9-7
出てきた石柱は1つ。
じゃあそうなると、どっちがいかに壊したかって事なんだよね?
よし、じゃあ早速百合バーストでエレナの魔法力をあげて……。
「えっ……」
そう思った矢先、あたしは意識が飛んでしまい……。
「よし!」
「やったわ!」
「う……うぅ……」
気がつくと地面を這っていた。
「ゆき!」
「ゆきさん!」
そっか、そういうことだったんだね。
石柱を壊すのが目的だけど、妨害したら駄目なんて言ってなかった。
だから、相手チームを軒並みやっつけちゃえば、石柱をゆっくりと壊すことが出来る。
最初のチームが比較的無傷だったのは、相手の妨害が無かったのか上手く避けたのかな……。
逆にミカエルと戦ったチームは激しい妨害を受けたってわけね……。
「だ、だいじょうぶ……」
さすがに不意打ちは効いたよ……。
体中痛いし、目の前がちかちかしていてどうにか立つのがやっとだし……。
「今手当します。エレナさんは時間稼ぎを」
「おう! ってあいつら、石柱を壊し始めやがった!」
先制の一撃を加え、こちらが怯む。
そして立て直している間に石柱を壊していく。
そういう作戦に、まんまとはまったわけね、あたし達。
だったらどうする。
あたしは攻撃魔法なんて使えない。
こんだけ傷ついてたら百合バーストどころじゃない。
あたしが出来る事。
みんなに迷惑をかけない事……。
「セフィリア、ありがとう。あたしは大丈夫だよ」
とりあえず動けるくらいまでは回復出来た。
本当、セフィリアが居てくれて助かったよ。
「いけません! まだ途中です!」
やっぱりお見通しってわけなんだね……。
でもね、これ以上待っていたらあたし達のチームは評価無しになっちゃう。
「エレナ」
「なんだ!」
「エレナは石柱を破壊するのに専念して」
今はあたしが出来る事……それは……。
「は、はぁ? ゆきお前まだ回復してねえだろ!」
「いいから!!」
それをするためには、エレナは石柱を壊して貰わないといけない。
「……わかった。無茶するなよ」
「うん、ありがとう」
あたし達のチームで石柱を壊せるのはエレナしかいない。
そんなエレナが守ってちゃ駄目なんだ。
守るのは……あたしじゃないと駄目なんだ!!!
「なに!」
「そんな!!」
「うそでしょ!!」
あたしは全力で石柱へと駆け寄り、相手チームが攻撃を集中している場所へと飛び込んだ。




