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学園内、試験場にて。
「これより、グランドリリィ決定戦を始めます」
いよいよこの時が来てしまった。
学園首席を決める特別試験。
場所は今までとは違って、前にリゼットと戦った円形闘技場みたいな、実際に戦う場所と観客席が分かれている作りになっている。
観客席にはクラスメイトの人たちや、セフィリアが居る回復特化の魔法少女学生の人たち、あとは貴族の人たちが見ている。
「決定戦は選出者4人の、1対1による総当たり戦を行います。そこで最も勝った者を首席とし、グランドリリィの称号と、アリスが与えられます」
ここで勝てば首席になって、あの可愛いアリス衣装が着れる。
なんだけども……。
やっぱ個人戦で、しかも総当たりって。
魔法力10のあたしじゃミカエルどころか、お付のウィーンにすら勝てそうにないし。
勇者の手袋だって、危険度Dの闇を払う事は出来たけども、首席候補に通じるかどうかもわからないし。
それに、エレナと……戦いたくないし……。
だから、やってやるぞー!って気になれなくって。
「初日の組み合わせは、ウィーンさん対ゆきさん! おふたりとも中央へ」
ひっ、しかもあたしが最初とか。
相手はお付のウィーンだ……。
うーんうーん。
「戦いのルールは、こちらに表示された魔法力を測る数値が0になった方が負けです」
「あの、怪我とかしたらどうなるんでしょ?」
「本人に戦う意思がある限り続行します。戦意喪失したら申し出てください」
広間の上に青白く輝く巨大な光の玉があって、そこには数字が表示されている。
なるほど、これが戦う人の魔法力なんだね。
なんかいろいろ便利だね?
うーん。
確かに、アリス衣装は可愛い。
あんまりコスプレ興味ないけど、あれは着たいと思っちゃうくらいに。
でもなぁ……。
いっその事すぐに辞退しようかな。
「それでは始めてください」
あたし悩んでいるのに学園長は情け容赦なく開始宣言する。
うぅ、どうしよ……。
「魔法力たったの10では勝ち目がない、大人しく降伏しろ」
そうだよ!
どうせあたしは魔法力10だよ!!
そんなん今更見なくたって分かるよ!
自分で言うのは仕方ないって思ってたけど、他人に言われるとカチンとくるよね。
ええい、こうなったらやってやる!
どうせミカエルの付き人でしょ?
魔法力だってそんな大した事……。
…………。
…………。
あたし:10。
ウィーン:380000。
えっ、38万……。
うわっ、めっちゃあがってるじゃん!!
ひー、むりむり絶対無理!!
あたしは相変わらず10だし!
何この公開処刑、ひどいよー!




