彼女はベルトラン公国の観光を楽しむ
テレーズ、ハネムーンを満喫する
ベルトラン公国でのハネムーン初日、テレーズはボーモンと早速観光に出かける。
「まずはどこから回りましょうか、ボーモン様」
「ベルトラン公国と言えば、美食と芸術だが…そうだな、転移魔法を使ってベルトラン公国各地にある大聖堂から回ってみるか」
「わあ、素敵ですね!」
テレーズはボーモンに連れられてベルトラン公国に点在する大聖堂を見て回ることになった。
「テレーズ、ここはベルトラン公国の大聖堂の中でも一番人気らしい。綺麗だな」
「はい!とっても綺麗です!厳かな雰囲気の中でもどこか温かみもあって神様の愛を感じます!」
「そうだな。天上の主もここを気に入っていらっしゃるのだろう。ほら、あそこのステンドグラスもとても綺麗だろう?」
「わあ……!もう言葉にできないほど美しいです!」
「テレーズとこんなに美しいものを見られて嬉しい。テレーズ、私の妻になってくれてありがとう」
テレーズを真っ直ぐに見つめて心から素直な気持ちを口にするボーモン。テレーズは何故か心がムズムズして、けれど心地よい幸せな気持ちになった。
「……えへへ。ボーモン様。私はボーモン様の妻になってから毎日がとても幸せです。私はボーモン様が誰にも負けないくらい大好きです!私の旦那様になってくださってありがとうございます!」
「……テレーズ」
テレーズもボーモンを真っ直ぐに見つめて素直な気持ちを口にする。そんなテレーズに、今度はボーモンがなんとも言えない不思議な気持ちになる。嬉しくて、幸せで。……心臓の鼓動が早くなる。ボーモンはその心地よさに自然と微笑んだ。
「君との毎日を、君と天上の主に心から感謝する。……これからも一緒に様々な景色を見て行こう」
「はい、ボーモン様!」
そして二人はいくつかの大聖堂を見て回り、最後に近くの土産屋へ行く。
「大聖堂の絵画が買えるようだな。記念にいくつか買って行こう」
「大聖堂のミニチュアもありますよ!ボーモン様とお揃いで欲しいです」
「わかった。それも買って行こうか」
こうしてまたお土産は増えたが、それ以上に幸せな思い出も増えた。テレーズとボーモンの表情に、マルカ達も嬉しくなる。和の国でのハネムーンも楽しかったが、ベルトラン公国でのハネムーンもテレーズとボーモンに良い影響を与えているようだった。
ボーモンはテレーズの存在に心から感謝する




