年間はヒロインと同じ委員会か。気を引き締めていかないと。




