45-2
「だが、そこで2回目の特異点が起きた」
3回あるうちの2回目。
次は何かな……。
「そいつは百合世界に疑問を感じ、この世界が改変されている事に気づくと、世界を戻そうとした」
「ほお……」
「ふむふむ」
「だがそいつの魔法は不完全だった。だから完全には戻らなかった」
最初の魔法使いの魔法、すごい力だったんだね。
世界を百合にしちゃうくらいだもんなぁ。
神様か、同じくらいの人なのかな?
……百合モノ描いてた身として、ちょっと会ってみたい気はするけども。
「だからそいつは世界と人を見続けた。再び世界に異変が起きた時、特異点が生じたときに備えてな」
「ほおほお」
「で、そいつの予想通りの展開が起きた。元に戻った世界を、百合世界へ戻そうとする者が現れたんだ」
この異世界、なんか大変だね……。
それにしても、実際のところどっちがいいんだろうね?
別に人々が苦しんでいるとかでもなければ、百合世界のままでもいいような。
「そいつは世界と人の監視に他世界からの召喚生命体を使っていたんだが、その生命体は人々を苦しめていたってのもあって、たちまち百合世界へ戻そうとする者に支持が集まった」
うーん。
何の罪もない人に迷惑をかけてるのはよくないよね。
「これが魔王とひなの話だ」
「えっ?」
「だから、世界を元に戻そうとしたのが魔王。百合世界にしようとしたのがひなだ」
ええええええ!
そこで魔王とひなが出てくるの!
うーん、確かにそう言われるとそうなのかも……。
「ひなの力は強く、魔王を圧倒した。だがひなと魔王はソフィアの手によって命を落とした」
「うん」
確かひなと魔王が実は愛し合った仲で、敵に恋したひなが許せなかった学園長がふたりをやっつけたんだっけか。
今思い返しても……、うーん。
あれ?
百合世界に戻そうとしたひなが、百合世界を否定した魔王と恋仲?
「考えが全然違うふたりなのに、よく合ったね……」
「まあ……、初めてだったってのもあるからな」
おお、初恋の相手が女の人なんて!
いやー、さすが百合世界に戻そうとするだけあって、筋金入りだね。
「魔王個人の魅力もあったのだろうが、やはり本能には抗えなかったのかもな」
恋する乙女の気持ちは止められないって奴だね!
情熱的だなぁ。
そういうの、ちょっとすごいって思っちゃう。
「初めてした時から、ひなは夢中だったからな」
いやん!
エレナったら!!
そんな事まで言うなんて!
いつものシャイなエレナらしくないよ!!
聞いてるあたしも照れちゃうじゃん///
「まあ、ひなの記憶を共有して分かったんだが、客観的にみても立派だったと思うぞアレ」
考えが違うのに愛し合うくらいだからね。
立派というか、強い信念がないと駄目なのかも……?
ん?
今なんて。
「ねえエレナ、アレって?」
「そりゃお前、アレだよ。男にならある、アレだよ」
「えっ?」
んん?
ちょっとまって。
じゃあもしかして……。
「魔王は男性だった……という事でしょうか」
うそ!!
魔王って男の人だったの?
みんなの話からてっきり女の人だと思ってたよ……。
「いや、男ではないな」
「どういう事」
「見た目は女なんだよ。胸も大きいし女の特性は全て持っている。でもついてたんだよ」
「えっ?」
「まあ、不思議がるのもわかる」
ま、まさかの……。
それって。
「ふたなり……?」
「まあ、そうだな」
うそおーーー!!!
魔王がふたなりって……。
ちょっと属性盛り過ぎでしょう……。




