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【第12回ネット小説大賞 受賞】【コミカライズ化決定】異世界から帰ったらこっちの世界にダンジョンがあるんだけど!?〜モテたいのでダンジョンで頑張ります〜【祝200万PV突破】  作者: ふぇありす
第8章【転生陰陽・現代聖女編】

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第12話:第一回・クラスメイトの異世界旅行・二日目

翌日、眠い目を擦る皆と共に朝食を食べ、次の目的地であるフィルレイシア王国へ行くことになった。


「えっと、皆揃った?」


「「「「「はーい!」」」」」


「それじゃあ、行こうか『——転移』」


一瞬で景色が変わりフィルレイシア王国にある俺の屋敷、その中庭に到着した。


「二回目だけど……慣れないなぁ……」


「うん、なんかふわふわする……」


「フリーフォール系のアトラクション乗った後みたいだよな」


転移の感覚に慣れてない皆が口々に感想を述べる、確かに高層階から一気に降りるエレベーターみたいだな。


「オマチシテマシタ、ミナサマ。ソレト、オカエリナサイマセユウキサマ」


その声に振り返るとたどたどしくも日本語を話す少年が、綺麗な礼の体勢でこちらへ頭を下げていた。


「やあトリアス君、日本ごっほ!?」


「「「「キャー可愛いい!!」」」」


女子達に突き飛ばされ魔薔薇の生垣に突っ込む、痛みは無いんだけど急で驚いた。


「あ、あの皆様!? ユウキ様が!? あっちょっ! 触らないで!?」


もみくちゃにされるトリアス君、確かに見た目、凄い王子様感あるもんな。


「かわいー! おもちかえりしたーい!!」


「駄目よ! 私の弟するの!!」


「君、名前は? 名前は?」


「ぐへへ……ボクゥ……年上のおねーちゃんは好きか……ぐふっ!?」


「アンタはやめなさい……って! この子怯えてるでしょ!?」


「あっ! ユウキ様たす……っぷ! ふぁぁぁぁ!?」


クラスの女子達に代わる代わる抱きしめられる、腐っても男子であるトリアス君は顔を赤くしながら狼狽している。


「あー、皆……その位にしてあげてくれないかな? 話しも進まなくなるし、トリアス君も困ってるし」


そう言うと皆が渋々といった感じで離れる、そして顔を真っ赤にしたトリアス君だけが残った。


「とりあえず、この子はトリアス=ダリアール伯爵子息。王都を巻き込んだ戦いで助けた貴族の子で今はウチで面倒を見てるんだ。トリアス君、日本語はどこまで覚えたの?」


その問いに顔を上げると小さく自己紹介までですと答える。


「そうか、じゃあ通じるか試してみよう」


そう言って俺が一歩引くと、先程と同じ様に礼をして自己紹介をする。


「トリアス=ダリアール……デス。ネンレイハ8サイ……デス。イマハユウキサマノモトデ、リッパナキゾクニナルタメノベンキョウヲシテイマス……デス」


少しおぼつかないが十分聞き取れる日本語で挨拶をする、その姿にクラスの皆が盛大な拍手をしてくれる。


「ア、アリガトウゴザイマス……」



◇◆◇◆

それから屋敷内へ移動をする、道中でラティティとフィディの紹介をしつつ広間へ到着した。


「さて、今屋敷内を回って来たけど、見てわかる通りこの世界は日本語が通じないし、こっちの言語は読めないし理解が出来ない……よね?」


確認の為に聞くと皆が頷く、そして皆に伝える事がある。


「実は、最近王都の方で他国の間者が侵入してるみたいなんだ」


「間者って、スパイの事だっけ?」


「うん、正確には工作員とかのが正しいかな? この国で凄い事件が起きてね、ボロボロになった王都とそこに聖女が現れたという話を聞きつけた周辺国が、情報を探ってるんだ」


「それで、何でそれを俺達に?」


草柳君が疑問を口にする、確かにそれを伝えても皆にはピンとこないだろう。


「うん、それでね。探ってる連中が色々と情報を得た結果、日本……地球の技術に目をつけてね、工業製品や行政のつくり、公共事業に転じた様々な技術だったりね」


「あぁ、文明レベルが違うってやつ……だよね? 宇宙とか宇宙人の話しとかでよく出てくるやつ」


先程トリアス君をハスハスしてた女子の大内さんが思い当たるように言う、先程とは打って変わって真面目な顔だ。


「うん。それでね、彼らが狙ってるのは主に知識。物の持ち出しは結構厳しめにしてるから大丈夫なんだけどね」


特に武器についてだ、この世界は剣や弓が主流で火薬の兵器は皆無である。だから現代日本人の知識次第では急速に発展する事もあり得るのだ。


「まさか……知識って俺達自身?」


「そうなる……と、思う。だから予防策としてこっちの言語を話せないようにしたんだ。少なくとも言葉の通じない相手からは情報は聞きだせないからね」


「そうだったのか……」


「だとすると、私達はここから出ない方が良いの?」


不安そうな声が女子達から上がる。


「えっと、一応対策として渡してあるお守りがあるから皆の位置はわかるし大丈夫。それで、街の散策に行くとするなら。リーベルンシュタインよりは厳重になっちゃうけど王宮の近衛数名を入れた形でなら回れるよ」


そう言うと、皆度胸があるのか「それなら大丈夫じゃね?」と言い始める。


「えっと……一応お城の中でも楽しめるように食事は用意してるけど……いいの?」


「大丈夫でしょ? 上凪君が居るんだし」


「うん、上凪だし」


「勇者様だしね~」


「なんだかんだ、上凪の事は信頼してるし」


「まぁ、海外みたいなもんでしょ」


「何なら俺達が囮になっても良いぞ?」


そう言って笑う皆、流石に最後のだけはやめて欲しい。


「わかった、じゃあ皆が楽しめるように手配するよ。後、くれぐれも囮になろうなんて考えない様に……」


「「「「「はーい!」」」」」


皆の信頼してるという言葉に少し恥ずかしくなりながら、フィディへ馬車の用意をしてもらうのだった。

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