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【第12回ネット小説大賞 受賞】【コミカライズ化決定】異世界から帰ったらこっちの世界にダンジョンがあるんだけど!?〜モテたいのでダンジョンで頑張ります〜【祝200万PV突破】  作者: ふぇありす
第5章【インターミッション】

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第39話:蔵間先生

それから。シラバスや資料を渡されたり、各施設の説明やカリキュラムについての説明をされる。


「それじゃあ、カリキュラムや施設に関しては問題ないよね?」


「はい」


「ん」


「ありがとう、これで説明は一旦は終わりだ。それで、一旦お二人の学力を見たいから、筆記試験をしたいんだけど大丈夫かね?」


理事長が二人に聞く。


「二人共、大丈夫?」


「問題ないですわ」


「大丈夫、事前に勉強した」


「いつの間に……」


「これでも王女なので、ある程度の計算や政治等は学びましたし。中等教育の卒業ですとそこまで難しくないと聞き及んでます。それにメアリーさんからも『これなら高等教育から参加しても大丈夫』とお墨付きをいただきましたわ」


「ん、基礎は全部学んだ」


(そこまで心配しなくても大丈夫かな?)


「では。エアリス殿下とエンバレンスさんは別室でテストを、上凪さん達はその間【補講】になります」


「わかりました」


「ん、頑張る」


「頑張ってね」


「頑張って下さい」


「任せて下さい!」


「え~授業かぁ~」


「ほら、冬華がんばろう」


その後、各々に別れてテストと学年別補講を受け始める。


「あ"ぁ〜」


「ほら、上凪早く解け」


担任の蔵間くらま先生がホワイトボードを叩く。


各教科の小テストから始まり、夏休み前から二学期の中間テストまでの勉強を詰め込まれている。


「流石に集中が切れますよぉ……」


「そうね、私も疲れましたぁ……」


「仕方無いな……30分休憩するか」


そう言って先生も席を立って外に出ていく。


しかし……蔵間先生は担当教科以外も教えるのが上手い、お陰で大体の教科の勉強が進む進む。


(飛ばし飛ばしの内容なのにちゃんと理解が追いつくし、内容に抜けがない)


教科書をパラパラとめくりつつ思い返す。


(まぁそれでも、わからない部分は出てくるな……)


どの教科も大まかな流れがわかるし、解けもする、ただそのまま進むとどっかで詰むかもしれない。


(後で担当教科の先生に聞けって事なんだろうね)


そんな事を考えていると、隣からうめき声が聞こえた


「うぅ……優希〜回復魔法かけてぇ〜」


机に突っ伏した耀が呻く。


「そっか、その手があったな『――ヒール』」


耀にヒールをかけながら自分にもかける、凝り固まった筋肉が解れていく感覚が気持ち良い。


「癒やされるぅ〜」


「それで耀はどんな感じ?」


肩を揉みながらノートをのぞき込むと、結構綺麗にまとまっている。


「まぁ、それなりって感じかなぁ……反復とかは後々自分でしないといけないからとりあえず、わかるわからないひっくるめてノートに書いてる」


「やっぱりそうなるよな」


「あくまで急ぎで教えてる状態だからね~あぁ~そこそこ」


回復魔法をゆるくかけた肩もみで耀がとろける。


「肩凝ってるなぁ……」


「そうねぇ……優希の好きなもんがぶら下がってますから……」


「いきなり下ネタを突っ込まないでくれ」


「そうは言ってもねぇ……優希に揉まれてるせいで、サイズが一回り大きくなったんだから」


「マジで?」


「割と早めに優希と婚約した私達は軒並みサイズアップしてるわよ、してないのメアリーやユフィ達じゃないかしら?」


そう言いながら胸を持ち上げる、やめなさい見ちゃうでしょ。


「流石優希、ガン見するわねぇ~」


「あっ、すまん」


「良いの良いの、まだ何年かは優希の物なんだから」


ニヤニヤと笑いながら言って来る耀、確かにまだ早いと思うけど……授かりもんだしなぁ……


「まぁ少なくとも、高校卒業までは気にしましょう」


「そうだ、耀は大学どうするの?」


そういえば気になってたことを聞く。


「そうねぇ……正直学びたい事は無いのよ、それよりも優希の近くにいる事のが大事だし」


目を細めつつ微笑む耀、相変わらず可愛いな。


「まぁ、優希の手助けになるなら、どっかの大学に入って学ぶのも悪くはないかな?」


「耀……」


嬉しくなってそのまま後ろから抱きしめ、顔を近づける。


「おい、お前ら。一応ここ学校だぞ」


「「!?!?!?!?」」


いつの間にか蔵間先生が戻って来ていた。


「せせせ先生、いつの間に!?」


「お前達が乳繰り合い始めた所だ」


「なら早く言って下さいよ!」


「えぇ……めんどくさい」


心底嫌そうな顔をして答える蔵間先生。


「学校でなければ、特には咎めんが、避妊だけはしとけよ。夫婦だからといって、俺が担任の内に孕まれても。監督責任だーとかで、難癖付けられて小言言われるのが嫌だからな」


「孕……って何言ってるんですか!?」


「せんせーそれはセクハラですよ~」


「うおっ……マジか……訴えるのだけは止めてくれ」


「流石にしませんよ、ねぇ優希?」


「そりゃね……悪いのはこっちだし」


「まぁ、安心してください、訴えませんから」


「とりあえずさっきの続きから始めるぞ」


そう言って、ホワイトボードに数式を書いて行くのであった。


「「はーい」」


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