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「俺もセフィリアもずっと考えていたんだ。前の試験、もっと出来る事はなかったのかってな」
「はい」
エレナやセフィリアはよくやってくれたよ。
むしろ、何も出来なかったのはあたしの方だ。
だから、もしも勇者の力があったなら、ちょっとはマシになるかな?
学園長から、新しい装備貰ったけども……。
確かにそれだけじゃ不安だし、あたしが強くなって立派な魔法少女として役目果たせばいいよね……?
「わかった、じゃあみんなで探そう」
「おー!」
「ええ」
みんなの表情が明るくなった。
よし、見つかるかどうか分からないけども、やってみよう!
これで大幅なパワーアップ出来たらラッキーだよね。
こうしてあたし達は、学園内に眠る勇者の力を探す事になった。
翌日、学園内の中庭にて。
「それじゃあ、まずはここを直接見てみましょうか」
「うんうん」
「おう!」
今日の授業が終わったあたしは、あらかじめ決められた待ち合わせ場所へ走って向かった。
そしてエレナとセフィリアに合流すると、MA学園内の見取り図にある空白の場所へ行った。
学園内の階段にて。
「んー、特に何もなさそうだね」
この階段はよく学園長の部屋へ向かう時に使っていて、馴染みのある景色だ。
まさかこんな場所に、昨日言ってた何もない空間があるなんてねえ。
……とりあえず探してみよう。
そう思っていた時、エレナが壁をノックしながら進んでいるのを見かけた。
「叩いて分かるの?」
「多少はな、確かに空洞になってるな」
「おお!」
「でも出入口が見当たらない。魔法で隠しているならセフィリアが気づくはずなんだが」
「そうですねえ。魔法力も感じません」
つまり、壁の向こうには見取り図通り何もない空間があるけど、本当に何もないって事かな。
「さすがに壊すわけにはいかんよなー」
「う、うん」
ちょ、それは駄目だよ!
エレナならやりかねんし、冗談に聞こえない……。
「他の場所にも行ってみましょうか」
「そうだな!」
「うんうん」
確かに、ここに居てもこれ以上は何も見つかりそうになさそうかな。
別の場所になら、何かヒントがあるかもしれない。




