表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第12回ネット小説大賞 受賞】【コミカライズ化決定】異世界から帰ったらこっちの世界にダンジョンがあるんだけど!?〜モテたいのでダンジョンで頑張ります〜【祝200万PV突破】  作者: ふぇありす
第7章【魔王誕生編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

418/715

第25話:旧王城攻略戦①

「実はですね……帰る方法が無いのです」


「は?」


「ごめんなさい! 本当に無いのです!」


頭がめり込むくらい深く土下座をするマリアン。


「ちょっと待て、何で帰れないんだ?」


「それは、見えないのです」


「見えない?」


「はい、私の力で見ても優希さんが、未来に戻ってるビジョンが無いのです!」


「そんな……」


思わず座り込んでしまう。


「あぁでも! 私の力は今の時点で確定した未来を見ているので、どこかしらに優希さん達が戻れない理由があると思います!」


「戻れない理由……つまり歴史の分岐点になるトリガーになってるであろう、邪神の討伐が終わってないからなのか?」


「すみません、わからないです……ですが私もご協力して観測しますので!」


「うん、わかった! 先ずは召喚の目的を解消するとこからだな」


「はい!」



◇◆◇◆◇◆◇◆

目が覚めるとアミリアの顔が滅茶苦茶近くにあった。


「アミリア? ――いでっ!?」


「あぁ、ごめんなさいユウキ!」


俺の声掛けに驚き立ち上がった事によって落とされた俺へ手を差し伸べてくれるアミリア。


「いやいや、大丈夫大丈夫」


アミリアの手を取って立ち上がるとほこりを払う。


「さて、アミリアとイチャイチャしたけどちょっと問題が発生してね、それを共有しておきたいんだ」


「イチャイチャ!? 問題!? え、どうゆう事?」


アミリアが顔を真っ赤にして狼狽える。


「アミリア、とりあえず落ち着いて聞いてな。実は……」


先程神様と話したことを伝える。


「そんな……」


「とはいっても神様はトリガーになる出来事、つまり未来を確定させる必要があるって言ってたんだ」


「そうなのね、それじゃあさっさと倒しちゃいましょう」


「うん、どの道やる事は変わりなかったわけだ」


そう笑って言うとアミリアも笑いだす。



◇◆◇◆◇◆◇◆

「それじゃあ、いよいよ行きましょうか!」


「「「「「うおおおおおおおおお!!」」」」」


先頭で馬に跨るアミリアに兵士が応じる。とは言っても殆どの敵は昨日の火災で倒しちゃったし後は城内に残ってる敵だけなんだけどね。


「それじゃあユウキ! 景気づけに1発やっちゃって!!」


「任せろ!『小鳥遊流刀剣抜刀術改——風影斬ふうえいざん天衝てんしょう』」


魔力を込めた刀で斬り上げる、前回の邪神討伐の時より強くなってるので城門から一直線に城下町を両断する。


「んなぁ……」


「すごっ……」


「「「「「………………」」」」」


アミリアとヴァリシウス将軍が驚いている。王様達は唖然として声が出ていない。


「——ふぅ……よしオッケーだよ! ってあれ?」


皆黙ってる……やり過ぎた?。


「ユウキ……やりすぎ……」


皆が大きく頷いたのだった。


「よ、よし! 城門も壊れたし! 出発しよう!!」


気を取り直して城下に入る、殆どの建物が崩壊と真っ黒に焦げている、そこには敵の姿は無く俺達の歩く音だけが響く。


「探知の範囲にも引っかからないし、このまま進んで大丈夫だよ」


先頭を進みながら歩いて行く。全軍としては少しおっかなびっくりで進んでいるが遅れている様子はない。


「そういえば私とユウキは最速で、悪神で良かったんですよね?」


「あぁ、そうしてくれ。私は君達が出発したら後方に下がるつもりだ」


「わかりました、それではなるべく早く進みますね」


「あぁ、不甲斐なくてすまないな……」


「大丈夫ですよ。とにかく何かあってもいけないので、王様は生き残る事を考えて下さい」


そうして話していると王城の門が見えて来た。


「さて……」


「ついに来たわね」


「ここからは、私達の仕事です! 全軍突撃体制!!」


ヴァリシウス将軍が剣を掲げ城門を指す、途端に兵士達に緊張が走る。


「それじゃあ行こうかアミリア」


「えぇ! 私のタイミングで良いのね?」


アミリアが剣に魔力を込める、俺も剣に持ち替え同様に魔力を込める。


「「『空喰そらぐい!!』」」


全身のバネで飛び込んだ俺とアミリアが鉄格子で守られた城門を細切れに砕く、そのまま城の上部ごと破壊して道を作る。


「全軍! 突撃ぃぃぃぃ!!」


「「「「「うおおおおおおおおお!!」」」」」


将軍の掛け声に鐘が鳴らされ兵士達が突撃してくる。俺とアミリアを絶妙に避けて入り込んでいく。


「よし! アミリア行くよ!」


「えぇ!!」


後方から来た曳かれてきた無人の騎馬に飛び乗り、俺とアミリアは駆け出す。


「「はぁ!!」」


俺とアミリアの騎馬は敵を踏み抜き進む、有象無象の敵は止める事も出来ずに蹂躙される。


「ユウキ! 勢いで乗っちゃったけどこの子達はどうするの!」


「大丈夫! ちゃんと神様が回収してくれるって!」


「なら遠慮はいらないわね!!」


アミリアが手綱を引き敵を避け、時折倒していく。


「凄いな……」


手綱捌きに驚きながら俺も付いて行く、魔力で刀身を伸ばして切り裂いて進む。


「アミリア、少し緩めて! 扉を吹き飛ばす!!」


王城の扉が見えて来たので呪文を唱える、アミリア速度を緩め横に並ぶ。


「いくよ!『——ストーンバレット!』」


1メートルほどの大きさにした石弾で扉を砕く、そのまま中に突入して回廊を抜ける。


中には少しの敵が居るものの、殆どもぬけの殻だ。


「アミリア! ここで降りよう!」


「わかったわ!」


速度を緩める止まるとマリアンが現れた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ