46-5
アルの隠れ家から少し離れた林道にて。
「エレナ」
「どうした?」
「これからどうするの?」
「どうしようなー」
エレナは手を腰に当て、鼻でため息をついている。
どんなに知識や魔法力を手に入れても、どうしようもない状況だからそういう態度なんだろうなってのは分かった。
「あたし……やっぱりセフィリアを救出したい」
いい作戦があるってわけではないけども、やっぱし諦めきれない。
エレナが特別なのは変わらないよ?
だけど、セフィリアだってあたしの大切な人だもの。
「そうだな。案外、目的無くなったから消えたかもな?」
「それだといいんだけども」
「やっぱ直接会いに行くしかないか」
「うん」
そんなわけで、割とノープランのままソフィア学園長に再度会う事を決めた。
都内の大通りにて。
「おはようございます。教祖様」
「教祖様、ご機嫌麗しゅう」
「ごきげんよー」
今までみたいにこそこそする必要もないので、堂々と大通りを歩いている。
すれ違う百合教の人は、いつも通りあたしに挨拶をしてくれたので、あたしも同じように返してくれた。
……なんだけども。
「おや、そちらの方は? 見慣れない方ですね、格好から察するに魔法少女の方ですか?」
「あ、うん。エレナです」
「初めましてエレナさん」
「おう」
ミカエルもそうだったけど、やっぱりエレナの事も覚えていないみたい。
どうしてだろ?
百合世界に変えたら、エレナに関する記憶も消えるの?
「すげえな、俺の事本当に忘れてやがる」
「気にしないでね」
「別に気にしてねえよ。まぁ、ソフィア学園長は、世界を変えるついでに民衆から俺に関する記憶も消した。ゆきとの結婚を円滑に進めるためにってところか」
「そうなのかな?」
「あくまで予想だが、多分そうなんだろうな」
なるほどなぁ。
ソフィア学園長は、あたし(ひな)と結ばれるためにここまでお膳立てしてきた。
ひなの二の舞にならないよう百合世界にはしました。
ですが、エレナとくっつきました、おしまい。では目的達成しないんだよね。
あれ?
その割には、学生の時とかあたしとエレナをくっつけようとしてたよね?
どうしてだろ?
「ゆき」
「なあに?」
「ソフィアに全部聞こう。それで全てが解る」
「うん」
そうだね。
学園長に聞けば、全部わかるんだ。




